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2023年10月5日木曜日

最後があれでは…「アリスとテレスのまぼろし工場」


※この記事は、公開初日である9月15日に初稿を作成しています※

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 「好きではない」とは言うものの、予告編で上田麗奈の鬼気迫る演技を聞いたら、なんとなく見てしまった。
 でも、あの予告編はものすごく凝縮されていて、緊迫感は、実際にはそれほどでもなかったって感じ。

 明るさと彩色の具合をいじくってます。

 この作品は、「声優の力」と「絵の力」とで走り切ったという気がする。
 話自体は、何と言うか、「へー」という感じで、やや消化不良気味。
 最後、エンドロール前のシーンを見てしまうと、「ここまでやって、結局コレか……」と呆然とする。

 上映終了後、席を立って、通路が空くのを少し待っていたら、何人かで見に来ていたらしい若い男性のグループの話し声が聞こえてきた。
 曰く「拗らせ過ぎだよな」「はははははは」。

 そう、まさにそう。
 「話をここまでややこしくして、結局は『エレクトラコンプレックス』」なのだから。
 愛する者たちを救い切った達成感もないし、得るべく望んだ現実が垣間見せる幸福感も無い。
 そう、「拗らせ」だ。


 お金も手間も掛かっている作品なのだけれど、興行的にはどうなのかしら。
 岡田麿里、ネクストはあるのかな。まあ、世間は買ってくれるか。
 ところで、何と言うか、エ○小説書いてくれないものかな。
 この人ならば、相当なものを著してくれそうな気がするのだけれど。これまでの作品から、そんな感じを受けるんだよね。
 「空の青さを知る人よ」だって、一つ間違えば、ドロドロですよ。
 本作でも、綺麗な画像の裏に潜む男女の愛憎というか怨念というか、秘めた淫猥さを嗅いだ気がする。
 「長期間に渡る五実(いつみ=準ヒロイン)の監禁」なんて、もう、まんまですよねえ。美少女文庫とかではなく、フランス書院文庫の気配がする。
 「神の花嫁」というのも、今時、ある種、狂的だし。
 監禁の首謀者である、睦美の義父=「佐上氏(さがみし)」が「異性に関心を持たない」という設定にしておかないと、PG15とかにレーティングされかねないような…。考えすぎか。


 ヒロイン・睦美を演じた上田麗奈さんは、流石の一言ですね。
 狂気と鬼気を帯びたヒロインを演じさせたら、この人は最高水準の1人だと思う。挙動不審なみゃー姉も、ある種の狂気を帯びてるもんね。可憐な役も、もちろん良いけれど。

 準ヒロインの五実を演じた久野美咲さんも、素晴らしい。
 私がちゃんと見ていたアニメとしては「えんどろ〜!」の「マオちゃん」くらいしか無いのだけれど、あれでみた可愛さとはまったく異なる、野生(いや、野放しか)と、それと表裏一体の純粋さ・無垢さを兼ね合わせた表現は凄みを感じた。
 最後、廃墟となった製鉄所の第5高炉を訪れる沙希=五実の声も久野さんなのだけれど、そこまでの五実の時とは違う声になり、今時の女子高生か女子大生っぽく聞こえるのが凄かった。
 あ、そういえばアニメ版「響け!ユーフォニアム」で後輩グループの中の鈴木さつきやってましたね。現実に戻り、第5高炉を訪れる時の声はさっちゃんを低くしたような感じで、「どこかで聞いた」と思ったけど、そうだったのか。


 この2人の全力の演技がなければ、2時間持たなかったと思う。

入場者特典はポストカード。
いつものように、ものすごく補正しているので、現物とはかけ離れています。

 主人公の部屋のコタツの上の週刊マンガ誌の背に「1991」と書かれているから、今から32年前の日本が舞台なのか。
 舞台となる町のあちこちから、最近の「昭和ノスタルジー」みたいな、「昔への憧れ」を感じなくもないけれど、言うほど良い時代でもなかったと、その頃にリアルで大学生やってた私は思う。今よりも、不便な、不自由な時代だと思うし。
 ん? ということは、主役である正宗の父や叔父は私よりもかなり上の世代になるのか。1991年に14歳の正宗と、私は6歳違い。25歳位で正宗が生まれたとして、正宗の父である昭宗(あきむね)は39歳位で、ということは1952年生まれ位か。随分と若く見えるのは、キャラデザの力か。正宗の祖父が74歳と言っているけれど、1917年生まれということ? ちょっと昭宗・時宗兄弟の生まれが遅い気がするけど…。

