さっきよりは、幾分かマシ。
「ジオラマボーイ パノラマガール」のダメージは、大きかった。
「なんかさー、いまいちさー」
「うーん」
「で、『結局、何が言いたいんだ?』って」
「確かに。そうだねー」
シアターを出る時に、前を歩いていた母娘連れがお喋りしていた通りでございます。Me too.っすわー。
思わせぶりで、もやもやさせっぱなしなんだよね。
伏線のはずなのに何も発動しないことが多いし
、「ケリが付く快感」というか「納得感」はほとんど無い。
主要な登場人物達も、どこかおかしいところがある人ばかり。
本当に、「で?」という気分でいっぱいになる。
ただ、多部ちゃん演じる主人公は、愛猫であるハルの死で、生まれ変わったと感じますよね。
そこに、僅少ながら「これから」を感じました。
精神的に強くなった、きっついお姉さんになるだけのような気もしないでもないけれど。
あと、どこまでも優しい叔父さん夫婦が救いかな。
原作が少しだけ気になってAmazonで見てみると、これ、Kindle版があるんですね。
ポチりそうになりましたが、原作読んで考え込みたくなる程に面白かった訳でもないし、そこは踏みとどまりました。
レビュー見ても、積極的に「読んでみるか」と思えるようなコメントも見当たらなかった。
星は付けているもののコメントを残していない人も多いわけで、コメントのあるレビューだけ見て決めるのもどうかとは思いますが、立ち読み出来ない場合は、そういう情報から判断するしかないですからねえ。
ところで、本作は予告編見てないんです。
鑑賞を決めたのは、いつものシネコンではない別のシネコンの上映中作品の紹介ページの一文(惹句)を読んだから。
「予告編詐欺」も大概だけど、「あらすじ紹介詐欺」もやめて欲しいわー。
まあ、「あらすじ紹介詐欺」は、「活字中毒者の自分自身が、勝手に妄想展開を膨らませて『これ、面白そう。見なきゃ』と思ってしまう」のが原因だから、自業自得だけれど。
等と考えながら、次の映画の入場開始を待っておりました。
※:
タワマンのコンシェルジュ役の柄本明がらみシーンは、何かあっても良かったんじゃない? 凄く思わせぶりに画面に出しておいて、アレで終わりなのか?
あそこで多部未華子演じる主人公・直美に、結論を出させる訳にはいかなかったのだろう、世の中、そんなに都合良く出来ていないということでもあるんだろうけれど。
ハルの火葬の場面。永瀬正敏演じる作業員の言葉で、感情を解放して、そこから直美は「変わった」のだけれど、永瀬の放つ言葉自体は、今一つよくわからん。もう少し、他の話を展開出来たんじゃないかとも思う。
ペットの火葬といえば、「移動火葬車」ってのがあるんですね。この映画で初めて知りました。しかも、ペットのサイズによっては、軽トラックに搭載されている炉もあるんですね。
ウチはペットは飼いません。
本作では、主人公が変わるきっかけとなった「ペットの死」ですが、ウチでは、その「ペットの死」が耐えられないので。
やっぱり、「身近なものの死」って辛いです。経験するのは、出来ることならば最小限にしたいのです。