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2018年12月31日月曜日

気がつけば、大晦日。


 急に寒くなって来た今日この頃です。
 名古屋でも、割と雪が積もったりもしました。
 お仕事上、あまり天気が悪くなられると困るので、あれくらいで済んで、ちょっとホッとしましたが。

 早いもので、2018年ももう終わりですね。
 大晦日→元日といっても、別に、単に日が変わるだけではあるのですが…。



 今年の年越しは、BS11さんが当方好みの映画を連発してくれているので、年代物のレコーダーが悲鳴を上げておりまする。



 「映画 聲の形」、とても良い作品だとは思うのですけれど、将也くんと硝子ちゃんが再び出会う迄の部分(小学生時代のパート)が、観ていて辛いので、手許にたくさんのBlu-rayがある割には、再見していません。(^_^)ゞ

 そういえば、「映画 聲の形」は、8月にEテレでも放送されたんですよね。


 それも、本放送に再放送までしてくれ、しかも「ノーカット」という大盤振る舞いでした。
 その時のを録画したのは、まだレコーダーには残してあるのですが、こちらも上記の理由で再見してないんですよね…。(^^;

 来年は、年代物のレコーダーの延命対策を施す為に、一旦すべてのデータを消すつもりなので、覚悟を決めて今夜の「BS11版」と「Eテレ版」両方を見比べてみるとします。どこがカットされてるのかとか、興味深いですし。

 ていうか、「まずは、Blu-rayを開梱して観ろよ」ってことですけどねえ。


 来年も、引き続き「浮き世離れした感じ(?)」で記事を書いていきたいと思っております。
 嗜好が合う方、お時間のある方は、またお立ち寄りくださいませ。



2018年12月11日火曜日

Blu-rayで見直します「ペンギン・ハイウェイ」観覧記

 遅れ遅れて、3か月。

 今年の夏から初秋にかけて見ていた映画の感想文もこれでおしまい。


 今回は写真が少ないので、文字ばっかり。

 もっとも、1回しか観覧してないので考察も少ないですから、サラサラっと読み流せます。


 では、始めましょう。



【客入りは上々でした】

 3回目の「未来のミライ」で疲れ果て、クルマの中で一眠りして迎えた「ペンギン・ハイウェイ」。

 このシネコンでの上映ラストということもあってか、席は意外と埋まってました。

 若いカップルもそこそこ、同業の方みたいな男子コンビも。家族連れも居ましたね。



【ざっくり、と。】

 細かく読み解くといろいろあるんだろうけれど、ざっくり言えば「ひと夏の少年もの」。

 妖しいお姉さんとかって良いよね。少年の心にどストライクでしょ。

 男の子には、「わかる」ってお話だと思います。

 女子にはどうなのかな? 今度、職場の本読みの子に聞いてみよう。


 あと、アオヤマ君のお父さんが実に素敵で、子供の興味を理解して、上手に導いていける能力は良いなと。「この親なればこそ、この子有り」かと思って観ておりました。

 


【声のお仕事】

 「お姉さん、どこかで聞いたような声だけど…」と、思ってエンディングロールを見ていたら、蒼井優でした。

 今一つ、口パクと合ってないような、「そもそも、アニメの演技してないでしょ」っぽい感じは、本業声優さんとの違いかな。

 でも、いかにも少年の心を捉えてしまうような女の人の声ってありますよねえ。そこには、実によく合ってますね。



【良い映画って?】

 見終わった後、席を立った客が肯定的なことを話す映画は、やっぱり出来の良い映画なのでしょう。


 「不覚にも、ホロッと来た」

 「予想以上に良い出来だった」

 「ペンギン、可愛かったね」


 とか、結構、口々にお客さん達が話していました。

 個人的には、「謎解きは? お姉さんは何者で、どこから来たの?」と、やや未解決の点が残らなくはないのですが、そもそも答えが有るわけでなし、「これでおしまい」ということなのでしょう。


 私個人としては「ハッピーエンド至上主義」ですので、いつか大きくなったアオヤマ君がお姉さんと再び出逢えると思っているのですが、どうなりますかねえ?


 それにしても、考えをまとめたいことが沢山ある、面白い映画でした。

 どうせ3回観るなら、「未来のミライ」よりもこっちだったのではないかと思わされましたね。でも、最終週の最終回じゃあね…。Blu-ray化されたらじっくり見直すことにしましょうか。



【おまけ】

 映画を観てから帰宅して、早速Kindle版の原作は買ったのです。

 そのまま、すぐ読もうと思っていたんですが、さすがに「未来のミライ」→「ペンギン・ハイウェイ」の連続観覧で疲れ果ててたり、予定があったりでその週末の土日の内には読めませんでした。で、明けた月曜日の夜に原作本を一気読み。

 

 読んでみると、「ほほー」と思いました。アニメは上手に原作をダイジェストした感じですね。

 ただ、スズキ君の扱いが、アニメでは嫌な役目を押し付け過ぎてるようで、原作を読んでみると、スズキ君、そこまで悪くないじゃんねって思います。

 いや、やっていることは映画よりもえげつないんですけど、ちゃんと、お話にケリがついた後のフォローが有るんで、スズキ君の印象が悪いままでは終わらないんです。


 あと、Kindle版だと、他人様がマーキングした個所が見られたりするのですが、アオヤマ君のお父さんの発言のとこにやたらとマーキングされていて、ちょっと驚きました。

 アオヤマ君のお父さんは、どちらかというと理系思考の人で、考え方・思考方法がそれっぽいのですが、みんなそういう所にマーキングしてるんですね。話の本筋や素敵なセリフではなく、how-toの所にマーキングが集中しているのが、興味深いです。


 他人様の興味のポイントが見られるとは、いやー、電子書籍は便利ですな。

 え、私? 私は、マーキングとかしない人なんで、曝すことはありませんけどね。(^^;



【おまけ その2】

 本屋さんへ行ったついでに、「カドカワのことだから、映画化関連の帯ついてるだろう。期間限定物だし買っとくか」と思って文庫本売り場に行ってみました。

 すると、微妙にカバーが違う2種類が平積みされてました。




 「うーむ、角川文庫とつばさ文庫の、レーベル違いでデザインを分けてるのかな?」と思ってよくよく検めてみると、もとは同じ文庫本(角川文庫本来のカバー)に2種類の上掛けのカバーをつけていたのでした。




 「お好きな方をお買い求めあれ」ということなんだろうけど、あざといわ。さすが角川。


 まあ、結局2冊とも買いましたけどね。




 ということで、長々と続けてきた夏〜初秋に観た映画の感想記シリーズは、これにておしまい。


 次回からは、しばらくの間「久しぶりの海外旅行の話」でも。

 もっとも、お役に立たない話ばかりの予定ですが……。(*´ω`*)



2018年11月27日火曜日

修行のようだった「未来のミライ」観覧記


 2018年夏公開のアニメ映画の感想シリーズ第二弾、「未来のミライ」の記事です。

 

 この映画、3回映画館で観たのですが、観れば観るほど眉間にしわが寄るような気がしましたね。

 最初は、封切りの日に立川のシネマシティで観たのですが、上映終了後の「うーん」というような雰囲気を今でも思い出します。午前中に観ていたのが個人的に大変気に入っている洋画「雨に唄えば」だったので、2作品の間の差には考えさせられました。


 もっとも、「雨に唄えば」はイケイケの時代に作られた「楽しさ中心の作品」てすから、「繋がる家族の歴史」というメッセージを持つ「未来のミライ」と比較するのは、あまり意味が無いとは思いますが。



 前売り券を買ってしまっていたので、いつものシネコンに通ったのですが、「うーん」という感想は消えません。修行のような気分でした。「せっかく買っちゃった前売り券だし…」と。


 ということで、ここまで読んでいただくと、以下あまり楽しい記事ではないことが想像できるかと思います。

 この映画がお好きな方は、「けっ、下らないこと書いてやがる」と思いながらご覧いただくか、そっとページを閉じるのが良いと思います。


 あと、今回は写真が2枚しかなく、文字ばかりです。ごめんなさい。


 では、始まり始まり〜。




【大いなる誤解】


 どうも「タイムスリップ」と「みらい」というキーワードに引っ張られてしまっていたようで(※)、若干見ていた画像等からも主役は「みらい」だと思っていたのだけれど、実は主役は「くんちゃん」とやら申す幼稚園児の男子だったらしい。