 作品の中で「土地の神様が、見伏の一番良かった頃に、閉じ込めた」というけれど、今の人からすると、平成の冒頭がそうなのだろうか?
 製鉄の町である「見伏」が本当に良かった頃というのは、高度経済成長期のような気がするのだけれど、そんな頃を是とする人達は、主人公の祖父のように老い過ぎてしまっているから、現在においては物語が成り立たないのだろう。

 個人的には、物語終盤で活躍するスバル(富士重工)の隠れた名車「ドミンゴ」に感激しました。
 ホイールキャップやら何やら、丁寧に描かれていて、実に素晴らしい。カーラジオ見て、「そうね、昔のはあんなだったね」とため息が出ましたわ。
 それにしても、あの車を知ってる人が、観客の中に何人いることか…。
 作り手は、何であの車を選んだんですかね?
 いや、「空の青さを知る人よ」の時も、お姉ちゃんの愛車は渋いジムニーだったから…。分かってる人なんでしょうね。


 ロビーを出て、ゾロゾロと駐車場へ向かうひとかたまり。
 眼の前のカップルは、お兄さんが熱く「現実と、閉じ込められていた空間との間で…」とか語ってた。そんなに熱く語るほどのものだったかはさておき、まあ、微笑ましいか。

 それよりも、車道へ降りる階段でふと右を向いたら、若いお姉さんが「プリキュア」のパネルを写してた。
 「ほほー」と思ってたら、続いて入場者特典の「復活!ミラクルライト」を片手に持って、背景のパネルと合わせて撮影してる。
 拗らせた内容のに比べると、ストレートな作品だもんね。
 いつのプリキュアを見ていたのかは分からないけれど、年格好からすると初代の頃に小学校低学年かなと見受けた。二十年経ったら、ちょうど大人になって、バリバリと暮らす年頃だよね。
 きっと今日公開された「映画プリキュアオールスターズF」から力を貰ったのかな。
 いい光景だった。



 見てスッキリとしなかった作品の後は、家に帰るのが面倒になる。
 帰途の車の中で、「うーん」というマイナスの思考がぐるぐると頭の中を回ってる。

 来月は、予告編でみた「ガルパン最終章 第4話」と、それに「北極百貨店のコンシェルジュさん」に期待することにしよう。

「ムビチケ」、買っちゃった…。2枚も。

 後者は主題歌が凄く良いよね。あれのサビが流れる場面だけでも、涙腺が緩みそうになります。

 Myukさんの「Gift」って曲なのね。
 公開日に合わせて配信か。
 待ち遠しいです。

 「配信」というシステム、嫌いなんだけどねえ。
 現物が手元にないと、安心できなくって。
 だけど、久しぶりに買ってみるかな。


2023年10月4日水曜日

時を超えるものの話は哀しいね 「さよならの朝に約束の花をかざろう」


※この記事は、公開初日である9月8日に初稿を作成しています※
※再上映企画だったので、現在は映画館での上映はありません※

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 来週封切りの「アリスとテレスのまぼろし工場」の前座としての再上映を見てきた。


 「イヨルフ」というエルフパクリの、美男美女ばかりの種族のヒロインの、哀切な物語。

 いい出来だけど、重過ぎて…。再見は遠い未来でいいな。



 エルフといえば長命な種族。

 本作の「イヨルフ」達も同様に、長命な種族。その長命さ故に残酷な運命に巻き込まれてしまう。

 奇跡的に助かった少女マキアと、人間達との物語。


 「自分達は長命な種族。私たち以外の生き物達は、自分よりも先に目の前からいなくなってしまう。だから、自分達の種族以外の存在を愛してはならない」という、イヨルフの長老の言葉。

 生きられる時間の長さが異なる者たちの宿命だよね。物語の初めの頃、マキアが助けられた家で飼われていた犬が死ぬシーンで、それとなく「宿命」を暗示するあたり、上手いなと思った。

