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2020年12月5日土曜日

淡白過ぎて…「ノッティングヒルの洋菓子店」

 またしても予告編詐欺に引っかかったような気がしないでもないのですが…。
 先週末にいつものシネコンへ出かけた際に見た予告編が気になったので見て来ました。

 今日(12月4日)封切りの、「ノッティングヒルの洋菓子店」です。



 「ノッティングヒルの」という惹句で思い出すのは、「ノッティングヒルの恋人(1999年)」でしょうか。私は、ちょろっとしか見ていませんけれど。
 まだ若かったので、なんだか「古本屋に、そんな世界的美人女優が来て、店主と恋に落ちる訳ねえやんけ」と思って、興味を示さなかったんですよね。

 本作品の原題は「Love Sarah」ですが、これでは日本人への訴求力が無さ過ぎるということで、「ノッティングヒルの洋菓子店」ということになったのでしょうね。
 現地の人気デリ・カフェである「Ottolenghi(『オットレンギ』と読むそうで…)」全面協力ということになっている訳ですが、エンドロールを見ていると「Ottolenghi Notting Hill(=ノッティングヒル店)」と出てくるので、そこまで広く捉えれば「ノッティングヒルの洋菓子店」という邦題もあながち根拠なしという訳ではないと言えますね…。



【中身はどうなのよ?】
 でも、ですね。
 「ノッティングヒルの」とつけても、元々の中身が伴っていなければ、客の入りには繋がらないと思うんですよね。

 「かつて製菓専門学校で共に学んだサラとイザベラ。サラはオットレンギの弟子として製菓の腕を磨き、イザベラは経営面のエキスパートとなるべく経営コンサルタントになります。
 紆余曲折は有るものの、2人の夢であったベーカリー(パン屋というよりは、現在の日本における「洋菓子店」)の開業が現実になってきました。
 ところが、サラは不慮の事故で亡くなってしまい、ベーカリーの開業も頓挫ということに…。

 その後、サラの娘でバレリーナを目指すクラリッサの熱意もあり、サラの母でありクラリッサの祖母であるミミ、サラ・イザベラとは製菓専門学校の同級生で、かつてサラとも交際していた訳ありのミシュラン二つ星のパティシエであるマシューも加わって、ベーカリーを開業する事に。

 同業者の多い立地ということもあり、開業後は鳴かず飛ばずの状態のお店。
 「特色がなければダメだ」と言われていた時に、ミミがあるアイデアを思いつきます。

 そうして、生まれ変わった店は、思わぬ来客と展開を呼び込んで……」


 というのが大まかなあらすじなのですが…。

 予告編は、良いところばかりを抽出して、作ってあるので、上記のあらすじが何倍にも膨らんで「これは、面白そう」と思うわけです。「感動の結末かもしれん」ってね。


 そうして、今朝、見にきたのです。
 ところがですね、最初から最後まで、淡白だったのです。
 感情が高まるところが余りないのです。
 「いや、それ、大問題でしょ?」ということも、「そこ、もうちょっと教えて下さいよ」ということも、およそ大抵のことが淡々と処理されていくのです。

 「人生、そんなもんでしょ?」と言われれば、反論の余地はありませんが…。


 でも、お客は「ドラマ」を見に来ている訳で、もう少し感情を動かしてくれないと、納得出来ないと思うんですよね。
 もう少し、作りようがあるのでは?

 本来は、登場人物達全員が何らかの喪失感を持っていて、それらの再生の物語だと思うのですけれど、淡白過ぎてどうにもこうにもならないのです。
 作りようによっては、何とでも熱く出来るけど、そうはなっていないんですよね。


 告知チラシ・パネルの

  悲しみはスパイス。喜びは隠し味。
  あなたの想い出、お菓子にします。

 は、美化し過ぎでしょ。



【結局、サラって何だったの?】
 「ベーカリーをやるのは、サラの夢」だとかなんとかいわれ、お店の名前にも付けられた「サラ」。
 お店が動き出し、みんなの関係が落ち着いたところで、一度だけサラとおぼしき女性がお店のドアのガラスに映るシーンがあります。
 微笑んでいるようなので、きっと「よかった」とでも思ってくれていることを表現しているとは思うのです。