 ええーっ、萌えは? 萌えじゃないの?(←ブヒィ思考)


※:そりゃ、ワシら世代なら「ママは小学4年生」でしょ。もっとも、その頃の私は大学生でしたが。「ミラクル☆ガールズ」とか、懐かしいですねえ。



【ある種の「四方四季の庭」を連想しました】


 くんちゃん未来ちゃんのお父さんはどうやら独立したての建築家らしいのだけれど、冒頭で住んでいたお家をぶち壊して、なぜ、わざわざ住みにくそうな家を建てたのかが理解し辛い。建て替え後のあの家じゃ、年取ってからは暮らせないのではないかしらん。


 でも、建て替えないと周囲から隔絶された庭は出来ないから、「異世界と繋がる秘密のお庭」が創り出せないのだろうな。そうすると、建て替えは必要悪か。


 あの庭は、時空間を超越する所なので、なんとなく「竜宮城の四方四季の庭」を連想しました。

 最後、キャンプに行く前にゴネたくんちゃんが地獄に落ちかけた話からすると、ある意味「見るなの座敷」なのかも。ま、くんちゃんの方はハッピーエンド(?)でしたけどね。


 不思議の庭が発動するのは、いつもくんちゃんがイライラしながら、中段の居間・キッチン・ダイニング空間から降りていく時。  

 あの間取りだと、下段が将来的には子供部屋になるのだろうから、今を過ごす空間であるリビングから、未来に生きる子供たちの空間である子供部屋へ降りていく時に発動するのかしらね。

 ということは、あれは子供にしか起こらないマジカルってことでしょうね。未来のくんちゃん未来ちゃんは、まだ大人に成り切っていないから、木を使うことが出来るのかな。未来ちゃん、しっかりしてて、凄く大人っぽいけど。


 なお、家族の事象が記録されている以上、庭のあの木は曾祖父さんたちの頃から同じ場所に生えていた筈で、主人公達の家は代々あの辺にあった土地を相続したのだろう。

 「曾祖父が曾祖母にプロポーズした時の『あの木の所まで競走』の木なのかも?」とも思うけど、そうなると土地の位置関係が支離滅裂になるので、それはあり得ないですよね。



【あれは「夢」、です。】


 建築家の話でいくと、お父さん、MacBookProっぽいノートパソコンだけで仕事してるのですかね? CAD作業とか、あれでは苦しくないのかしら。私なら、大画面の外付けディスプレイが欲しいです。

 自分がああいうスタイルで仕事をしていないので、理解できていないだけかもしれませんけど。

 大多数の建築士は、泥臭く仕事してますけどねえ…。



 そういえば、エンドロールを見ていたら「書影協力」というのが出て来て「なんのこっちゃ?」と思ったのですが、お父さんのお仕事用の本棚に並んでる業界の本の「姿(イメージ)=書影」ということね。建築業界(とはいっても、基本、デザイナー系だけど)の人が見れば「ふーん」と思えるように、本物の姿形・色を使ってる訳ね。細かいところから作っとくと、話に厚みが増しますからね。

 でも、わざわざ書影協力までしてもらっている割に、実務書が少ないんですよ。ネットを見ればある程度補えたり、自分が専門でない部分は外注に出せるとはいえ、手元に置いておきたい本は結構あると思うんだけどなあ。

 それとも、お父さん、実は超優秀なのかも。



 おとうさん・おかあさんは、設定に比して金持ちすぎる気がしますね。

 住みやすくはなさそうだけど凝った家を新築していたり、凝り過ぎな家財道具の揃い方だったり、服装だったり。


 なんか、メディアに掲載されてる専門家の記事なんかを詠むと「ああいうある種のスノッブさが、現実の子育て世代等の実感と乖離して反感を招くのだ」とかなんとか言ってたりしますが、そんな難しいものじゃなく、あれは、単に「世間の『建築家』という存在への、誤ったステレオタイプの集大成」のような気がします。


 独立したばかりの若手フリー建築家なんて、あんなにリッチな生活を、あの地では営めないのではないかな?

 あの家だって、凄くお高い建築物ですよ? こちらもプロなので、見れば分かりますよ。



 あ、でも、あの家、一応は本職の建築家さんが監修・設計してるそうですね。

 うーん。現実のお仕事では実現出来なさそうなのを、やっちゃった感じ?

 私なども、たまには脳内で妄想建物をいじくる時もありますが…。もっとちっちゃくて現実的な、格安なのを妄想してます。



【声のお仕事】


 くんちゃんのとても幼稚園児には思えない喋り方は、一体誰なのだろうと思っていたのだけれど、エンディングロールを見て上白石萌歌だと判明。先年「君の名は。」でぶちかました上白石萌音の妹でしたか。

 姉はなかなかの演技であったと思いますし、役と実年齢も近いので違和感が無かったが、妹の方は慣れるまでは微妙に思えなくもなかったですね。


 ただ、途中から思ったのですが、「ガチな声優さんが、本当に幼稚園児を再現してしまったら、キツくなりすぎてしまい、精神的に最後まで耐えられないのではないかな」と。

 なので、結果としては、この配役で良かったのだろうと考え直しました。

 自分が子供の頃のサイレントスピーチも、あんなもんだったのかもしれませんしね。


 曾祖父役は、福山雅治なんですね。

 こちらは、声がクドすぎる気がしました。強いというのかな。ていうか、率直に言って大河ドラマの「龍馬伝」思い出しました。


 宮崎美子演じるばあばは、違和感ありませんでしたねえ。

 役所広司のじいじは、埋没してる感じがして、ちょっと勿体ないかな。



【おかあさんの実家はどこ?】


 お母さんの実家は、長野県方面なのではないだろうか?

 山の様子、ちょっと田舎っぽい町の様子と。それに、テーブルの上に置いてあった新聞が、なんだか信濃毎日新聞っぽい気がした。 

 ひな祭りの際のじいじの「横浜は暖かいね」は、住んでいる所が横浜よりは寒いことを表しているし、ばあばの「新幹線で来るね」も、最初は東海道新幹線かと思ったけど、東海道新幹線で山っぽい所ってあえて言うなら熱海から静岡辺りに岐阜から滋賀くらい。その他の風景や小物、通ってくる時間やコストと合わせて考えれば、長野新幹線が一番違和感がないかな。   

 ただ、ひいじいじがひいばあばと結婚を決めた時のエピソードの際に、どうやらお母さんの実家の辺り(池田医院らしき門構えの建物が出てくる)に、ごく軽装で行っている点からすると、そんなに遠距離ではないような気もするし、謎は尽きない。

 

 エンドロールに「信州上田フィルムコミッション」が出てくるので、イメージ的には「長野のどこか」というのは正解でした。



【謎解きはいつか、未来に】


 「アガスティアの葉」のような「家族の出来事データベース」が出てきます。

 

 未来の未来ちゃんは(←ややこしい)、その「システム」を理解し、使いこなしている訳ですが、「何故使いこなせるのか」「どうやって使いこなしているのか」などが示されないので、飛躍というか、唐突感が否めません。


 あやふやだけど絶大な威力を持つ「システム」によって、なんとなく話は進展し一応の締めを得ます。

 ここでも「何故」が解決されていないので、どうにも話が腑に落ちません。とても消化不良な気分ですね。


 「全部、夢でっせ」とかだったら、どうしようかな。


 謎解きと言えば、上の方で「庭の木」の話題に触れた際に「土地の位置関係が支離滅裂」と書いてますが、見れば見るほど、読み解き厨の当方の頭の中は「?」で一杯になります。


 ひいじいじとひいばあばとのシーン、割合と大きな駅の近くなんだけと、あれは長野県なんですかねえ? まさか、横浜? 池田医院は、ひな祭りの時の会話でも出てくるので間違いはないし。おかあさんの実家の位置問題(?)と絡み合って、ますます、土地関係がちんぷんかんぷんになります。



 曾祖父がやられているシーン、どう見ても戦艦が空襲を受けているので、一瞬「呉? ならば、榛名か」と思うのですけれど、エンドロールで出てくるのは横須賀・横浜の団体っぽい。となると、「長門」ってことなのかな。

 横須賀の団体が協力で出てくるので、横須賀空襲は間違いない。ひいじいじは「体当たりする船」と言ってて、それはきっと海上特攻兵器の「震洋」だろうけれど、それ、横須賀にあったんすかね?