 物語のおしまいも、そんな、宿命と、それを越えつつあるマキアの姿を描いて終わる。


 日本だと「八百比丘尼」という有名な伝説があって。

 「禁断の人魚の「身」を食べてしまった若い娘が、そのまま不老不死になってしまう。800年も生きてしまった」

 「年を取らず、若いままの姿を保つから、一つ所に長居が出来ない」というのは、転々と暮らさざるを得ないマキアと養子関係の息子「エミリア」の来し方そのものだ。

 他にも「不老不死」な人型の存在を扱う作品には、特有の哀しさがある。

 それは、はっきりと思い出せないけれどお子様方には話せないような作品にもあったような。時代伝奇ものの小説だったような記憶が薄っすらあるのだけれど。



再上映なのに、入場者配布特典があるのはエラい! 素晴らしい!
パンフがあれば、文句無しなんですけどね…。


 本作の脚本・監督を勤めるのは岡田麿里氏。でも、私は彼女が原作(原作者的役割を果たす場合も含む)を担当する作品は、正直なところあまり好きじゃない。

 「花咲くいろは」も、それが現実寄りの物語なのだろうけれど、なんか見ていて幸せを感じない。

 「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」も好きではないし、「荒ぶる季節の乙女たちよ」も好きではない。「空の青さを知る人よ」はギリギリ許容範囲。

 予告編を見たけれど、今度の「アリスとテレスのまぼろし工場」も、どちらかというと好みじゃない。



 それなのに、なぜ本作を見たか?

 それは、石見舞菜香の長編初主演だったから。

 石見さん、声が細いけど、頑張ってましたね。

 「NEW GAME!」シリーズで、主役の涼っちの良き理解者であり、真のライバルでもある「星川ほたる」役。

 その後の「多田くんは恋をしない」での、ヒロインの「テレサ」。アレは反則級に可愛らしかった。石見さんの声にぴったりだった。まとめ動画見るだけでも、込み上げるものがありますね。

 本作のヒロイン・マキアも、よくはまった役でした。内容は、重く、個人的には気に入らないのだけれど、石見さんの声で見切ることができた感じだった。



 内容そのものは好みではなかったから、スッキリとした気分にはなれなかったけれど、ま、この日の〆は「アンサンブルコンテスト」だったので。

 順番逆だったら、モヤっとしたまま週末に突入するところでしたな。



2023年9月8日金曜日

仕事なんてしてる場合じゃない、わ!

※この記事の内容は、2023年9月8日時点のものです※
※9月22日現在は、「アンサンブルコンテスト」は遅れ上映館のみだと思われます※


 なんとなくネットをさまよっていた。
 ま、暇つぶしにGoogleのおすすめ情報を順番に眺めていたのだけれど。


 Discoverって、最近見た情報を元に「おすすめ」を提示してくるのだけれども、「響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト」についての記事を見ていたことから、情報サイトの記事を提示してきた。


当然ながら激しく加工しています。
私の場合、「ナタリー」さんの記事、結構おすすめに出てきますね。

 キービジュアル解禁みたいなことで、「うーん三年生編のかぁ。やっぱ、黄前ちゃんの横に「私、北宇治が好き」って書いてあるってのは、そこはかとなく寂しいなあ」等と思っていた。
 「ま、来年の話だよね」とのんびり構えていた。
 それが、数日前のことだ。


 その後、今度は公式さんの情報が。
 「キービジュアル第二弾と特別映像公開」とのこと。


こちらも、激しく加工済み。もちろん、元はカラーの絵です。
それにしても、美人さんで、演奏の腕も良いだなんて…。罪作りだわ。

 「ふーん、そうなんだ。あの、最後で「ムーンライト・セレナーデ吹いてた娘は、この子なんだー」と思いつつ先を読んでみると、第6週の入場者配布特典として「2024年4月からテレビ放送開始! TVアニメシリーズ第3期『響け!ユーフォニアム3』のキービジュアルを使用した、A4ビジュアルボードを数量限定でプレゼントします!」とのことではないですか!