 とは思うのですが、劇中、具体的にサラのことが語られることはありません。

 関係者は表面的には納得しているようですが、一皮めくれば、本当にどう思っているのかは謎です。

 クラリッサが「ママの夢を叶える」というけれど、そこまで「サラとクラリッサの関係」が深かったようには見えません。単に、居場所を無くしたから、屁理屈を付けたような気もします。

 ミミは、店のお向かいの発明家とのロマンスにハマって行っていて、サラのことが、どれだけ現在の意識にあるのかよくわかりません。恩讐を越えた位置にあるのかもしれませんが。

 イザベラは、「サラの夢だったから」というものの、乗っ取ったような感じ。日々を自身のエピソードで上書きして、サラの痕跡を薄れさせているだけ。

 サラと付き合っていたマシューは、結局イザベラが本命だったようで、よりにもよって「Love Sarah」の店内でイチャツキやがりますしね。

 ミミとサラの間のエピソードも、すごく薄い。「ええ? それだけ?」と言いたくなります。

 「慕われているようだけど、実際のところ普通の扱い以下のサラって、一体なんなの?」と思ってしまいます。

 こういった、根幹の話題なはずなのに「薄い」ということが、積み重なって「淡白過ぎる」につながり、「結局、なんなの?」となり、空気のような存在感の映画になり、すぐに忘れ去られることになるのでしょうね。

 だって、記憶に残らないんだもの。



【私なら許せんが】
 話を動かすお客さんとして、珍しく日本人が登場します。
 濃いメイクもあって、一瞬「中国人?」と思ったのですが、エンドロールでみると、ちゃんと日本人の女優さんでした。
 聞いたこと無いけど、イギリスでがんばっている方なのかな。

 それにしても、曲がりなりにも、イギリスである程度のレベルのフードライターとして働いている日本人からみて、あの得体の知れない「抹茶ミルクレープケーキ(?)」は許せるものなのでしょうか?
 私なら、若干の郷愁は感じるものの「パチモンに払う金はねえんだよ」とキレてしまうだろうな。きっと。
 あれを、会社のミーティングに出そうとした女性日本人フードライターの気が知れん。



【一定の需要はあるものね】

 いつものシネコンでは、

「ニューヨーク 親切なロシア料理店」
「声優夫婦の甘くない生活」
「43年後のアイ・ラヴ・ユー」

 と、この系統と思われる洋画の公開があるのですが、どうなんでしょうかねえ?
 「予告編詐欺」を恐れつつも、見に行ける作品は行きたいなと思ってはいるのですが。

 そうそう、気になると言えば「ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画」も気になるなあ…。
 インド映画って、踊る系のも嫌いじゃないし、ネタ系のも悪くはないです。シリアス系のヤツは興味深いですよね。日本での映画「はやぶさ/HAYABUSA」みたいなやつですよね。どうなのかな?

 実話・実録系の、それも科学ジャンルの映画はコケそうで手が出ないとは思いますけれど、日本にも火星探査機「のぞみ」の物語があるのですよね。でも、あれは、悲しい失敗の記録だからなあ。


それ程ゆとりが無かった金曜日

 どうでもいいことなんですが、最近、自分の「思い込み」による失敗に、自分自身で「?」と思うことがあります。


「名古屋駅前のシネコン」こと「ミッドランドスクエアシネマ」
入居しているビルでは、ささやかなクリスマスマーケットをやってましてね



 次の記事にしていますが、昨日(12月4日)は「ノッティングヒルの洋菓子店」という映画を見てきました。
 「見たい」と思っていた映画なので、見たこと自体はよいのですが、見ようとしていた日付が間違っていたのです。

 本当は今日(12月5日・土曜日)の朝一の回を見に行くつもりだったのですが…。

 以前、週末の上映回を見に行くつもりで、間違えて当日のチケット買ってしまった記事(=思いがけず11回目「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」)を上げていますが、それと同じ失敗をまたやったということなんですよね。

 決済に進む前の「購入内容の確認」のところで、ちゃんと確認すれば防げるはずなのに、本人は正しいと思い込んでいるからササっと決済してしまう。
 その直後、「購入ありがとうございました」画面を見て、「ああああっ」と失敗に気づくと。


