海外旅行においては、スマホ経由で手に入れる情報って、ある意味生命線。
航空便の予約情報やらホテルの手配書やら、今回は一切印刷したものを持っていかなかったから、「ネットに繋がっている必要性」は極めて高かった。
それに、何か災害や政変等があったら、本当に生命線になることもありうるし。
一昔前なら「会話帳」とかも持参していたけれど、最近ならスマホがあれば言葉の面でも事足りる。
何かあった時繋がる通信回線の確保は必須である。
以前、日付を間違えて、搭乗するはずだった飛行機に乗り損ねた時になんとか対応出来たのは現地キャリアのSIMを挿したモバイルルーターとiPod touchがあったからこそ(iPhoneは電池の残りが少なくて温存していた)。
なので、通信回線の確保には毎回気を遣ってきた。
今回は、こんな布陣にした。
①ahamo
②AIS NET SIM
以下、雑感。
①ahamo
毎月容量を使い切れず持て余し気味だった旧「ギガホ」から、同じdocomoの「ahamo」に乗り換えていた。
普段はあまり使わないiPhoneに挿していて、実をいうと今でも容量は使い切れていない。
本当ならば「irumo」等のもっと小容量のプランに乗り換えてもよいのだろうけれど、ahamoの場合特に手続き等が不要でそのまま海外でも使えるという利点もあるので継続していた。
とは言うものの新型コロナウイルス感染症の世界的流行もあってなかなか海外旅行に行く機会もなかったけれど、やっとこさ今回の旅で実際に国際ローミングを体験することが出来た。
初日の関西空港からバンコクのホテルまでは落ち着いてSIMを入れ換えられる環境にないため、普段使っているiPhone 8 plusに挿したままとし、追々Pixel6へ移して使った。
タイでは、Trueのネットワークに繋がっていて、Pixel6でスピードテストしてみたところ、最高で下り122Mbpsと想像以上に高速で驚いた。
国際ローミングということもあって反応速度(=ping値)が遅いのは致し方ないけれど、4Gで120Mbpsも出ていれば不満は無い。そもそも旅先で、そんなにスピード要らないし。
12年前も同じようなことしてたのだが、iPhone3GSにTOTの3G回線を使ったMVNO(確かi KOOLとかいう会社)のSIMを挿して、下り0.8Mbpsが出て喜んでいた時の約150倍の速度! びっくりである。
技術の進歩と、12年の時の流れを実感しますな。
なお、スワンナプーム国際空港で機内モードをOFFにして、設定画面で「ローミング」をONしたら、特に何もしなくても普通にTrueの電波を拾ってた。
空港からタクシーでバンコク市内のホテルに向かう際、運転手さんが「ホテルの場所が分からん。ホテルに電話して。説明してもらうから」というのでGoogleマップで検索して表示された電話番号をタップしてみたら普通に発信。繋がって、運転手さんがホテルのフロントと話し、無事に場所を理解して移動できた。
こんな具合で、通話も含めて、国際ローミング出来ると楽ちんですな。
タイでの国内通話扱いになるのか、日本経由の国際電話扱いになるのかは分からないので、来月の請求内容がどうなるか興味深いところであるけれど。
②AIS NET SIM
こちらは、事前にAmazonで仕入れておいたタイの現地キャリアのSIM。
ちょっと前まではスワンナプーム国際空港に着いてから、空港内の現地通信会社のカウンターでSIMを購入、その後装着・設定してから使っていた。
しかし、到着客が集中する時は随分と順番待ちしなければならず、時間が掛かる時もあって難儀をした。
その後、Amazonで現地キャリアのSIMが手に入る事を知り、前々回位からは先に日本国内でSIMを買っておき、現地に着いたら差し替えて設定するようになった。
ということで、今回もそのようにした。
いろいろとSIMの種類を選べるのだが、専用のアプリの使い勝手も良いので、タイ国内大手のAIS社の物を選択した。
余談だけれど、タイの携帯電話キャリア(MNO/日本におけるdocomoやauやソフトバンクに相当)は、ちょいと前までは最大手の「AIS」、2番手の「True」、3番手の「DTAC」の3社があったのだけれど、今は「True」と「DTAC」が合併して最大手になっているとのこと。
でも、Amazonとかで探してみるとTrueもDTACも別々のSIMを売ってたりするので、よくわからん。
ちなみに今でも時々話題になるタイの政治家タクシン・チナワット氏が立ち上げたのが「AIS」社。
SIMの左上の白いシールには、本来いろいろと表示されてますが、消してます。
要は「ahamo」とかと同じですな(ahamoの場合は20GB/月で、通信量が月内に20GBを超えると最高速度が1Mbpsに制限される)。
通話もパックになっていて、こちらは「使用開始後、50分/5日間の国内通話料金が含まれる」というもの。
基本的に、滞在中タイ人相手に電話をかけることはまず無いが、同行者と連絡する時に電話をかけることはあるので通話が出来るのならそれに越したことはない(当方、LINEを本格的に導入していないのでLINE通話とかはしない)。
こちらは滞在中メインで使うスマホに装着した。
AISのプリペイドプランのブランド名ですね。
物理SIM2枚刺しの機種なので、国内ではメインのYmobileとサブのIIJを使っているのだけれど、タイではサブの方と差し替えて使うことにした。
使い始めにバンコクで測ってみたら34.5Mbpsとか出たのだけれど、パタヤに移動してからは概ね12〜15Mbps位だった。SIM付帯の契約パッケージ内容からすれば、まあ、妥当な数字か。
こちらもping値が悪いけれど、これはテストに用いるサーバーが日本にあるからだろうな。となると、①の結果もそうかも。
とはいえping値が悪くても、シビアなネットゲームをする訳でもないし、実使用には問題は感じない。
Kindleで電子書籍を随時ダウンロードしたり、Webをさまよう分には問題はなく、30GBの容量も使い切れなかった。
癪に障ったのでインストールしてあるアプリのアップデートとかもしてみたけど、最終的には
通話の1分は、同行者との電話連絡の際の利用。
なお、本来ならば「このSIMの寿命」は2023年12月16日(=使用開始日の1ヶ月後)までなのだけれど、「トップアップ」という当該SIMの「電話番号」にお金をチャージするシステムがあり、この場合だと100バーツチャージしたことで2024年1月15日までの約1ヶ月間を延長できていることになる。
いろいろなチャージのやり方はあるのだけれど、今回はショッピングモールにあるキャリアショップの店頭にあるATMのような端末からチャージした。
お金の「入れ物」である「SIM」があって、適切な「プラン(=パッケージ)」を選びながら使うという仕組み。
こういう仕組みが、タイのプリペイドSIMの面白いところである。
昔は細々と得た情報に基づいて、スマホ等からコマンドを打ち込んでプランを選択して使っていたけれど、今は前記した「myAIS」アプリからわかりやすく使うことが出来る。便利になったもんですな。
ということで、今回は合計3台のスマホに2枚のSIMを使って、普段日本にいる時とあまり変わらないようなモバイルネットワークを使うことが出来た。
普通の人なら、ahamoがシームレスに海外でも使うことが出来て便利だと思う。
モバイル通信さえ確保出来れば、あとは、なんとでもなる。
日本への音声通話も、例えばIP電話の「050plus」等を上手に使えばお値打ちにかけられたりするし。
昨日の記事で書いたようなことも、通信回線を確保すればこそ出来るのだし。
大袈裟に「ノマドワーカー」だの何だの称えなくても、普通の人でも日本国内で普段している行為とあまり変わらないような滞在をすることが出来るようになる。
本当に便利な世の中になったものである。