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2020年11月30日月曜日

”今” に必要な物語 「魔女見習いをさがして」


 「映画は1回見れば、十分だよ」という方にとっては「なんのこっちゃ?」と思われるかもしれませんが、映画を一番楽しめるのは「2回目かな」と思うんです。

 1回目って、お話を味わうというよりは、「どうなるのかな」を探り続けている感じ。

 3回目以降も見るのは、自分の中で気に入った作品であり、もちろん楽しんではいるんだけど、少しは慣れも出て来てしまうから、素直に楽しめなくもなってきます。

 それらに比べて、2回目は、結末も分かっているから、安心して、純粋に映画の中の世界を、物語を楽しむことが出来ているように思うのです。


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 本日(11月27日)の2本目は、見たいと思っていた「魔女見習いをさがして」の2回目。
 初回から10日後になりましたが、なんとか来ることが出来ました。
 忙しかったからなあ…。
 まだ、当分忙しいけれど。


 冒頭で書いたように、2回目の今回はとても集中して見ることが出来ました。
 そうして思うのです、「やっぱり、ちゃんと作られたアニメには、底力が有るな」、と。


 伝えたいメッセージが奥底にはあって、それを文章に出来る文芸力があって、文章をイメージに変換できる人がいて、イメージを動かせる演出の人がいて、命を吹き込む声優さんがいて。音で包み込む音楽・音響の人たちがいて。それをまとめる組織がある。
 しっかりしたものを創ろうとすると、どれも欠かせないのですね。

 隅々に配慮の行き届いた映画は、見ていて心地良く、ちゃんと心が動きます。



 子供の頃の夢って、実現するかどうかもはっきりしない、本当に純粋な「ただの夢」。
 でも、大きくなって、だんだん現実の世界が見えてきて。「子供の頃の夢なんて、そうそう叶うもんじゃない」って、分かってくる。
 そうなって、その上で改めて夢を見る。今の自分の叶えたい夢を。
 その夢にどう向き合うかって、とっても難しい。「踏み出せ」と言われたって、なかなか踏み出せるものじゃない。

 1人では難しいことも、分かってくれる友達がいれば、大丈夫かもしれない。
 きっと、踏み出せる。


 京都パートの最後、あれは円山公園なのかな、ソラちゃんが「本当の魔法」のことに気づくところから、夢の第一歩となる自分達の「MAHO堂」で見つけた、小さかった頃の3人に「みんなの中の魔法で、ちゃんと飛べるよ」って話し掛けるミレさんの言葉を聞いていたら、涙腺が崩壊しそうで大変でした。


(スクリーンの入口に掲出されていたのを写した写真からの切り出しです)


 本作が見せてくれたのって、

 「大切なもの・ことは変わらないんだよ」
 「その上で、今のあなたに合った、今のあなたが叶えたい夢を、追いかければいいんだよ」

 と、そっと寄り添い、押し出してくれるような、そんな物語なんだなって、改めて思いました。

 今だからこそ。
 今、大人になったあなた(自分)が見るべき物語なのですね。 
 夢が叶ったあなたにも、まだのあなたへも、きっと今のあなたをどこかへ導く底力があると思います。


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 新型コロナウイルス感染症の新規感染者数も、一気に増えましたね。
 だんだんと外出にも自粛の波が押し寄せて来てますね。
 私が住んでいる愛知県の規制も、厳しくなっていくでしょう。

 前にも書きましたが、家のテレビで見ても十分な映画もありますが、良い映画は、やっぱり映画館で見るべきだと思います。

 本作品も、見ることの出来る間に、映画館で見ておくことをお勧めします。