妄想を追加する記事、その3です。
熱く熱く、妄想の輪を回しております。
もしかすると内容がダブってしまっているかもしれませんが、そこは、ばらばらの日記メモからまとめる宿命ということで御寛恕くださいますように。
ネタバレがあります。
映画を未見の方は、本記事はお読みにならない方がよいと思います。
あくまでも、私個人が、「劇場版」と「テレビシリーズ」を見て感じたことをまとめたものですので、誤認や知識不足があると思います。御容赦くださいませ。
今回は「表情」についてのメモを集めました。
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【表情は、声に出るから】
ヨットでの、ディートフリート大佐の「出るか?」には、それまでと違う優しい響きがあります。
そして、それ以降も、優しくなっていますね。「大丈夫か?」だなんて、テレビシリーズの頃では考えられませんから。
そもそも、意向を問う「~か?」という言葉遣いを、「ただの武器だ」と思っていた相手には使わなかったでしょうから。
少佐遺愛の品物に、愛情の籠もった視線を向け、優しい表情をするヴァイオレットを見て、ディートフリートも、改めて「本当に『心』がわかるようになったんだな」「ギルベルトへの想いは本物なんだな」と思った(認識した)んじゃないかな。
態度と言葉遣いとの関係については、掛かってきたドールへの業務依頼の電話への対応について、アイリスを注意した時のカトレアさんの「表情は声に出る」を思い出しました。
ところで、個人的には、あのヨットの構造には少しだけ疑問点があるのです。
キャビンから出た甲板上に舵輪があるのですが、「あの、舵輪の取り付けられている方向が前後逆なのではないか」と。
普通は、船首を向いて舵輪を操作するので、開放側は船尾側に来るのではないかと思うのですけれど。
それとも、現代世界のヨットとは仕組みが違うのかしら?
【「はっ」とした表情】
門の前、ホッジンズから「ここで待っててくれるかな」と言われるシーン。
「君は構わなくても、あいつがどういう状況なのか分からない」といわれて、「はっ」とした表情になります。ここは、舞い上がっていた、ヴァイオレットが相手のことを想像して「ああ、そうだ」と気づくところ。
ギルベルト少佐の家の玄関先での、「少佐の気持ちが理解できるのです」に説得力を与える1コマだと思います。
【表情を描かないシーン、結構ありますよね】
病室での「すべて聞いた話です」の時、ヴァイオレットはどんな表情をしていたんですかね?
その表情から何かが伝わったからこそ、その後、ユリスはリュカ君への秘めた想いを吐露したのだと思うのですが。
逆に、1コマで想像力を刺激するところもありますね。
例えば、「そのお気持ちを手紙にいたします」~ユリスの発作~「ごめん」~「いいえ」の一連の流れ。
ここでは、もう、あまり残された時間は無いことを感じ取っているのでしょうね。
「いいえ」の時のヴァイオレットの表情には、逝く者への「いたわり」があるなと、感じました。
このあたり、テレビシリーズ第11話を思い出します。
【ここの表情・仕草の解釈にはこだわりたい】
人力ロープウェイの初仕事と、郵便のおじさんとお姉さんの場面。
カマキリの少年の「先生が作ったんだよ。すごいでしょ」のところで、上の駅の所をチラッとヴァイオレットが見やるのだけれど、あの表情はどんななんでしょうね。
片目・片腕を失っても、なお、「島の人のために」と行動するギルベルトの心の優しさ・責任感を思ったのでしょうか?
私は、そういう表情かなと思うのですが。
ギルベルトの「責任感」は、その後の、島の老人の「あんただけが背負うことはない」という言葉にも繋がっているんじゃないかな。
以前の記事でも書いたように、「さようなら」は、そのあとの表情・仕草に込められていると読み解くから、やっぱり「ギルベルトの姿勢」に向けた表情だと思ってます。
【指切りと表情】
最後の指切り。
ヴァイオレットの安心した表情を見ると、やっとたどり着いたことが、よくわかりますよね。
これまでに見せたことのない、優しい表情ですね。
ギルベルトも、これまでの、どこかで我慢しているような、作ったような表情ではないですよね。ヴァイオレットへの愛情に満ちた、優しい表情です。
「よかったね」という思いと、「これからの、2人の未来への希望」を感じ取れる、素敵なラストシーンだと思います。