Google Analytics トラッキング コード

2018年11月6日火曜日

私的まとめ 映画「若おかみは小学生!」その3


 アラフィフの妄想がたくましい記事が続きますが、気にせずいきましょう。

 今回は、一応のまとめと、「ノベライズは是非読むべき!」の2本でーす。


【結論】

 3回目で悟りました。
 この作品は、子供向けの体裁を取りながらも、実は完全に大人向けなのだと。

 3回観た時点で、トータルとしては、当の子供は約半数程いました。
 けれど、「テレビの続き?」と思って映画館に来たような低年齢な子では、この映画のストーリーは理解できず、退屈そうな態度を取る子が多いように思われました。
 また、小学校高学年の子にとっては、もしかしたら、もう、こんなお話の内容では既に陳腐化しているのかもしれず、あまりそれくらいの子は見受けませんでした。そもそも、今どきの子はそれほど本を読まないのかもしれないですし。

 興行のプロである作り手(企画・制作サイド)だもの、この内容では子供受けしないことは分かっているはず。分かっている以上、この作品を夏休みにぶつける訳がなく、だからこそ、夏の終わり~秋の始めのこの時期に、隙間を縫っての上映なのだと思います。テレビシリーズの締めくくりみたいなチャンスも利用して。

 しかし、この記事(※)でも語られていますが、「見た目と中身のギャップで迷走した。それは、配給・制作(主に営業でしょう)側、観客側の双方で起こり、結果的に初期動員が少なかった」という結果になってしまい、危うく消えてしまいかねない状態を招いてしまった。

 子供を狙うのではなく「大人向け」で打っていけば、今回のようなある種の復活劇にハラハラすることもなく、行けたのではないかと思います。
 それくらい、大人向けの作品だと思うのです。

 画面の中で主に動いているのは「あくまでも子供」という体裁を取っているから、必要以上に説教臭くならず、だけどお話そのものは「喪失からの復活」「癒やし」「前向きさ」をど真ん中に据えています。
 実写化したら惨憺たる結果になりそうな、そんな危うい線を、アニメということで上手に逃してあるんです。


 テレビシリーズとは、ちょっと一線を画した、上質な物語。
 どちらが良いとか悪いとかではなく、アナザーストーリー同士なのかもしれません。
 コメディ寄りというテレビシリーズを見ていた子供たちが、大人になってふと「あ、映画もあったのか」と思って見てみると、「あれ? こんなお話だったっけ? でも…」と思ってくれるような、そんなアナザーストーリーのような気がします。
 そうですね、少し挫折も味わって、世間を見た30歳くらいの大人になったら、観て欲しいかな。


※:この記事です。
ORICON NEWS 2018年10月27日
「プロデューサーが語る『若おかみは小学生!』メイン館打ち切りからの復活劇の教訓」
①→ https://www.oricon.co.jp/confidence/special/52012/1/
②→ https://www.oricon.co.jp/confidence/special/52012/2/


【「ノベライズ」は必読です!】

 ついつい重複買いしてしまった「映画ノベライズ」の文庫本ですが、これは必読の書です。

 前回の記事の「おっこちゃん」の最後のところで、「花の湯牛と適切に付箋が付けられた参考書を受け取った康さんとのやり取りの時に見せた複雑な笑顔」についてエラそうに書いてしまいましたが、あの解釈は作り手(この場合はノベライズした原作者かもしれません)の意図とは違うのです。結果だけで言えば、あれは間違い。

 言い訳になってしまいますが、上記した「おっこちゃんの笑顔」の部分は、「映画(動画)から読み取った情報だけで考えると、ああいう答えにしかならない」ということで。

 あくまでも、「映像作品」としてはあの内容な訳で、それを補えるのは「映画ノベライズ」なればこそです。「原作小説」となると、逆に「映画が補う/膨らます」ってことになりますからね。


 次回の記事の中でも「この描写の、裏付けが足らない/短い」みたいな内容が出てきますが、ノベライズを読むと、そうやって引っかかっていた箇所に納得できる記述が付されているので、腑に落ちるのです。


 ノベライズは「リズと青い鳥」の記事の中で既に書いたように、

 ①講談社文庫版=大人向け

 ②講談社青い鳥文庫版=子供向け

 の2種類が出ています。

 どちらもほぼ同じ内容なのですが、細かい部分で差があります(言い回しだったり、子供には不要な所が省かれたり)。あと、大きな違いとしては、青い鳥文庫版には、所々に映画のカットが挿絵として入っていますが、講談社文庫版には挿絵はありません。

 内容が同じなので「お好きな方をどうぞ」というところですが、読み応え・読みやすさとしては、やっぱり講談社文庫版かな(※)。

 でもね、挿し絵で各場面を思い出せる青い鳥文庫版も、悪くはないっすよ。

 いっそ、両方を読み比べて差分を確かめるのも面白いのかも。

↓↓ 気晴らし買い? (^^;) ↓↓


 映画を観て、「もう少し補いたい」と思ったら、是非ノベライズをお読みください。


※:Kindleの「読み終えるまでの平均的な時間」を見てみると、講談社文庫版=2時間22分に対して、青い鳥文庫版=4時間42分と、前者の方が断然短いです。読者の年齢層の違いなのかな?


 そう言えば、Amazonをさまよっていたのですが「ゴールド絵本」「アニメ絵本」もKindle用のデータあるんですね。


 (゚A゚;)ゴクリ


 でもなー、「ゴールド絵本」の商品説明に「対象年齢:2歳以上」って書かれていたのが、どうも引っ掛かるんですよね…。


 さて、物欲にまみれたところで、今回はこの辺りで。

 次回の記事では、落ち穂拾い的なあれやこれやを取り上げます。