 「黄前ちゃんのビジュアルボードなら欲しいなあ」と思い、翌朝の出勤後、始業前の空き時間に、直ちにチケットを手配。
 一応は、「どうにもならないスケジュールが入っていない」ことを確認しとかなくちゃ、だわね。

 6週目ということで、上映回数もすっかり減っていて、手頃なところでは、朝一の名古屋駅前のシネコンと、いつものシネコンの夜の回が精一杯。

 ふう。
 2枚手に入れれば納得ですわ。

わーい。2枚手に入ったぞ。


 ということで、他に、本公開の時に見られなかった「さよならの朝に約束の花をかざろう」の再上映を一本入れて、計3本。
 そんなこんなで個人的映画の日となりました。

 ま、ユーフォの関連なら、仕事なんてやってる場合じゃないわな。


 とはいうものの、朝一と15時との間の移動時間に、現場での打ち合わせを無理やり入れられた。
 机上の会議だけなのかなと思っていたら、「現場で実際に見て決めてほしいことがある」と言われ、ドロドロの地面の現場へ連行された。いやー、今日、休暇なのに…。
 気がつけば1時間以上の打ち合わせになり、15時からの「さよならの朝に約束の花をかざろう」に危うく間に合わなくなりかけて冷汗ダラダラですわ。
 ま、間に合ったから、いいけれど。

 この秋は、「北極百貨店のコンシェルジュさん」
とかもあるしね。
 暇を見て、またちょこちょこ映画館に通うことになりそうです。


2023年8月11日金曜日

致し方なく(?)3回目 「特別編 響け! ユーフォニアム アンサンブルコンテスト」

 「スケジュール的に繰り合わず」とか言ってたのに、舌の根も乾かぬ内に3回目を観覧した。

 ま、いろいろと都合と行き違いとがあって、「止むを得ず」「引くに引けず」、ですわ。あはははは…。
 「観客動員数+1」として興行成績に貢献出来れば幸いです。




 所は「イオンシネマ大高」。
 我が家から最寄りの映画館になるのだけれど、実は未だにここで映画を見たことがない。
 裏道を知っているから、道中が少々混んでいても15〜20分で行ける。これは楽で良い。




 「イオンはショッピングセンター」という意識から、どうしても「お値打ち」「お買い得」という観念が浮かんでしまう。
 だからと言う訳でもないのだけれど、なんだかイオンシネマは作りが安っぽい気がしてならず、そのせいか「映画を見る時のワクワク感」が割引されてしまうような感じが拭えない。

 未だ記事にはしていないけれど、昨秋出かけた「イオンシネマ海老名」も安っぽかったもんなあ。
 もっとも、あれは旧「ワーナー・マイカル・シネマズ」の映画館だから、イオンシネマに罪はないのだろうけれど。(⁠^⁠^⁠;

 イオンシネマでも「ULTIRA(ウルティラ)」みたいに、上映システムにお金を掛けた所もあるのだけれど、そんなところでも、何と言うか建物的には安っぽいんだよねえ。
 せめてシートをもう少しグレードアップしてもらえればとは思うのだけれど。
 なんというか、アーケードの「レースゲーの筐体の一部」みたいな安っぽいシートが、価値を下げているまず第一の原因のような気がする。




 イオンシネマへの悪口はそれくらいにして、ほんの少しだけ感想にも触れておこうか。

 3度目の今回で心に残ったのは、

 ○黄前ちゃんがさっちゃんの頭を撫でながら話しかける「良い子」
 ○つばめちゃんが渡り廊下で発する決意の言葉「そっか」
 ○黄前ちゃんと麗奈が手を洗った後にじゃれ合うシーンの、黄前ちゃんのセリフ

 かな。

 あとは、1・2回目の時にも思ったのだけれど、みぞれ先輩の喋りが少し自発的に感じた。これは「リズと青い鳥」で一皮剥けたからなのだろう。きっと。



 「部での実績・貢献」と「演奏の実力」との相克は、麗奈と中世古先輩の時の再演になるのか…。皮肉だな。
 そこで得る答えはどんな物語をもたらすんだろう。来年春の第3期は、興味深くもあり怖くもあるところ。


 
 解釈やら演奏そのものの技術はひとまずおいておくとして、楽器を奏でた時の個性ってどこで出るんだろうね。
 特に管楽器での「個性」って、どうなのかしら。
 最近、初めてちゃんと吹奏楽の生演奏を聞いた時のCD(※)を、なんとなく聴きかえしているのだけれど、「この音と、北宇治の音とはどう違うのだろうか」とか考えている。答えは得られるのかなあ…? 自分でやってみないとわからないのかしらん?


