Google Analytics トラッキング コード

2024年8月3日土曜日

弘前、なう。

 ということで、今年3回目の弘前市。

 「東北」と言っても涼しい訳ではなく、「名古屋よりも割とマシ」という程度。夏だから、まあ、そんなもんか…。

 暑さに心が折れそうになったけど、せっかくここまで来たので、覚悟を決めて「弘前城本丸石垣修理事業」の夏の現場見学会に行ってきた。
 今、車に戻ってきてエアコン全開で涼んでるとこ。

 現場見学会は、

縮小してるので、たぶん読めんね。

 ①石割体験 ②石垣積直し工事現場説明 ③裏込石へのメッセージ記入 の3つからなるイベント。
 クソ暑い中石割り体験する気にはならなかったので、②と③をやってきた。

 メインは③だったので、受付で参加したい旨を告げる。「どこから来たか」に回答すると、早速、メッセージ記入用の石を選ぶ所に案内される。

写り込んでしまったどこかのお姉さんは、削除しております。
ボカシ→消しゴムマジックの為、謎空間が発生中。

 サンプルの中から好きな石を選んで、メッセージを記入すると、それを裏込め石として埋めてくれる。

素敵なイベントを企画してくれた弘前市さんには、感謝の思いしかありませんな。
なお、本人・家族の名前等は削除しております。

 いい歳のオッサンなのに、筆跡が中学生の頃から進歩のない状況なので、恥ずかしい…。



 天守閣自体の耐震化と、石垣に天守閣の荷重が直接掛からないようにするため(※)、天守閣の下には耐圧盤を構築し、それを長さ35mの場所打ち杭4本で支えるのだそうだ。
 写真真ん中の奥に見えているコルゲートパイプは、場所打ち杭打設用。杭打設→耐圧盤構築→天守閣移動は、来年度予定とのこと。工期は、最初からだと約11年か。長いなあ。

親切・丁寧にガイドしてくださった公園緑地課の職員さんは空調服だからいいけど、
ワシら見学者は汗ダクダク。自前の持ってくればよかった…。

 自分の裏込め石が、この現場の何処かに埋まるのかと思うと、胸熱ですな。

 意地悪く「今回修理した訳ですけど、何年くらい持つ想定ですか?」と聞いてしまった。そしたら、「僕ら、『何年』とは想定してないんですよ。『少しでも長持ちしてくれたら良いな』って思ってやってます」と、素敵な笑顔で答えてくださった。

 裏込石にも書いたけれど、本当に、長持ちしてくれることを余所者ながらお祈りしている。

ヘルメットに被せる津軽家の旗印入りのカバーが良いですな。雑兵になった気分。
この卍は、弘前市の市章としても知られてますな。


 ごく最近まで、現場に携わっていた者としては、場内のあれこれが気になる。

ユンボは、排土板を下ろして、バケットもちゃんと接地。
足場もきれいだし、良いですなあ。

 足場の昇降階段を昇り降りすると、なんか懐かしい。
 前の見学者がガンガン頭ぶつけてたけど、こういう足場(階段含む)は猫背姿勢で通ると、いいんですよ。豆知識ということで。


 それにしても、他人の現場を見るのは、気楽で良いですな。

 「秋にもイベントをやる予定です。よかったらご参加ください」と案内があった。
 また来ることにしよう。

 現場からは以上です。


※:
 石垣が崩れるのは、上からの荷重と、内部に浸透した水の排出不良が主な原因。
 なので、上からの荷重に対しての抜本的対策として、天守閣の下に杭基礎を設けて独立させるようだ。
 今回修理している部分は「打込み接ぎ(うちこみはぎ)」という積み方で、大きな石と石の間に隙間があり、排水はそれで出来る。