 油壺とか、小網代の辺りがぎりぎり神奈川県だけど、長門がやられているシーンの横須賀空襲には合わないような…。

 あと、飛行機のエンジン作ってる人が、学徒・予科練中心の震洋隊に入るもんなんでしょうか? ちと、詰めが甘いような。


 曾祖父は、どう見ても横浜の近くで暮らしているとしか思えないんです。そうすると、横浜との地縁は繋がるんだけど、いろんなところの辻褄がねえ…。



【くそー。年齢を感じる】


 お母さんの子供の頃のエピソードのところで衝撃を受けるのは、「見ている自分自身にとっては当たり前のシーンが、既に昔話に属している現実」を突きつけられること。

 町並みからお母さんの実家までの流れの中で出てくる自動車達を見ていると、分かっちゃうのが、現在進行系の中年の悲しさ。

 商店街に停まっているのは「アトレーワゴン」。

 駐車場のは、左側が青い「マーチ」で、右側は赤い「ジェミニ」。

 どこか農家か町工場の駐車場のところで出てくるのは、「エブリイ」と「アルト」なのね。あと、小屋の中は「サンバー」でしょ。「サンバー」の向こうのは、なんとなく、イギリスのMGかなんかっぽいオープンカーなのね。


 いずれにせよ、当方が若い頃の車(MGを除く)ばかりで、精神的に堪えますわ。どれも80〜90年台中頃までのクルマ達なんだよですよね。



【大人の事情?】


 この映画を取り巻くものを眺めていると、「新しい『ジブリ』が欲しい」と言うのが露わ過ぎて、何とも言えません。


 主要な役は、俳優さんやらが声を当てるとこなんかもそうだし、全力を挙げて日本テレビ放送網がサポートする辺りも、いつか見たジブリ作品と同じようなものです。映画の封切りに合わせて過去作が「金曜ロードSHOW!」で放送されたりとかもね。


 達郎も商売なので、頼まれればテーマソングだって「サマーウォーズ」と同様に提供しますよね。


 「時をかける少女」「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」「バケモノの子」辺りまではちゃんと刻んで実績を上げて、目論見大成功ってところだが、今回の「未来のミライ」はというと、はてどうだろう。ちょっと苦しいんじゃないかなと思わざるを得ない。


 もっとも、私は世間が騒ぐモノには逆に興味を失うへそ曲がりなので、「未来のミライ」以外の作品は見てませんが。(´▽`)



 あー、でも、ダメだダメだ言ってるけれど、当方3回観てるんですわ。観客数の点では貢献してまっせ~。



 見慣れてくると、不思議なもので、「まあ、こんなもんでしょ」とか「まあまあかな」とか思えてくる。


 今は買う気にはならないけれど、その内サントラは買うかもしれないくらい、音楽の出来は良いですね。最後の「家族の樹」のところの音楽は、幻想的な画面の流れと相俟って特に気に入りました。


 そういえば、Blu-rayとかが2019年1月に発売になるんですね。

 「リズと青い鳥」は、血迷って4本も押さえてしまいましたが、うーん、「未来のミライ」は1本でいいや。一応、資料としての特典映像とかに期待して、Amazonの「スペシャル・エディション」にするつもりですが…。


 「若おかみは小学生!」は、読み解きたくってノベライズも買いましたが、この「未来のミライ」は、Blu-ray買った後で買うかもしれませんが、とりあえず今は買う気になりませんね。改めて、覚めた目で観たら、実は凄い作品で、ノベライズ読みたくなるかもしれませんけど。



 次回は、夏の映画シリーズ最終話「ペンギン・ハイウェイ」の感想記事です。



2018年11月11日日曜日

私的まとめ 映画「若おかみは小学生!」最終回

 長々と妄想を綴ってきた、映画「若おかみは小学生!」の感想戦も、ひとまず今回でおしまいです。

 せっかくなので、無理矢理出掛けた立川シネマシティでの観覧のメモからの記事です。


【シネマシティで見られました】

 立川シネマシティで見ることが出来ました。
 


 シネマ・ワンの「f studio」でした。アナログライクな音響にしてあるシアターだそうですが、椅子の座り心地とか座席の配置(前後の列配置・左右の間隔)の点で、個人的にはあまり好みではないのです…。(^^;)


 わがままを言うのなら、シネマ・ツーのどこかでお願いしたいんですが、まあ、ここで見られただけでも良しとしましょう。

 前回の記事にも貼りましたが、ちゃんと、おっこの看板も撮影できましたしね。



 お話自体は、もう、6回目&7回目なので、いまさら言うことはほとんど無いのですが。

 映画の中で2回、ウリ坊が花の雨を降らせる場面があるのですが、最初のは柳田国男の本で出てくる「荒れ寺の寺男に化けた貉(むじな)が、退治しに来た高僧に正体を見破られた後、釈迦の説法の様子を見せたり、周囲を一面の湖水にしてみせた」辺りに近いイメージを持ちました(遠野物語拾遺 187 「狢堂」)。
 最後の神楽のシーンでのそれは、釈迦の入滅前のエピソード(「曼陀羅華が虚空から降り注ぐ」)を連想しました。あれは、ウリ坊が昇天する時、最後に見せてくれたおっこと皆への祝福なのでしょう。


 最初は「幽霊と話したくない」とか「呼ばない限り出てこないで」とウリ坊に言っていたおっこが、「ひとりにしないで」と叫ぶシーンは、それだけ2人(ウリ坊と美陽ちゃん)が欠け替えのない存在になっていたということなんですね。


 シーンの転換の時に、前のシーンの後で何があったかを説明なしでもちゃんと補完させられるのって、凄いですよね。
 「気晴らし買いドライブ」の時の、過呼吸発作の後、非常駐車帯から消波ブロックの所にいる転換なんて、とくに完璧でしょ。省略の妙。

 でも、木瀬様御一家のところ、水領様のポルシェの中でのそれは、逆に足らない気がします。クドくなるから省いたのかもしれませんが、「ご両親も見守っているわ」の後、おっこが涙を拭って「こんなに泣き虫じゃ…」のところは、もう少し時間を掛けて欲しかったように思います。そのあたり、映画ノベライズではちゃんと書かれているので、「そうだよね」「だから、このセリフなんだ」と納得できます。

 是非是非、もう少しだけ必要なお話を足した「ディレクターズ・カット版」を!


 そういえば、見終わって「f studio」を出た所に「リズと青い鳥」のチラシが!
 まっとうな方法じゃ、もう手に入らないと思ってたのに…、うれしいっ!(←おっこ風)
 あー、でも、冷静に思い出すと、家にもあるような気がするなー。



 万難を排して出掛けた割に、シネマシティでの観覧の感想が淡白なんですけど、まあ、この回の立川行きは「『リズと青い鳥』を再見する」のが目的でしたからね。

 お話自体は、もう、十分に分かっているし…。

 名古屋では見たことのない程のお客さんの数に、東京圏の観客の層の厚さを実感したくらいでしょうか。


 自分が滞在したのは10月19・20日でした。

 その翌日の21日(日曜)にはトークショーありの特別上映がシネマシティでも行われるということで、ちょっと見ていきたいような気もしたのですが、月曜日は朝から大事な会議があるので、日曜の午前中には自宅に帰り着いていたかったこともあり、後ろ髪引かれつつも諦めたんですよね。

