しまった…。
このバージョンは、見てはいけないヤツだった……。
何故かというと、いつものシネコンでは、もう、これほどの満足感を持って見ることが出来なくなってしまうから。
正直、解像度に関しては、そこまでの向上は感じなかったんですよ。もともと、高画質だと思っていたから。
メインの描線には、逆にシャギった感じに見えるところもあるかなと思ったし。
でも、背景とかは、アップコンバージョンの効果は感じましたね。エカルテ島の最後のシーン、ヴァイオレットとギルベルトの足元の水面のキレが増しているように思いました。
あとは、同じくエカルテ島、ギルベルト少佐の住まいを訪ねるも面会を頑なに拒絶されるシーン。「雨の描写、凄いな」といつも思っているのですが、アプコンで水の感じが、より増しているように思いました。
それ以外に、副次的な効果なのかもしれないけれど、コントラスト感の向上は感じました。
例えば、ヴァイオレットが「まだ未確認だけれど、もしかすると、少佐が生きているかもしれない」と、ホッジンズ社長から伝えられる場面。あそこは、部屋のランプの灯りしかなく、暗くて、注意していないとヴァイオレットの表情の動きがよくわからない。プロジェクターによっては、黒が締まらず極薄いグレーになってしまう所もある。
それが、このDolby Cinemaのシステムだと、暗い中にも、ちゃんと瞳の動きがわかるようになる。これは、効果がある。
あと、音響が凄かった。
ちょっと音が大き過ぎるところもあるように思えるけど、「え、こんなに音、鳴っていたんだ」って思いますよ! 効果音(特に風とかの環境音)の効き目に、ハッとしました。
個人的には、冒頭のデイジーがサンルームで手紙を読んでいるところとか。それまでは、「えー、そんなに風吹いてないのに、手紙が舞い上がって飛ぶわけないじゃん」とか思っていたんですけと、小さく聞こえている、「動いている風の音」が聞こえていると、説得力が増したのか納得しちゃいましたから。
Dolby Cinemaのシステムのデモというかプレゼンテーションが流れるのですが、その時に「没入感が凄い」という一言が表示されます。
シアターの大きさも適切で、総合的にシステム全体のまとまりが良くて、確かに没入感というか集中度が凄いんです。
「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」自体、「感じる」「味わう」ためには、みる側としてはかなり集中してしまうのですが、今回はいつもよりも何倍も集中した感じ。
逆に集中し過ぎて、終映後、疲れ果てて、しばらく立てなかったくらいです。
以前、「君の名は。」の「IMAX版」を見たことがあるのですが、今回ほどの効果を感じなかったんですよね。
でも、今回は、確かに「Dolby Cinema」の効果を感じました。お値段分以上の価値はあったと思います。
これ、ミッドランドスクエアシネマにおいては、今回の「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の場合だと、特別興業扱いで2,400円なんですけど、ちょっと「おう。ちと高いな」って思っちゃいますよね。
でも、レイトショーだと1,900円で普段見るのと料金は変わらないんです。
このバージョンは、映画館で見られる内に、一度は見ておいた方が良いと思いますよ!
このシステムに匹敵するものを自宅に持っている人は別として、強くお勧めしておきます。
お近くに上映館があるのなら、遠征も致し方ないと思います。
ということで、この後、20時25分からのレイトショーを見て、もう一度堪能して来ます。
明日は、ぐったりしちゃうな。きっと。
また映画見に行くのに…。
いやー、それにしても、困ったなー。
お値打ち故に、いつものシネコンの愛用度合いは変わらないけれど、松竹系のシネコンではかからない作品もあるし、ミッドランドスクエアシネマも、会員になっておこうかな。
なんだかんだ言っても、ここは職場の目の前のバス停からバス1本で来られる便利なシネコンだから。
とりあえず、次は来週早々に「魔女見習いをさがして」を見に来ます。