 お金を払ってしまっている以上は止むを得ないので、昨日は1日休暇を取って、午前中にいつものシネコン、夕方は名古屋駅前のシネコンとハシゴしました。

 時間的にゆとりが有りそうなのに、2つのシネコンが離れていることと、駐車場の料金をケチったことから、思ったよりも移動に時間がかかってしまい、それほどゆとりのある1日でもありませんでした。


 これからしばらくの間は、映画見に行く回数も減りますが、チケット買う時は気をつけようと思います。

 購入時のミスと言えば「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の特典小冊子でも、やらかしたからな。映画のチケット買う時だけじゃなく、生活全般、気をつけないと…。


 「封切りの日だし、今日の記事は『ノッティングヒルの洋菓子店』のことだよな」とメモを書いていたりしている内に寝落ちしたりして。
 結局、昨日は更新も無しというていたらく。

 ホント、思ったよりもゆとりの無い1日だったなあ…。


2020年12月3日木曜日

バレてましたか… 「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」


 同じ職場にいる同僚の内、方向性は異なるもののオタの道を行く同好の士は自分以外に2名。どちらも後輩の女子。
 2人とも新規採用時の専門分野の教育を担当した、いわば「教え子」なので、普段から愛情は注いでいます
 その内の1人(1号)とは同じ職場で3年間一緒に業務をしているということで、この春に異動でやって来たもう1人(2号)よりもつきあいが長いのです。
 そのためもあって、私のオタの傾向に理解があり、オタ話に関しては一番心置きなく話せる相手です。


 12月1日は、14時25分の回に行くために13時30分からの時間休暇を取ったのですが、事務所を出ようとした時に偶然1号ちゃんがいたので「時間休暇取得ですー!」と挨拶したら、「あ。もしかして映画ですか?」との返しが。

 うーん、バレてたか。
 「上映終了も近いし、ここはラストスパートやで~」という話をしたことを覚えていたようです。

 隠す必要もない相手なので、素直に

 「ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノイエーイ 17回目です。ついでに言うと、金曜日のチケットも買ってあるので18回。それでお別れかな」

 と説明します。
 「模範的なオタ活ですね。私は、最近、あんまり熱中出来る対象がないので…。楽しんで来てくださいね」とのお言葉。

(またまた使い回しでごめんなさい。差し替えます)


 「そういえばね、特典、結局揃わなかったよ」
 「え?」
 「昨日(11月30日)の、予想外の配布で5回目のチャレンジだったんだけど、またダブっちゃってね」
 「有る意味、凄いヒキですね」
 「なー。三種類有る小冊子の内、特定の一種類だけが出ないんだもんな」
 「まあ、運ですから」
 「結局、買うことにしたんだけど、今度は慌てていたから発注ダブっちゃって。なんか、手元のダブり具合を思い出したら、『あ、売ろうかな』とか、邪悪なこと考えちゃった」
 「無理して売ることないですよ。何冊有っても、記念に取っておけば、それで良いじゃないですか」


 そうですな。
 そうします。

 本当は、売り買いではなく、本当にほしい人同士で交換できる仕組みがあれば良いのだけれど。


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 特典小冊子の話は、もう1回だけ続きます。
 「結局、どうなったのか」の結末編です。


 そういえば、「サイダーのように言葉が湧き上がる」の公開日が決まったんですね。予告編の最後で日付が出るようになりました。
 2021年6月25日か。半年以上先なのね…。
 まあ、公開出来るようになって良かったね。楽しみにしています。


2020年12月2日水曜日

煩悩いろいろ 「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」


 今回は、11月29日の「早朝の大開封会 『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』」の記事の続きのお話。

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【自力では届きませんでした】

 「特典は、無かった」

 ちょっと、灯台でのホッジンズ社長風に言ってみました。

 11月27日から1・2週目の入場者特典の再配布がありました。
 この時期に1・2週目の入場者特典を配布すると言うことは「在庫処分」なので、必ず貰えると言うわけではないのです。
 それは、分かっているのですが、いつものシネコンの手際、今回は良くはなかったと思います

 
(使い回しでごめんなさい。後刻差し替えます)