 さてと。
 果たして映画館で4回目を見る機会はあるのだろうか。秋の終わりまでは、忙しいからなあ…。

 当方、お仕事が休みの土・日・祝にはよほどのことがない限り映画館へ行く気にならない人なので。
 映画は、平日に見るのが良いのよね。



※:
 1985年の「エンパイア・ブラス」の日本ツアーが、ホールでクラシック系の音楽をライブで聴いた初体験でした。
 この時の公演については幸いにも「エンパイア・ブラス・イン・ジャパン」というCDがあり、今でもその時の演奏を聴き返すことが出来るのです。
 Amazonとかで検索してもヒットしなかったのですが、この方のブログでCDの内容を確かめることが出来ます。ありがたや。

こだわりの挽きたてクラシックカフェ


 CD、ウチにもあるんですが、CDからデータを取り込んでMP3に変換した後は、宅内で行方不明なもので…。

 1曲目、ドビュッシーの「前奏曲(ベルガマスク組曲から。ベルガマスク組曲は『月の光』で有名ですよね)」とか、ブログ主の方の感想と同意見で、元がピアノの曲だなんて忘れてしまう程の素晴らしさ。

 収録は東京の人見記念講堂でのもので、私が聴いた愛知県の厚生年金会館でのものではないのですが、CDの最後の1曲である「星条旗よ永遠なれ」を聴くと、会場が盛り上がった時の光景を思い出すことが出来ます。

 もう40年近く前になるのね。
 

2023年8月10日木曜日

合わないんだ、きっと 「サマーウォーズ」

 「アンサンブルコンテスト」の記事の末尾で書いた「別の映画」とは、「サマーウォーズ」。

 いつもなら、気になる作品は出来る限り封切り日の初回上映を見るのだけれど、最近はパンフレット等が売り切れる可能性の高い時もあるので、今回の「アンサンブルコンテスト」ではあえて初回上映を見送り、欲しい物を買ってから落ち着いて見ることにした。
 ただ見るシアターにはこだわりたく、そこそこ大きめのスクリーンで掛かる回を選んだら15時15分の開始の回になった。
 お仕事の都合で複数日通うのが無理っぽいので、同じ日の内に再見することにして、引き続き16時40分の回で本日2回目の「アンサンブルコンテスト」。


 「せっかく映画館まで来ているのなら、もう1作品見ていこうか」と考えていたら、手頃な上映開示時刻に「サマーウォーズ」の再上映があったので、見てみることにした。

 細田守監督の「サマーウォーズ」は2009年の作品で、その前の「時をかける少女」の評判が高かったので気にはなっていた。
 が、今程映画を見ていなかった時期なので、リアルタイムで映画館で見たことはない。
 また、CMの入るテレビ放送では映画を見る気にならないし、レンタルや購入で見る程でもないので見なかった。つまり初見である。
 ポスターと、たまにWebで引っ掛かって関連情報に触れるくらいで、薄っすらとした予備知識しかない。なので、それなりには「ワクワク」しながら見始めたのだが…。


 長く語る程でもないので端的に結論を書くと、感想は「んんん? こんなもんかぁ〜」であった。

 なんというか、「大袈裟なギミックで誤魔化された気分」である。
 絶対的な「OZ」のシステム感の描き方は凄かったけれど…。たかが仮想世界のアカウントの権限が、現実世界の誰かの職務上の権限とほぼ同一で、リアルに世界を制御出来てしまうというのはあり得ないでしょ。詰めが甘くないかしら。

 「目眩ましに大袈裟なギミックを使う」のは、「ジャケ買い」と宣伝に幻惑されて複数枚前売券を買ってしまったばっかりに、苦行のように観覧した「未来のミライ」も本質的には変わらないと思う。


 「夏希先輩」も、観客に対して魅力を語るシーンがあまりにも少なく、単に「おじさんに惚れてた自己中なお姉さん」にしか思えなかった。奇しくも同じ読みとなるユーフォの「夏紀先輩」の方が、圧倒的に魅力的だ。
 神木隆之介が主役の高校生男子を演じるのだけれど、キャラと相まって印象が薄い。
 同じような役どころだった「君の名は。」とはエラく違うのね。

