長々と妄想を綴ってきた、映画「若おかみは小学生!」の感想戦も、ひとまず今回でおしまいです。
せっかくなので、無理矢理出掛けた立川シネマシティでの観覧のメモからの記事です。
立川シネマシティで見ることが出来ました。
前回の記事にも貼りましたが、ちゃんと、おっこの看板も撮影できましたしね。
映画の中で2回、ウリ坊が花の雨を降らせる場面があるのですが、最初のは柳田国男の本で出てくる「荒れ寺の寺男に化けた貉(むじな)が、退治しに来た高僧に正体を見破られた後、釈迦の説法の様子を見せたり、周囲を一面の湖水にしてみせた」辺りに近いイメージを持ちました(遠野物語拾遺 187 「狢堂」)。
最後の神楽のシーンでのそれは、釈迦の入滅前のエピソード(「曼陀羅華が虚空から降り注ぐ」)を連想しました。あれは、ウリ坊が昇天する時、最後に見せてくれたおっこと皆への祝福なのでしょう。
最初は「幽霊と話したくない」とか「呼ばない限り出てこないで」とウリ坊に言っていたおっこが、「ひとりにしないで」と叫ぶシーンは、それだけ2人(ウリ坊と美陽ちゃん)が欠け替えのない存在になっていたということなんですね。
シーンの転換の時に、前のシーンの後で何があったかを説明なしでもちゃんと補完させられるのって、凄いですよね。
でも、木瀬様御一家のところ、水領様のポルシェの中でのそれは、逆に足らない気がします。クドくなるから省いたのかもしれませんが、「ご両親も見守っているわ」の後、おっこが涙を拭って「こんなに泣き虫じゃ…」のところは、もう少し時間を掛けて欲しかったように思います。そのあたり、映画ノベライズではちゃんと書かれているので、「そうだよね」「だから、このセリフなんだ」と納得できます。
是非是非、もう少しだけ必要なお話を足した「ディレクターズ・カット版」を!
そういえば、見終わって「f studio」を出た所に「リズと青い鳥」のチラシが!
まっとうな方法じゃ、もう手に入らないと思ってたのに…、うれしいっ!(←おっこ風)
あー、でも、冷静に思い出すと、家にもあるような気がするなー。
万難を排して出掛けた割に、シネマシティでの観覧の感想が淡白なんですけど、まあ、この回の立川行きは「『リズと青い鳥』を再見する」のが目的でしたからね。
お話自体は、もう、十分に分かっているし…。
名古屋では見たことのない程のお客さんの数に、東京圏の観客の層の厚さを実感したくらいでしょうか。
自分が滞在したのは10月19・20日でした。
その翌日の21日(日曜)にはトークショーありの特別上映がシネマシティでも行われるということで、ちょっと見ていきたいような気もしたのですが、月曜日は朝から大事な会議があるので、日曜の午前中には自宅に帰り着いていたかったこともあり、後ろ髪引かれつつも諦めたんですよね。
トークショーありの特別上映に参加していれば、もう少し熱い感想もあったのかもしれませんが、「リズと青い鳥」の印象がとにかく強かったからなー。
先日ネットで見た某新聞の記事によると、制作のDLEの方が「ここまで来たら、越年で上映継続としたいです」と希望を話しておられたようですが、どうですかね。
昔程ではないとは言っても、やっぱり年末年始は映画の興行の一つの掻き入れ時ですし、新作の中で上映継続できるかどうか。
その時期の映画といえば、個人的には「ポッピンQ」の不振を思い出して、少しほろ苦いですが…。
もし、継続上映が各地で実現するなら、もう1回くらい観に行くかも。
なんだかんだ言っても、何度観ても心を動かしてくれる良い映画だと思いますからね。
今後、再見することがあった場合は何か追記するかと思いますが、冒頭でも書いたとおり「若おかみは小学生!」の感想記事は、とりあえずこれで終わりです。
次回は、夏映画シリーズ第二戦として「未来のミライ」の感想です。