 配布物の残量は、シネコンの公式サイトで一応は告知されているのです。
 当日(11月29日)朝の時点で「残りわずか」の「△」マークが表示されていました。


 実際に行ってみると、配布はなし。

 「特典無いの?」
 「終わっちゃったんですよ~」

 の一言で終了…。


 入場開始前に、私の後ろに並んでいた5人組くらいのお姉さんたちは、

 「私、電話で確認したんだけど、『全員分は、無いかも知れません』って言ってたから」
 「だったら早く並ばないとだよね」
 「うん。みんなに声かけて来てもらって、ごめんね」

 と、特典が有るつもりでいたみたいだから、入場する時「ええー、無いのー?!」という悲鳴を上げてました。



 いつものシネコンでは、現在は夕方からの1回のみの上映。「『残りわずか』ということならば、貰えないこともない」と思わなくもないですよね。

 それに、昨日(11月28日)の時点では、確かに配布はされていましたから。貰った私が言うのですから、間違いありません。

 でも、昨日、入場チェック用のカウンターに置かれた特典の数はそもそも少なかったです。
 それに対して、昨日の入場者はそこそこいたから、差し引きすると本日用の残りは、もしかしたら一桁だったのかもしれません。

 「全員に配布できなければ不公平になるから」ということで、配布を取り止めたのだろうとは思うのですけれど、それならば、もう少し早く告知するべきだったですね。
 金曜日の時点で既にチケットを購入していた私のような確信犯は別にして、さっきのお姉さんたちのような悲劇は起きなかったでしょうから。


 お姉さんたち、シアター内では少し離れた所に座っていましたが、「昨日ならば、貰えたってことだよねー」と嘆いていましたねえ。
 上映終了後は、その件について、何も言わなかったから、気分を切り替えたのでしょうけれど。


 さて、そうなると、ますます「君は彼方」のクソさが、それを見抜けなかった自分のセンスが腹立たしいですね。
 金曜日の午後を、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」→「魔女見習い」→「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」としていれば、その1回分で、もしかしたら「菫」が入手出来ていたのかもしれないのに。



 「縁がなかった」と割り切るのが潔いのですけれど、なんだか少し後ろ髪引かれ気味なのは否定できません。

 望むとすれば、今後のディスクメディア発売の際に、完全予約受注生産で構わないので、小冊子付属のパッケージも用意してもらえれば有りがたいかな。

 「行けなかった。本当は欲しかった」という人も、きっといるだろうし、これから作品のファンに成る人もいるだろうし。
 既に持っている人は、そのパッケージを選ばなければ良いだけですものね。


 で、今回は何枚買うつもりで準備しておけばいいんですか?
 前回、「リズと青い鳥」の時は、店舗特典の関係もあって、確か5枚買ったのですけれど。受注メールを見てみる限りでは、4枚は台本付き、1枚は通常版だったようです。
 可処分所得=お小遣いの気楽な道楽者とは言っても「心の準備」は必要なので、早めに情報の告知をお願いしますよ、京アニさん。



【確かに、トラフィック集中していました】
 11月20日の記事「ある日の夜更かしの理由」の中で、「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の「半券プレゼントキャンペーン」に応募していたことを書きました。

 本当は、あの日で終わりだと思っていたのですが、その後も順当に観賞回数は伸び昨日(11月29日)時点で、延べ15回になりました。

 ということで、昨夜はいつものシネコンから帰宅して晩ご飯を食べ、一休みした23時過ぎから、増えた分の応募をしていました。

 11月29日はちょうど応募の締め切り日ということで、23時59分までに受け付けた分が対象となることになっていました。
 応募フォームに「締め切り間際には、アクセスの集中により、不具合が生じるかもしれない」と掲出されていたのですが、「締め切り5分前とかでなし、1時間前なら大丈夫やろ」と思っていたのです。

 ところが、1件目を入力しようとしたら、そもそも「応募する」ボタンが動作しないんです。
 「応募する」ボタンが動作しないときはこちらというリンクを開いたら、応募フォームが開き入力は出来たのですが、「送信する」ボタンを押しても、なかなか反応が無いのです。「これはもうダメかも」と思った頃に、やっと「受け付けました」が表示されまして、ホッとしました。

 2件目はフォームに入力して「送信する」ボタンを押したら、暫くしてタイムアウト。重複応募になるとはじかれてしまう可能性があるので悩んだのですが、「応募ありがとうございます」メールが届いたので、なんとか正常に処理されたようです。