 最後はハッピーエンドではあるのだけれど、あまりにも取って付けたような終わらせ方に、「そうですかー」としか思えなかった。

 陣内家の次男役で出演しておられた故・永井一郎さんの声を懐かしく聞き、「まだ、皆使ってるのガラケーなんだなぁ」と思ったのが、脳内に残った印象であった。


 「未来のミライ」での経験を元に、「竜とそばかすの姫」は一切見なかった。
 確か「1秒先の彼女」を観に行った時に、大々的に上映していたのを横目に見ていた記憶がある。

 「合う」「合わない」で言えば、私と細田守監督の創る作品とは「合わない」のだろう。
 一本見ただけでは「たまたまその作品がダメだった」という可能性もあるから分からないけれど、複数本見て「んんん?」と思うということは、そういうことなんだろうな。


 そういえば、「1秒先の彼女」、リメイクされましたね。あの作品を見れば、そりゃ作りたくなりますよね。でもなー、宮藤官九郎脚本だからなぁ…。好みではないというのと、スケジュール的に繰り合わず、結局見ずに終わってしまった。
 その内アマプラとかで配信しそうだし…。
 「それで見ればいいか」と思ってしまって。


2023年8月4日金曜日

次への布石 「特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト」

 映画館のスクリーンで北宇治を観るのはいつ振りだろう。


 確か、立川の極上音響上映で観て、「あの事件」の後、地元名古屋で行われた京アニ作品の特別企画上映で観て…。
 何度も観た「誓いのフィナーレ」から、もう4年が過ぎたのか…。



 冒頭のシーン。「黄前ちゃんのユーフォの音だ」と思うと、なんとも言えず、懐かしいような、嬉しいような、寂しいような気がした。

 以前にも書いたけれど、原作のあるアニメなりドラマなりは、映像化されたものが完結するまで原作を読まないことにしている。
 先を知ってしまうと、「映像で見た時の感動」が霞んでしまう気がして。

 「誓いのフィナーレ」の劇場での公開が終わった時のこと。
 映画の最後で流れたシーンと「3年生編 制作決定」の情報から、なんとなく見てしまった某百科事典系のサイトで薄っすらと、原作でのこの先の展開を知ってしまった時は、心の底から後悔した。本当に。
 だって、どうやら「ユーフォ」は完全なるハッピーエンドではないらしいからだ。

 度々書いているけれど、私はハッピーエンド至上主義者だ。多少辻褄が合わなかろうと、無理やりだろうと、最後は「ハッピーエンド」で見終わりたい。
 せっかく物語に触れるのならば、スッキリと別れたいから。

 長い間読んだり、観たり、聴いたりした作品なら、尚更だ。
 第1期から、ずっと黄前ちゃん達の模索を見ているのだ。黄前ちゃんの苦しむところは見たくない。

 出来れば、黄前ちゃんが部長として束ねる、この次の吹奏楽コンクールで、「全国で金」を叶えて、落ち着くところへ落ち着き、「よかったね」で見終わりたい。
 そこにはあすか先輩がいて、夏希先輩がいて、優子先輩がいて、奏ちゃんがいて。皆で1枚の写真に収まる。そんな終わりが私の望む終劇だ。

 そうはならないことを知って、とても悲しかった。
 この世は「望みのまま」「思うがまま」に叶う世界でないことは、とっくに知っている。
 薄っすらと知ってしまった、この先の展開の方が、現実味のある、黄前ちゃん自身に合ったものであることも理解できる。
 上で書いたような物語の決着では浅いことも、分かってる。

 「でも…」と思う。
 そんな、本作だった。


 私はそんな風に捉えました。

 来春に待っている、アニメ「響け! ユーフォニアム」の結末へ、色々と布石をするための本作。黄前ちゃんの未来にも繋がるピースがそこかしこにあって、寂しいだけではありません。
 ファンにとっては見逃せない作品だとは、思います。

 釜谷さんのマリンバの変化、演奏で実感出来たの、凄かったです。驚きました。演奏家の力って凄いなあ。あと、冒頭の「オーメンズ・オブ・ラブ」は、これまで聞いた吹奏楽版では最高に感じました。北宇治すげーな、と。

 アクリル系のグッズとパンフレットで終わるかと思ったら、原画集とかLPサイズジャケットの主題歌CDとかもショップに並んでて。〆て約2万の出費。
 Blu-rayは劇場先行版ではなくって、京アニショップで買うつもりですが…。はてさて。
 まあいいや。久しぶりだしね。

 そういえば、夕方から夜にかけて別の映画を見ていたのですが、見終わって外へ出たら、「ユーフォ」の21時からの回、メッチャ観客が並んでました。
 グッズ買った人も多かったようです。
 大入り、よかったね、黄前ちゃん!