 トークショーありの特別上映に参加していれば、もう少し熱い感想もあったのかもしれませんが、「リズと青い鳥」の印象がとにかく強かったからなー。


 先日ネットで見た某新聞の記事によると、制作のDLEの方が「ここまで来たら、越年で上映継続としたいです」と希望を話しておられたようですが、どうですかね。

 昔程ではないとは言っても、やっぱり年末年始は映画の興行の一つの掻き入れ時ですし、新作の中で上映継続できるかどうか。

 その時期の映画といえば、個人的には「ポッピンQ」の不振を思い出して、少しほろ苦いですが…。

 もし、継続上映が各地で実現するなら、もう1回くらい観に行くかも。

 なんだかんだ言っても、何度観ても心を動かしてくれる良い映画だと思いますからね。


 今後、再見することがあった場合は何か追記するかと思いますが、冒頭でも書いたとおり「若おかみは小学生!」の感想記事は、とりあえずこれで終わりです。

 次回は、夏映画シリーズ第二戦として「未来のミライ」の感想です。



2018年11月10日土曜日

私的まとめ 映画「若おかみは小学生!」その4


 アラフィフのおっちゃんは、仕事から帰ると、ついつい晩ご飯食べてうつらうつらしてしまいます。そして、そのまま本格的に寝付いてしまって寝落ちしてしまうと言う訳です。
 まあ、こそこそっとやってる不定期更新ブログですからねえ。実害はありませんけれど。


 さて、このところは映画「若おかみは小学生!」についての記事を連投していますが、感想的には前回まででほぼ言い尽くしていますので、今回は落ち穂拾い的な話題をいくつか。

 ちょっと分量的に中途半端ですので、各映画館に設置されていた「○○へようこそ」パネルの写真をまとめておきます。



【あれもこれも欲しいです】
 エンドロールの、バックの絵がとても良くできていて、最後まで目が離せませんでした。
 イメージボードのあれ、画集みたいにして売らないのかなあ。
 お話の裏側を垣間見れて、一部以外は表に出ないというのは勿体ない気がします。
 今後、「設定資料集」とか発行するのなら、是非是非収録を。
 あ、欲を言えば「絵コンテ集」も切望します。


↓↓ TOHOシネマズ名古屋ベイシティ ↓↓





【あれやこれや】

 事故直前の車の中のシーンで「旅館のこと、ちゃんと考えなきゃな」とおっこの両親が話していたことからすると、事故が起こらなかった世界では、いずれ両親が春の屋に入って(戻って)主人と若おかみになり、おっこもそれについていくことになるのだろう。

 でも、その場合、おっこ自身が次代の若おかみになり得たかというと、そうでもない気がする。「嫌だ」といいそうな気がする。一人娘のおっこが三代目を継がないとなると、春の屋もそこで終わりになるんでしょうかね。

 あ、おっこ母が若女将になっちゃうと、おっこが小学校にいる間には次期若女将にはならないから、そもそも「若おかみは小学生」自体成立しなくなるねえ。
 あるいは、「出戻り若女将」みたいなお話も無くはないか。

 それはそれで、王道の昼ドラマみたいでおもしろそう……かも?


↓↓ MOVIX三好 ↓↓




【どっちが親子?】

 「おかあさん、幾つになるんだっけ?」というおっこ父の台詞だけでは、峰子ちゃんが両親のどちらのお母さんになるのかが判別できませんが、ノベライズでは「お義母さん」となっていますので、おっこ母の親だと判明します。
 瞳の色からすると、おっこ父と峰子ちゃんが親子なのかなと思っていたのですが、そうではなかったんですね。

 おっこ母と峰子ちゃんが親娘だからこそ、エンドロールの絵の中で、たぶん、おっこを宿したであろうおっこ母がお布団で横になっているのを、峰子ちゃんが見守っているシーンがあるのでしょうね。

 でも、両親は神楽のことからすると、どちらも花の湯温泉郷の出身なんでしょうね。
 どうなふうに成長し、東京で暮らし、結婚しているのか、おっこの両親のストーリーも面白そうですね。


↓↓ イオンシネマ名古屋茶屋 ↓↓





【やっとこさ】

 「観よう」「買おう」と思っていた高坂監督の前々作「茄子/アンダルシアの夏」を、初回観覧した日の夜に観た。
 急いでいたので、手っ取り早くAmazon のprime特典で観られてよかった。


 「茄子〜」も、実に良くできていて、自転車のロードレースに関心のある人なら、「うんうん!」と頷きながら観られるはずだ。ゴール前の荒れ狂いっぷりが、「そうだよねー、みんな死物狂いでペダルを踏むわな」と実感させてくれて興味深い。


 素晴らしい出来なのだが、これも惜しむらくは一般受けしない。
 そんなところが今作「若おかみは小学生!」にも、悲しいかな受け継がれてしまったような…、惜しいなあ。


 遅ればせながら、「茄子/アンダルシアの夏」も買おっと。

(↑この部分は、初回観覧した日の夜=9月22日の夜に書いたメモがベースなので、現在のような「復活」を知らない時のものです↑)


↓↓ 立川シネマシテイ ↓↓



【いつものシネコンも頑張ってはいた】

 前々回の記事には、いつも通っているシネコン(松竹系の「MOVIX三好」)で上映期間中に展開されていた、簡易なパネル展示の様子を撮影した画像を編集したものを付しました。

 私が3回通った上映のいずれもが、惨憺たる客の入りで、「……。」とシネコンさんの心情に同情したものです。

 「こんなはずではなかったのに」と思ったであろうと推察しますが、それでも頑張って上映期間中はパネル展示を全うしてくれました。


 前々回の記事に付けた画像は、実はこのパネル展示を撮影した写真(各パネルをアップで撮影した写真)から無理やり切り出して、色調やらパースやらを調整したものです。


 ふう。ということで、iPhoneからの更新はなかなか面倒ですねえ。これでも、それなりに専用のアプリを追加してるんですけどね。

 そんなこんなもあって、寝落ちしてしまうと、ついつい更新が途切れてしまいます。

 今日は旅先の旅館でやることがないので、これ幸いと下書きに手を入れて投稿しております。


 次回は「若おかみは小学生!」編の最終回です。



2018年11月6日火曜日

私的まとめ 映画「若おかみは小学生!」その3


 アラフィフの妄想がたくましい記事が続きますが、気にせずいきましょう。

 今回は、一応のまとめと、「ノベライズは是非読むべき!」の2本でーす。


【結論】

 3回目で悟りました。
 この作品は、子供向けの体裁を取りながらも、実は完全に大人向けなのだと。

 3回観た時点で、トータルとしては、当の子供は約半数程いました。
 けれど、「テレビの続き?」と思って映画館に来たような低年齢な子では、この映画のストーリーは理解できず、退屈そうな態度を取る子が多いように思われました。
 また、小学校高学年の子にとっては、もしかしたら、もう、こんなお話の内容では既に陳腐化しているのかもしれず、あまりそれくらいの子は見受けませんでした。そもそも、今どきの子はそれほど本を読まないのかもしれないですし。

 興行のプロである作り手(企画・制作サイド)だもの、この内容では子供受けしないことは分かっているはず。分かっている以上、この作品を夏休みにぶつける訳がなく、だからこそ、夏の終わり~秋の始めのこの時期に、隙間を縫っての上映なのだと思います。テレビシリーズの締めくくりみたいなチャンスも利用して。

 しかし、この記事(※)でも語られていますが、「見た目と中身のギャップで迷走した。それは、配給・制作(主に営業でしょう)側、観客側の双方で起こり、結果的に初期動員が少なかった」という結果になってしまい、危うく消えてしまいかねない状態を招いてしまった。

 子供を狙うのではなく「大人向け」で打っていけば、今回のようなある種の復活劇にハラハラすることもなく、行けたのではないかと思います。
 それくらい、大人向けの作品だと思うのです。

 画面の中で主に動いているのは「あくまでも子供」という体裁を取っているから、必要以上に説教臭くならず、だけどお話そのものは「喪失からの復活」「癒やし」「前向きさ」をど真ん中に据えています。
 実写化したら惨憺たる結果になりそうな、そんな危うい線を、アニメということで上手に逃してあるんです。


 テレビシリーズとは、ちょっと一線を画した、上質な物語。
 どちらが良いとか悪いとかではなく、アナザーストーリー同士なのかもしれません。
 コメディ寄りというテレビシリーズを見ていた子供たちが、大人になってふと「あ、映画もあったのか」と思って見てみると、「あれ? こんなお話だったっけ? でも…」と思ってくれるような、そんなアナザーストーリーのような気がします。
 そうですね、少し挫折も味わって、世間を見た30歳くらいの大人になったら、観て欲しいかな。