 3件目は、最初こそリロードを何度かしてフォームを出しましたが、入力→送信→受付完了は割とスムースに終わりました。

 ここまで3件で約35分ほど。
 以前も時間はかかりましたけれど、ここまでではありませんでした。
 最後に駆け込み応募した人、多かったんですねえ。


 まあ、とりあえず、自分は対象分を全部無事に応募→受付完了出来てよかったです。
 参加し終えて、とりあえず「やり切った」感で一杯です。

 当たるか当たらないかは、ま、それは別問題ということで……。



【澄んだ心はどこへやら】

 詳細は後の記事としますが、11月30日に再びDolby Cinema版を見に行ったのです。本当は午後の回を見たかったのですが、どうしても抜けられない会議があり、なんとか20時15分からの回に駆けつけました。

 もう、特典配布は無いものと思い、澄んだ心でいたのですが、なんと、まだ特典小冊子の配布があったのです。
 着席して「開封してみようかな」とも思ったのですが、これから映画を見るのに心が乱れることになってはいけないと自重して、帰宅してから開封してみることに決めました。ホントは、少し嫌な予感がしたんですけどね。

 後ろから「やったー、オスカー来た!」という声が聞こえました。いいなー、正に、それが、私の望んでいる残りの一種類なのに…。

 心が浄化されるような映画を見ているのに、なんだか生臭く煩悩に塗れているのは、私のいたらなさですねえ…。(^^;


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 特典小冊子の話は、もう少しだけ続きます。


 

2020年12月1日火曜日

ちゃんと物語があります 「フード・ラック! 食運」


 私の中では「ネイチャージモン」な、寺門ジモン。あとは「取材拒否の店」シリーズとか。
 氏のこだわり-特に食、それも肉-については、いくらかは知っていました。

 でも、少し疑っていたのです。
 「ネタに走った映画じゃないの?」、と。

右上「もし、焼肉が最高の演技をしたらどうなる?」とありますが、
そこまでではないです

 すみません。
 それは、先入観による思い込みでした。
 結論から言えば、「良い映画」でした。
 「相当に良い映画」と言ってもいいかな。
 もちろん、「個人的には」ですが。


 あらすじは公式サイト(※1)や予告編(※2)を見ていただくとして、


 「食べること」の意味を、考え直させてくれる。
 「伝えること」の責任と意義を、考えさせてくれる。
 「関わること」の大切さを、思わせてくれる。


 そんな映画でした。

 寺門ジモンの原作が良かったのか、脚本家とのやりとりの中で練り上げられていったのかは分かりませんが、ちゃんと伏線を張って、それを回収し、物語としてまとめられていました。

 先日見た「君は彼方」とは、そこが根本的に違うのです。


 不満は1点。
 撮影上の問題なのでしょうが、肝心の肉を焼いているシーンの中に、解像度というか色味というか、動画の質が少し違う個所があるんです。YouTubeで例えるならばHD動画の中に、一部SD相当の部分が有るような感じ。
 焼肉の美しさを味わうはずの本作ならば、焼肉のシーンは統一的に美しくないといけないと思います。
 ディスクメディア化される時にはどうにかならないでしょうか?



 「あと20年位、この世に居たいな」と思ってます。
 単純に掛け算すると、

 20×365×3=21,900

 欠かさずちゃんと毎日三食を食べたとして、残りはおよそ22,000回弱。
 食べない時だって、食べられない時だってあるだろうから、正味は20,000回ってところかな。

 せっかく食べるのならは、ちゃんと食べていきたいですよね。

 そんな事に想いが及ぶ、佳作でした。


 あ、過去にも記事にしたような気がするのですが、人生の残り時間とご飯の事については、山田風太郎のエッセイ集「あと千回の晩飯」も秀逸です。
 淡々と風太郎先生は書いていますが、自分の残りが「あと千回」になったら、そんな風には書けないや。 



