毎年同じようなタイトルを書く。
毎年同じような内容の記事を書く。
良くも悪くも区切りの日なので、この先、正気でいる限り繰り返すはずだ。
今年は、長年勤めた会社を夏で辞めたという大きなイベントの年になった。
家人たちの状況も大きな理由だけれど、「もう、いいかな」と思ったのが最大の理由だ。
定年退職が見えてきて、絶対安定の会社だから我慢しているという選択肢も無いではなかったけれど、勤め始めた約30年前からは想像も出来なかったような職場の変化もあって、正直なところ「疲れ果てた」感じだった。
そんな訳でワガママを通し切って、夏に退職した。
次の仕事のあてがある訳でもないので、「どうしよっかな〜」と思いながら毎日ポケーっと過ごしているところ。
年が明けて、春になれば、今春患った五十肩も良くなっているだろうし、次のことはその頃になって考えれば良いかなと。
ヴェルヌの「二年間の休暇」とまではいかないけれど、ま、「1年間の休暇」ということで。
今年撮った写真の中から気に入っている1枚を。
ひょんなことから存在を知り、以降は時々出掛けている「さいたま市岩槻人形博物館」。
2024年1月27日〜3月24日に開催された企画展「にんぱくの雛祭り −商家に伝わるお雛さま−」を見に行った時に写したものから編集してみた。
これは人形作家の平田郷陽(ひらた ごうよう)作の「独楽(こま)」という作品。
同じ展示室にたくさん人形が並んでいる中で、この子から目が離せなかった。
解説パネルには「郷陽は子供の遊びを主題とした作品を多数残しているが、本作もそのうちの一つ。独楽を放つ際に邪魔にならないよう、左手で右腕の着物の袂を押さえ、独楽を放った直後に右腕を引いた瞬間を捉えている。足の踏み込みもリアルである。顔は生人形の技術を身に着けた郷陽ならではのもので、きゅっと口を結んだ顔がかわいらしく印象的」とある。
そう、「きゅっと口を結んだ顔がかわいらしい」のよね。4〜5歳位なのだろうかと思うのだけれど、小さな子供なりに真剣に独楽を回そうとしている姿が生き生きと伝わってくる。
無心に好きなことをしようとしている姿を見ていると、「今、あんな風に何かに熱中出来るのかなあ」と我が身を省みる。
歳をとると、新鮮さが薄れるけれど、来年はどうにかしたいものよ、と思う。
辛気臭い話になってしまったけれど、皆様、良いお年をお迎えください。
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少しだけ補足。
一般的には「十五少年漂流記」で知られるけれど、原題は「二年間の休暇」。漂流して島で暮らしていた期間を「休暇」と捉えるあたり、ヴェルヌのセンスは素敵ですね。
本で読むのなら、福音館書店の福音館古典童話シリーズ版の「二年間の休暇」がおすすめ。文庫では味わえない満足感がある。
さいたま市岩槻人形博物館では、毎年初春の企画展はお雛様にまつわる内容で開催している。2025年も「開館5周年記念 雛の名品~おひなさまづくし~」として、2025年1月25日~3月23日に開催されるそう。
結構、人博のお雛様は見ている気がするけれど、まだまだ名品があるんですね。来年もぷらっと見物に出掛ける予定です。今度こそ「豆腐ラーメン」を食べるぞ!、っと。