※:この記事です。
ORICON NEWS 2018年10月27日
「プロデューサーが語る『若おかみは小学生!』メイン館打ち切りからの復活劇の教訓」
①→ https://www.oricon.co.jp/confidence/special/52012/1/
②→ https://www.oricon.co.jp/confidence/special/52012/2/


【「ノベライズ」は必読です!】

 ついつい重複買いしてしまった「映画ノベライズ」の文庫本ですが、これは必読の書です。

 前回の記事の「おっこちゃん」の最後のところで、「花の湯牛と適切に付箋が付けられた参考書を受け取った康さんとのやり取りの時に見せた複雑な笑顔」についてエラそうに書いてしまいましたが、あの解釈は作り手(この場合はノベライズした原作者かもしれません)の意図とは違うのです。結果だけで言えば、あれは間違い。

 言い訳になってしまいますが、上記した「おっこちゃんの笑顔」の部分は、「映画(動画)から読み取った情報だけで考えると、ああいう答えにしかならない」ということで。

 あくまでも、「映像作品」としてはあの内容な訳で、それを補えるのは「映画ノベライズ」なればこそです。「原作小説」となると、逆に「映画が補う/膨らます」ってことになりますからね。


 次回の記事の中でも「この描写の、裏付けが足らない/短い」みたいな内容が出てきますが、ノベライズを読むと、そうやって引っかかっていた箇所に納得できる記述が付されているので、腑に落ちるのです。


 ノベライズは「リズと青い鳥」の記事の中で既に書いたように、

 ①講談社文庫版=大人向け

 ②講談社青い鳥文庫版=子供向け

 の2種類が出ています。

 どちらもほぼ同じ内容なのですが、細かい部分で差があります(言い回しだったり、子供には不要な所が省かれたり)。あと、大きな違いとしては、青い鳥文庫版には、所々に映画のカットが挿絵として入っていますが、講談社文庫版には挿絵はありません。

 内容が同じなので「お好きな方をどうぞ」というところですが、読み応え・読みやすさとしては、やっぱり講談社文庫版かな(※)。

 でもね、挿し絵で各場面を思い出せる青い鳥文庫版も、悪くはないっすよ。

 いっそ、両方を読み比べて差分を確かめるのも面白いのかも。

↓↓ 気晴らし買い? (^^;) ↓↓


 映画を観て、「もう少し補いたい」と思ったら、是非ノベライズをお読みください。


※:Kindleの「読み終えるまでの平均的な時間」を見てみると、講談社文庫版=2時間22分に対して、青い鳥文庫版=4時間42分と、前者の方が断然短いです。読者の年齢層の違いなのかな?


 そう言えば、Amazonをさまよっていたのですが「ゴールド絵本」「アニメ絵本」もKindle用のデータあるんですね。


 (゚A゚;)ゴクリ


 でもなー、「ゴールド絵本」の商品説明に「対象年齢:2歳以上」って書かれていたのが、どうも引っ掛かるんですよね…。


 さて、物欲にまみれたところで、今回はこの辺りで。

 次回の記事では、落ち穂拾い的なあれやこれやを取り上げます。

2018年11月5日月曜日

私的まとめ 映画「若おかみは小学生!」その2


 今回も、妄想をスパークさせていきます。
 各登場人物についてのちょっとしたことを書いております。
 興味が偏っているため、取り上げていない人たちもいますが、その点はご容赦くださいますように。
 

【おっこちゃん】

 最初の頃は「あれ、これ私の本意じゃないんだけどな」って困ったような作り笑いの表情を浮かべていたおっこだけど、神田親子で手応えを掴んだ後は、少なくとも「どうしようかな」という、解決のための困ったような表情はしても、「意に添わない(嫌なんだけど受け入れてる)ことから来る、アンビバレンツな作り笑い」は見せなくなった。これは、成長の端的な表現なんだろうな。前向きさとか。


 真月ちゃんから資料や花の湯牛のお肉を貰ってきてからの、康さんに見せる複雑な笑顔混じりの表情は、知識も無く役に立てない自分への不甲斐なさ、そんな自分を責めずに扱ってくれる康さんへの申し訳なさから来ている、半ば苦笑いみたいなものですよね。おっこちゃんの気持ち、なんか分かります。


【水領様!】

 胸騒ぎがして駆け付けてくれるほどの水領様だから、露天風呂のシーンでおっこのことは感じ取っていたんだと思います。

 「花の湯温泉のお湯は、誰も拒まない。すべてを受け入れて癒してくれる」と少し苦しそうに答えたおっこの言葉の中には、「自分もそうなのだ(=癒される側)」ということが含まれている。そんな、本当は苦しいはずのおっこの気遣いで、水領様の気持ちは変わり、少しずつ元気も出て気が晴れてきた。

 「それじゃ、そんなにも頑張っている『あなた』の気晴らしは?」って思いから、おっこに問いかけたのでしょう。そこには「今度は、私があなたを少しでも元気付けるね」という想い・やさしさが感じられます。
 あの「お風呂場のやり取り」には、たったあれだけの中に複雑なものが隠されているんだと思います。


 水領様は、ウリ坊・美陽ちゃんのことも気づいていたのかもしれません。
 車に戻ってショッピングモールへ向かう時のシーンの中で、水領様、ふと、リアシートを見るんです。
 姿は見えなくても、ウリ坊・美陽ちゃんの気配は感じているんじゃないかな。


 水領様の車の中で、おっこが三人のストラップをぎゅっと握りしめているところでの「ずっと握られて苦しそうよ」っていう台詞には、「おっこのことが気がかりで昇天出来ない二人」のことに繋がっているのかもしれません。

 おっこが、水領様との買い物で大人っぽい服装を身にまとって、それまでの子供っぽさがまだまだ多かった姿から少し成長したように思えた後。
 花の湯温泉の社会の中に少しずつ溶け込み、居場所を得つつ精神的にも少し大人に近づいていくことで、二人が見えなくなっていくことになる(=精神的に成長していると思われる/※)訳ですから。

 姉のような、年の離れた友達のような、今のおっこに寄り添う見守り手の水領様は、だから、あの「気晴らし買いドライブ」で、おっこに強いきっかけを与えていたのかもしれませんね。


※:「『精神的な成長』で失うもの」という点について表しているのが、神楽のお稽古場に掛かっているもう一つの書である「二分心」なのかも。
 こちらは漢文と違って詳しくないので、ここまでとしますが、時間が出来たら、ちょっと関連書(たぶん、ジュリアン・ジェインズの「神々の沈黙-意識の誕生と文明の興亡」)を読んでみようと思ってます。面白そうな本です。


【みーねこちゃん】

 そうそう、峰子ちゃんは、ウチの母方の叔母と同い年。
 峰子ちゃんは、背中に一本筋が通った、シャンとしたお祖母様なのね。羨ましい。
 ところで、叔母の世代の様子を考えてみると、昭和30年頃にしては、ウリ坊も峰子ちゃんも、スタイルがちょっと古すぎるような気がしますな。なんだかんだで、昭和39年には東京オリンピックやってる訳ですから。


 ちなみに、死んだウチの母方のばあちゃんの名前も「みね子」なんすよ。
 だから本作で、ウリ坊が「峰子ちゃん」を連発すると、ちょっと小っ恥ずかしいような…。

 なお、母方の叔母には「みよ子」略して「みよちゃん」がおりました。
 この叔母は劇中の美陽ちゃんよりも小さな歳で世を去っていて、写真も見たことがないので、私にとっては幻の叔母です。


【鈴鬼くん】

 鈴鬼くんは、エンドロールのイメージボードで、お母さんからおっこのこと「私に何かあったら あかちゃんを守ってね」と頼まれていたんですね。
 だから、おっこが春の屋に一人で現れた翌朝、おっこだけに聞こえるように鳴っていたんですね。
 そう思うと、神楽のところで、鈴鬼くんが木の上でおっこの両親の写真をじっと見ているのも、なんとも言えない感じがします。ただの魔物じゃないんですよ。