※2:YouTube上の予告編


2020年11月30日月曜日

”今” に必要な物語 「魔女見習いをさがして」


 「映画は1回見れば、十分だよ」という方にとっては「なんのこっちゃ?」と思われるかもしれませんが、映画を一番楽しめるのは「2回目かな」と思うんです。

 1回目って、お話を味わうというよりは、「どうなるのかな」を探り続けている感じ。

 3回目以降も見るのは、自分の中で気に入った作品であり、もちろん楽しんではいるんだけど、少しは慣れも出て来てしまうから、素直に楽しめなくもなってきます。

 それらに比べて、2回目は、結末も分かっているから、安心して、純粋に映画の中の世界を、物語を楽しむことが出来ているように思うのです。


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 本日(11月27日)の2本目は、見たいと思っていた「魔女見習いをさがして」の2回目。
 初回から10日後になりましたが、なんとか来ることが出来ました。
 忙しかったからなあ…。
 まだ、当分忙しいけれど。


 冒頭で書いたように、2回目の今回はとても集中して見ることが出来ました。
 そうして思うのです、「やっぱり、ちゃんと作られたアニメには、底力が有るな」、と。


 伝えたいメッセージが奥底にはあって、それを文章に出来る文芸力があって、文章をイメージに変換できる人がいて、イメージを動かせる演出の人がいて、命を吹き込む声優さんがいて。音で包み込む音楽・音響の人たちがいて。それをまとめる組織がある。
 しっかりしたものを創ろうとすると、どれも欠かせないのですね。

 隅々に配慮の行き届いた映画は、見ていて心地良く、ちゃんと心が動きます。



 子供の頃の夢って、実現するかどうかもはっきりしない、本当に純粋な「ただの夢」。
 でも、大きくなって、だんだん現実の世界が見えてきて。「子供の頃の夢なんて、そうそう叶うもんじゃない」って、分かってくる。
 そうなって、その上で改めて夢を見る。今の自分の叶えたい夢を。
 その夢にどう向き合うかって、とっても難しい。「踏み出せ」と言われたって、なかなか踏み出せるものじゃない。

 1人では難しいことも、分かってくれる友達がいれば、大丈夫かもしれない。
 きっと、踏み出せる。


 京都パートの最後、あれは円山公園なのかな、ソラちゃんが「本当の魔法」のことに気づくところから、夢の第一歩となる自分達の「MAHO堂」で見つけた、小さかった頃の3人に「みんなの中の魔法で、ちゃんと飛べるよ」って話し掛けるミレさんの言葉を聞いていたら、涙腺が崩壊しそうで大変でした。


(スクリーンの入口に掲出されていたのを写した写真からの切り出しです)


 本作が見せてくれたのって、

 「大切なもの・ことは変わらないんだよ」
 「その上で、今のあなたに合った、今のあなたが叶えたい夢を、追いかければいいんだよ」

 と、そっと寄り添い、押し出してくれるような、そんな物語なんだなって、改めて思いました。

 今だからこそ。
 今、大人になったあなた(自分)が見るべき物語なのですね。 
 夢が叶ったあなたにも、まだのあなたへも、きっと今のあなたをどこかへ導く底力があると思います。


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 新型コロナウイルス感染症の新規感染者数も、一気に増えましたね。
 だんだんと外出にも自粛の波が押し寄せて来てますね。
 私が住んでいる愛知県の規制も、厳しくなっていくでしょう。

 前にも書きましたが、家のテレビで見ても十分な映画もありますが、良い映画は、やっぱり映画館で見るべきだと思います。

 本作品も、見ることの出来る間に、映画館で見ておくことをお勧めします。

2020年11月29日日曜日

早朝の大開封会 「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」


 ただの開封結果です。
 たった4回分の開封で「大」とか、大袈裟でごめんなさい。

(撮影後に加工しています。本来の色味ではありません)


 本来は1・2週目の入場者プレゼントなんですけれど。

 ①「ベネディクト・ブルーの菫」
 ②「オスカーの小さな天使」
 ③「ヴァイオレット・エヴァーガーデン If」

 の三種類あるのですが……。
 現在4回分いただいたのですが、未だ②が入手出来ておりません。

 うーん、2×2のダブりとは、運が良いのか悪いのか…。


 今から思えば、1・2週目にもっと通っておけばよかったのに…。

 今日の夕方に一縷の望みをかけてます。
 ええ。15回目です。

 今夕の結果によっては、もう一回行くことになるのかも…。

 オクとかで買うという手段もありますが、今回は自力に拘りたいです。