2023年3月18日土曜日

とろける写真


 とある宿場町へ行ってきた。


 風情のある景観をパシャパシャと撮影した。
 町の様子はストリートビューでも見られるけれど、今日自分が現地で見たものは、自分で撮影した写真でしか再現出来ないから、とにかく写す。

 本当は、今日ここへやって来るつもりは無かったから、手元にあるのはスマホ。だから、写真はスマホで撮る。

 最近は、「Pixel 6」をメインで使っている。


 パッと見綺麗に撮影できるし、見せたくないものが写り込んだ時にささっと無かったことに出来る「消しゴムマジック」が、実に簡単・便利だから。

 なので、今日もPixel 6で撮影した。



 帰って来て、Googleフォトにアップロードされている写真を見ていて、なんとなく違和感を覚えた。
 冒頭に掲げた全景写真ならば、それ程違和感は無い。
 けれど、写っている物を大きく見たくって拡大していくと…。


 とろけてる。

 画像の違いがはっきりと分かるのは、例えばこの部分。




 横断歩道標識の左端部と右端部とでは形状が異なっている。
 左端部は地の青と枠の白がくっきりと分かれるが、右端部では青が枠の白に融け込みかかっていて、青と背景の暗部とも融けかかっている。
 標識から右は、遠い背景になる山の木々等も、もう、メロメロに融けている。


 もちろん、「『写真』は『真を写し』ている」だなんて思ってはいないけれど、これは、ちょっと「写真」じゃない気がする。
 「便利だから」「パッと見、綺麗だから」でも良いんだけれど、さすがにこれはいただけない。



 デジカメやスマホの写真データをパソコンなどで扱うと、「*.jpg」等のようにファイル名が表示される。いわゆる「JPEG形式」という画像ファイルだ。

 最終生成物としてはJPEG形式の画像データになるけれど、スマホ・デジカメが撮影した瞬間は「RAW形式」という、いわば「素の画像データ」を内部的に作成する。

 でも、素のデータは色彩・輪郭・明暗等が調整されていないし、容量も大きいので、スマホなりデジカメなりの中でRAW形式からJPEG形式へと変換される。

 そこでも、そもそも変換処理の際のアルゴリズムに伴う画像細部の変化、それに、メーカーの考え方による多少の味付けがなされるが、それについては否定する気はない。
 しかし、今回のような、機械学習を用いた「コンピュテーショナルフォトグラフィー」の一部が、行き過ぎた処理を行うのは否定したい。

 撮影後に意識して画像処理を掛けるのは撮影者の意図の反映だけれど、自動的に行き過ぎた画像処理をされたデータしか残らないのは、その時の正確な記録が残せなくなってしまう。


 現在愛用中のPixel6では、設定で「自動処理後の画像(=JPEG形式)」と「処理を行なわない素のデータ(=RAW形式)」を同時に残すことも出来るので、データ容量は食うけれど、今後は撮影対象に合わせて適宜設定していくことにしよう。

 繰り返しになるけれど、「撮影した時点の、リアルタイムの光景は、その時しか得られない」から。取り返しがつかない。



 そういえば、とろけた部分を見ていて、ふと思い出した。
 こりゃ、あれだ、ソニーのコンパクトデジタルカメラ「サイバーショット」シリーズに搭載されていた「ピクチャーエフェクト」の「イラスト調」だな。
 昔、自分も使ってたから、よく分かる…。


 例えば、2014年1月26日の記事「あとは、西住殿だけなんだけどな〜。」とか。


 10年近くも前になるのか…。
 なので、同機能が、今も搭載されているのかは知りませんがね。


 ところで、今回の記事で掲載した写真達、「横断歩道標識のヤツ」以外はすべて容量節約とレイアウト上の都合等によりソフトウェア(アプリ)を使って縮小・画像形式の変換等をしている。
 だから、「拡大して見る」なんてことをしなければ、「パッと見でキレイ」なら、それで良いのだろうな。