 そういえば、ウリ坊も鈴鬼くんの横でお母さんのお願いを聞いていました。だから事故の時におっこを助けてくれたのかも。

 原作シリーズの中では、鈴鬼くんは作家になっているところもあるそうですね。
 神田父から届いた雑誌「WAVE」を読んでいる場面で、妙にメガネが似合っていたり、「関織子さんじゃないんですね」とか言ったりしてるのも、実はそんな作家・鈴鬼くんをちょっとイメージさせてくれる気がします。


【掛け軸の意味】

 神楽のお稽古場に掛かってる掛け軸。
 向かって右側の「生我者父母 成我者朋友」ってヤツ。
 あれが、あそこで掛かっているのって、実は意味があるのではないかと思うのです。
 決して、単純に「それらしい」のが背景として描かれているのではないと。

 あの「生我者父母 成我者朋友」、中国の古典「管子」の「管鮑之交(かんぽうのまじわり/※)」のところですね。長いお話になってしまうので、詳しくはネットで検索して欲しいのですが。
 とりあえず、あの漢文は「我を生みなししものは父母 我を成らしめしものは朋友」とでも読んでおくとして、意味は「私をこの世に産み出してくれたのは父と母。私を私たらしめてくれたのは親友」くらいでしょうか。
 古代中国で活動した「管仲(かんちゅう)」と「鮑叔(ほうしゅく)」とは、いろいろと経緯があるものの本当の理解し合った親友だったという故事に基づきます。

 あの掛け軸、何気なく掛かっているように見えるのですが、両親を無くしたけれど、新天地で「真月」という「良きライバル=理解者」を得たおっこの今を考えると、また違って見える気がします。
 神楽の練習の辺りは、おっこの精神的成長を感じさせるところだったりもしますしね。
 まあ、考えすぎかもしれませんけど。


 そういえば、教室の後ろに掲示されている書道の作品ですが、あれも小学6年生とは思えない漢字ばかりで、ちょっと驚きます。「惻隠(そくいん)」とか「陶冶(とうや)」とか「醍醐」とか。
 案外、花の湯温泉の一帯は、国語のレベルの所だったりして。


 私、何故か今は技術者もどきをやってますけど、元々はバリバリの文系なので、ああいう漢文とかって気になるんですよー。



※:今回のは、よくある「禅語の掛け軸」から採ったんでしょうかね。
 本来の出典(例えば「史記 晏管列伝」、それから引いた「十八史略」)だと後ろ半分が「我を知る者は鮑子なり(知我者鮑子也)」ですからね。「知我者鮑子」では、単に管仲と鮑叔だけのお話ですが、「成我者朋友」ならば普遍的な友人関係に拡大できますから。

 仲日、生我者父母、知我者鮑子也。 
 ちゅういわく われをうみしはちちはは われをしりしはほうしなり

 ところで、管仲は古代中国にあった国「斉(せい)」の「桓公(かんこう)」という主君に仕えました。
 「周(しゅう)」という王朝の中のいわば「○○藩」として、「斉」のような国がいくつもあったのですが、そういった国同士が争っていた時に、桓公が初めて「覇者」として各国の主である「諸侯」を集めて盟約の会を挙行しました。その時に、桓公を支えて覇者に押し上げたのが管仲だったんです。

 桓公九合諸侯、一匡天下、皆仲之謀。
 かんこうしょこうをきゅうごうし てんかをいっきょうせしは みなちゅうのはかりごとなり

 管仲さん、凄い人なんすよね〜。

 って、ここで春秋戦国時代の話をしても仕方が無いので、今回はここまで。


 姉さんかぶりのおっこは、働く着物姿の良さを再認識させてくれましたよね〜。

 さてと、次回は、この映画についての私なりの「結論」を取り上げる予定です。


 今回の画像は、いつも通っているシネコンのロビーでのポスター展示を撮影した写真から無理やり切り出したものばかりなので、ちょっと見栄えが悪いです。
 一応は、補正してありますが…。

2018年11月4日日曜日

私的まとめ 映画「若おかみは小学生!」その1


 こんな辺鄙なとこで適当にやっているブログでは、たまたま目にしたような人はいないでしょうから、今回の記事も映画を観ている前提で書いています。
 当然ネタバレあり。そもそも、観てる人じゃないとわからない話ばかりです。

 不幸にして、この映画を知らず・観ずにここに来てしまった人は、直ちにページを閉じて、行ける方は、上映している劇場で観てから、又おいでくださいまし。

 元々はメモ書きベースなので、散漫なまとめ方です。すみません…。

 この「若おかみは小学生!」は現時点で8回観ており、いろいろとメモも溜まってましたので長いです。
 今回の記事は、主に1〜3回目辺りまでの時のメモをまとめています。


【前書き的な】

 本当は封切りの日(9月21日)に観に行きたかったのですが、お仕事の都合で行けず、翌22日の朝一上映を観に行きました。
 小さいシアターだったのですが、それにしても、土曜日の割に客の入が良くはないんですよね。朝早いからかもしれませんけど。


 まあ、ちょっと、軽く思ってたんです。
 児童文学書が原作だからと言っても、小学生の主に女児をドッと集められるような作品ではないだろうと思われ、だから夏休み中に大々的に上映する作品でもなく、「そこまで力が入ってないのかな」って。

 でも、何度か予告編を見て気にはなっていたので、前売り券をちゃんと買ってはおきました。
 もっとも、Loppiの特典(※)が欲しかったという説も有力ですが。


 ところがですよ。観てみると、ぎゅぎゅっと濃縮された、とても良く出来た映画だったんですよ。
 
 お話的には、「加害者の人がそんなに都合良く来るわけないじゃん」とか、「おっこちゃん、その人のせいで人生が全然変わってしまったはずなのに、割り切れ過ぎでしょ」とも思うけど、ほら、これ、元が「青い鳥文庫」ですから。
 児童に、可能ならば良い方向へのインスパイアを与えるヤツに、正しくても過剰な現実は要らんですもの。

 まあ、そこら辺を差し引いても、原作を尊重しつつメリハリのあるストーリー。
 これは、「さすがは吉田玲子さん」ってとこでしょうか。
 もちろん、「これを伝えたい」「ここを拾いたい」という高坂希太郎監督の取捨選択・着眼点も効いているのですけど。


 ※:「劇場版『若おかみは小学生!』 Loppi限定A4クリアファイル4枚セット+まるわかりブック引換券付前売券」ってやつです。


↑↑ こんなのです。 ↑↑



【素人目線の考えですが…】

 素人が言うのはおこがましいけれど、見せるべき所はちゃんと分かっている作り手のメリハリに感心します。
 「神田親子の反応から、旅館のお仕事の手応えを掴むところ」~「終業式の日の帰り道」の辺りまでで、ちゃんと、物語後半に必要な「医食同源」を仕込んでたり、真月がただ高慢なだけではない努力家であることも同級生達とのやりとりの中に示してるし。それに、いずれは温泉街を継いでいく仲間になる同級生たちとのワンシーンも大事な一コマですしね。
 原作に比べて「スズキ君」のキャラクターがすっかり後味悪くなってしまっていた「ペンギン・ハイウェイ」との差が、こういう所に感じられるような気がします。


 最後の山場に向けての大事な仕込みである水領様とのドライブ途中の過呼吸発作のシーンからの切り替えでは、「車でドライブしている」という設定を使って、商業的に組み込まざるを得ないのであろう、主役を演じている子が歌っている曲をドライブのBGMとして流し、ちょっと重くなっていた雰囲気を切り替えます。
 その時に、オープンカーのルーフを開けて明るい太陽の光を感じさせ、沈んだ空気を流しちゃうなんて、実に「巧み」だと思います。


 ラスト前のクライマックスとのギャップのためにも、一度、観客に華やかな見せ場を与える「気晴らしショッピング」のシーンでは、小説では絶対に出来ない(だって、本は活字だもん。いくら素敵な挿し絵であったとしても、この高揚感は出せないでしょ?)ファッションショーっぽい展開をポンと出してきます。
 ここは、「夏の春の屋 ゆかたコレクション」の浴衣ファッションショーとの関係もあるんですかね。本当に水領様がファッションショーやってくれるんですから。
 途中には萌え風味濃厚な美陽ちゃんのショットを入れたりして、遊びとサービスも織り込んで、お上手だと思います。

 ここで「明るく楽しく切り替わった」「もう大丈夫」と感じたからこそ展開に濃淡・メリハリが付き、クライマックスのおっこの深化(生まれ変わり)に深みが出てくるんじゃないかな。


【「立派やなぁ」】

 大丈夫になったはず(=大丈夫なように見える)のおっこに突きつけられる過酷な展開。
 立ち直れたのは、危機を感じて駆け付けてくれた水領様のおかげだけではないと思います。
 水領様の「あなたは一人なんかじゃないわ」という言葉には、おっこを見守っているたくさんの存在を伝える心が込められている。そんな存在達から受けた精神が「春の屋旅館の若おかみです」で昇華するのだと思います。

 正直、「そんなに簡単に、切り変われるものなの? 言わば親の敵(かたき)だよ」とは思います。
 思いますが、まあ、そこは「物語」なので。
 素直に、「成長した」おっこちゃんの姿に、その心意気に感ずることとします。


【完璧なラストシーン】

 ラストで、お話は冒頭部分と交錯します。

 「小さな頃には、神楽を舞うことに憧れたもんだよ」
 「今でも舞ってみたいわ」
 「おっこちゃんが神楽を舞うのを見たいわ」

 と語っていた父母の想いが、神楽の舞台に立つおっこに繋がるのです。


 神楽を舞うおっこを見守る沢山の温かい存在。
 この世にいる人・いない人、登場したキャストが総登場して、これまでとこれからを結びます。
 「一人だけじゃないんだ」と、自分を包んでいる沢山の温かい存在を確かに感じるからこそ「この瞬間がずっと続けばいいのに」とおっこは願ったのかもしれません。

 自分自身の成長と、それを見届けに来ることの約束。それを信じて、楽しみにして、頑張って…。
 おっこの新しい時間は、この時から始まるのでしょう。



 いやいや、この「若おかみは小学生!」についての記事でも、アラフィフの妄言が溢れてきましたね。我ながら困ったもんです。
 長いので、続きはまた次回で。
 

2018年11月3日土曜日

「げんきッズシアター」?


 今、ちょっと旅先に滞在してまして、帰国前最後の荷造り中の為、前回予告した「ペンギン・ハイウェイ」の感想記事は、次回とします。

 今回の記事は、本来ならば「気がつけば、常滑」の次の記事になるはずだったのですが、余談記事を2回続けるのもどうかと思って保留していたものです。
 その為、記事の主な内容の一部が、今となっては少々古いのですが、御容赦くださいませ。



 【こんなシアターは初めてですねー。】

 子連れのお客さんが気軽に楽しめるよう、上映開始まではシアター内の遊具で遊べたり、子供の面倒が見やすいようなシートと広めの配置になってます。




 シートというか、ほとんど床置きのソファ。
 

 おっちゃんには、座りにくいったらありゃしない。姿勢が決まらないんすよね。


 それに、シートとスクリーンの位置関係が悪いので、すごい見上げになるんですよ。


 本来ならば、スクリーンを下向きに傾ければ良いのでしょうが、いつか普通のシアターに戻す際に壁を改修する(=費用が余計にかかる)ことになるし、動画としての出来や見やすさにこだわって映画を見に来るお客さんを対象としている訳ではなさそう(お母さんたちからすれば「他の客に気を遣わずに見られれば、充分」でしょ?)でしょうからね。角度がどうとかなんて、ほとんど問題にならないのだろうと思います。

 おっちゃんとしては、いっそフェリーの大部屋席(雑魚寝部屋)のようにシート無しの床にしてくれた方が、ごろんと寝っ転がったり、胡座をかいたり出来て良いような気もしますが。

 あ、あと、今回だけなのかどうかは分かりませんが、この「げんきッズシアター」、本編の上映が始まっても完全には暗くなりません。子供連れのための配慮なのでしょうが、間引いた天井の照明が点灯します。
 そうやってシアター内が明るくなってしまうことへの対策なのか、投映される映像が見栄え(明るさ・彩度・シャープさ等)良く濃いめに調整されているように思います。これまでに「若おかみは小学生!」を観覧した中では、「動画」を見るという観点に於いて、今回が抜群に綺麗に見えたように思います。それだけに、シートが惜しいです。


 現地に到着して気づいたのですが、ここ(イオンシネマ常滑)では、夜に「ペンギン・ハイウェイ」をやってるんですよね(※)。
 「ペンギン・ハイウェイ」、良い作品だと思うのですが、観に行ったタイミングが通っているシネコンでのスケジュール末の最終上映回だったので、見直せていないんです。「観たいなあ」と思わなくはないのですが、この「げんきッズシアター」では、ちょっと厳しいかな。
 確か、この「げんきッズシアター」は定員43名なので、集客が見込めないアニメとかを押し込むにはちょうどいいのでしょうが、もう少し検討してもらいたいものです。

 残念ですが、来月導入する予定の「暫定設備マイシアター」でBlu-ray版をゆっくり観ることにします。

 まあ、「ママさん達の映画を見る機会を増やす」ことを通して、映画業界の未来を模索するためには、こういうシアターを作る取り組みも大切なことだと思います。
 今後どうなっていくのか、引き続き観察していこうと思います。

 ※:
 この記事の内容は、11月3日時点のものです。
 既に、11月8日で終了しています。



 そういえば、キネマ旬報シアターで「若おかみは小学生!」を上映しているそうですね。
 徐々に上映館が減っていますが、逆にこれから上映が始まる館(※)もあります。これまで身近で上映していなかった地方の方も、楽しめると良いですね。

 ※:
 例えば、函館の「シアター太陽函館」は、先週23日から始まって今日29日で終了。スクリーンの数も限られている中、1週間であっても、掛けてくれただけ偉いと思います。
 話題になった映画だし、パチンコ屋さんの系統だから、賭けてくれたのかも。(^^*)
 ここ(「シアター太陽函館」)では、「君の名は。」を観たことがあります。懐かしいなあ。

 函館だと、私は行ったことがありませんが「シネマアイリス」がありますね。凝ったプログラムのようですので、その内に掛けてくれるかもしませんね。
 まあ、「太陽」さんでやった作品は、難しいのかもしれませんが。

 公式サイトから劇場情報を見てみると、まだまだ、これから始まる所もありますね!
 旅行がてら、どこかへ見に行こうかしらねえ。
 

気がつけば、常滑。


 今週、水曜日(10/31)午後のこと。

 月1の通院があり、普段は月初めの土曜の朝に行っているのですが、今週末は文化の日と重なっていて、かかりつけのお医者は休みになりました。
 慌てる必要がないので、いつもなら1週間遅らせるところですが、来週末は出掛ける予定が入っているのでそうはいきません。
 さすがに2週間遅れると、ちょっとまずい気もしますので、金曜日に1日休暇(※)を取って午前中にお医者は済ませ、昼からは映画でも観に行こうと今どこで何をやっているかをチェックしてみました。

 すると、イオンシネマ常滑でちょうど手頃な時刻に「若おかみは小学生!」を上映するというのを見つけました。
 「んー、でも、まあ、8回目になるしなー。さすがに、もう良いんじゃなかろうか。あとはBlu-ray買って、お家でゆっくり楽しめば」と思いつつ、他には何かめぼしい映画はあるかなと、館のニュースのページを見てみると、「11月3日から先着順で、プチョン映画祭でダブル受賞したのを記念して、特製のポストカードを配布します」というおしらせが。

↓↓ イオンシネマ常滑さんの当該記事のスクショです ↓↓

 うーん、あのイラストは素敵なヤツだからなあ。
 どうしようかな。
 でも、イラストを見るという点では、既に見ているし、その時に画像も保存しておいたしなあ。
 うーん…。




 ということで、イオンシネマ常滑、行って来ました。
 ポストカード、無事にいただいて来ました。



 上映開始直前まで私一人しかおらず、秘めたる野望「結果的に貸し切り」がついに実現かと思っていたのですが、あら残念、開始寸前に親子連れ2名様登場。やはり、マイシアターを実現するまでは、簡単には野望は叶わないようです。
 貸し切りなら、思いっきり涙腺を開放しようと思っていたのですが。


 まあ、復活といっても、そろそろ終息しそうなので、ポストカード貰いがてら「若おかみは小学生!」を観に行くのも良いんじゃないでしょうか。

 記事中のポストカードの写真、当分の間自分のスマホの壁紙にしようと思っとります。
 記事用のは、秋っぽく電灯の下で見るような色合いに加工したし、画像の大きさも小さくしてあるのですが、元々のはすっきりしたのも撮ってありますし。

 クラスメートバージョンとかも欲しいですよねー。私、よりこちゃん気に入ってますので…。


 ※:結局、朝イチから2時間の時間休暇にして、医者に行き、いつも通りお仕事してました…。(´д`)エェェー

2018年11月2日金曜日

5回観た「リズと青い鳥」おまけの話


 3日間連続更新のつもりだったのですが、続けて寝落ちしてしまいました…。
 まあ、前回の記事までで、作品について言いたいことは書ききっているので、今回はおまけみたいな内容になってしまいますが。


【いけない本屋さん】
 「若おかみは小学生!」の期間限定の帯を手に入れておこうと思って、次の上映開始までの時間潰しがてら、シネマ・ツーのお隣にある「オリオン書房 ノルテ店」に行ってみました。
 訪れる度に無駄遣いしてしまうので、あんまり来たくないという、自分の中では矛盾した存在の本屋さんなんです。ホント、ここは良いものが多すぎます。無防備&軽い気持ちでは近寄ってはいけない所なんですよね。

 でも、今日は頑張って自制しました。
 控えめに、

 ①青い鳥文庫「若おかみ~」第1巻
 ②青い鳥文庫「若おかみ~」映画ノベライズ
 ③講談社文庫「若おかみ~」映画ノベライズ
 ④・⑤某社のラノベ文庫本2冊

 と、5冊に抑えました。
 でもねえ、「①は、ほぼ初版のを昔買って既に持っている。②・③も持ってて既読ですけど、それらはKindle版なので、まあ許容範囲かな」と、結局5冊中3冊が重複購入なので、本当に「自制」と言ってよいものかどうかは疑問符が付きますけど。


 会計を済ませてから、気になってた本の表紙写真を撮って(※)、帰ろうとエスカレータに向かって歩いてたら、喫茶コーナーで「リズと青い鳥」の原画展をやってました。
 コーナーの外には、普通の原画が何点かサンプル的に飾られていたみたいで、あまりまじまじとは確かめませんでしたが、喫茶コーナー内にはいろいろと大事なシーンとかのものも展示されてたようです。
 それだけなら、喫茶コーナーの販促のためだけのよくある企画と思ってしまいますが、一味違って「すごいなあ」と思う所以は、喫茶コーナー営業終了後は、スペース内の原画が見られるように開放してくれるところ。

 ノルテ店さん、実によく分かってらっしゃる。この気遣いが良いのです。
 やっぱり、僕はこの本屋さん大好きです。先述したように、危険なお店ですけど。

 グッズも幾らか売ってましたけど、ここはババンと宝島社文庫の本も「これがリズと青い鳥の原作の収録されてる巻です」とやっても良かったのでは?

※:最近は、本屋さんで気になる本を沢山見つけた時は、とりあえず表紙を撮影して、Amazonで検索→欲しいものリストに登録してます。
 気になる本が1冊や2冊なら、書名を覚えておいて、帰途にバスの中とかで思い出してメモするんですけど、平積みに何冊もあったりすると、とても覚えておけないので…。
 メモした本は、その時に買えず後日になったとしても、なるべく見つけた本屋さんで買うようにしてます。表紙を写させてもらった御礼です。
 なので、オリオン書房ノルテ店さんでもいろいろと買ってますよー。
 衝動買いもたくさんしてますしね。
 先年、確か「フレームアームズガールのフィギュアだかプラモデルだかが付録になってるムック(※)」を店頭で見かけたとき、つい購入したんですけど、それも含めたその時のお会計、一瞬「んえ?(確か35,000円位だった)」と思う額でしたもん。あの月は、図書費の合計がとんでもないことになったものでした。
 ノルテ店さんは、寄る度に大量に本を買わせる、本当にイケナイ本屋さんですよねー。


※:調べてみたところ、「フィギュアJAPAN 『フレームアームズ・ガール』編」で8,800円位だったようです。苦労して買って帰った割に、未開封のまま書庫部屋のどこかで眠っています。プラモ、作りそうもないし、売るかねえ?

 その時の写真は ↓↓ これ ↓↓




 
【念願の「公式設定集」を手に入れたぞ!】

 午前中の上映が終わってシアターから退場する際に、劇場スタッフから「公式設定集の在庫が復活しました~!」とのお知らせがありました。な、なんですってー!!

 この「公式設定集」、春の本来の公開の際に、少し出遅れたため既に売り切れで手に入れられず、「ヤフオクとかAmazonの転売の人から買うしかないのか…」と思っていたものなのです。
 前日、シネマ・ツーの物販コーナーでこれを見かけた時にも売り切れになっていて、やっぱり転売屋さんから買うか」と腹を括っていたところでした。

 少し行列して自分の番になった時に、「2冊ください」と頼んだのですが、「お一人様につき1冊でお願いします」と言われて、ちょっとしょんぼりです。
 転売とかが目的ではなくて、閲覧用・保存用の2冊のつもりだったんですけどねえ。

 ひと休みして、「若おかみは小学生!」を観るためにシネマ・ワンへ行こうとして外に出たら、少し寒かったんでコートを羽織ったのです。それで見た目の印象が別人のようになったせいもあってか、途中で再度立寄ったシネマ・ツーのショップで、なんとか設定資料集をもう1冊手に入れることができました!

 とりあえず2冊あれば、もう安心。
 これで、転売の人から買わずに済むというものです(※)。
 当方のように「転売する気が全く無い人」にはまとめて売って欲しいと思うのだけれど、見た目ではそれは分からないですから、「お一人様1回につき1冊限り」も仕方がないよなとは思いますが。

 そう言えば、待ち時間にスマホでちょいと京アニショッブ見てたら、まだミニアクリルスタンドは結構買えるんですね。
 「ここで現金で買う必要は無かったのかなぁ」なんて風に少々後悔しなくもないけれど、まあ、お布施ですからねぇ。
 何点か買ったけど、どうせ立てないしなあ。


 あ、この記事をアップする直前に、もう一度京アニショッブ見てみましたけど、公式設定集在庫有りですね。
 もう1冊買っとくか…。3冊あれば、布教用も確保できますし(布教はしませんけど)。

 でも、ひそかに悩んでいた「サマーアンサンブルアクリルチャーム」のみぞれと希美が売り切れてました。「迷ったら、とりあえず買っとけ」という、恩師の言葉を実践しておくべきだったか。



※:転売者を通したとしても、エコシステム的には「お金が回る」ので、必要悪とは思うのです。私個人としては、なんでもかんでも全否定はしませんよ。
 転売屋さんだって、売る素材を入手する時には「なんとか手に入れるために、努力して」ますし、お金も使っている訳ですからね。
 でも、あからさまにボり過ぎてるのは、あまり気分の良いものではないですよね。
 今回の公式設定集のように、しかるべきタイミングでメーカーが再販してくれるというのが一番良いのですが。


【決めました!】

 12月には「リズと青い鳥」のBlu-rayとかが出るじゃないですか。
 各種ディスクソフトが発売されれば、そうそう映画館で掛かることも無くなるでしょう。でも、じっくり、大画面で楽しみたいじゃないですか。

 ということで、この冬、どーんとそれらしい設備を導入することに決めました。
 まあ、自己満足の世界なので、ひとまずはこじんまりしたのを入れるつもりです。
 どんなもので、どんな風に見えたかは、乞うご期待ということで。

 ということで、「リズと青い鳥」についてはこの辺で終わりにします。

 引き続き、「若おかみは小学生!」編に突入する予定です。