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2023年12月31日日曜日

トンネル抜けて?


 2023年の最終日も残すところ6時間。
 ということで、これが今年最後の記事になる。

 年末だからといって、物理的には普段の毎日と何も変わらないはずだけれど、精神的にはとてもせわしなく過ぎて行ってしまうのがこの時期である。
 年内最後の遠出となった「呉への弾丸旅」の記事を完結させようと思っていたけれど、忙しなさにかまけて出来なかった。
 新年早々は、2023年に出掛けた旅の中から、「初詣向けの記事(?)」を投稿する予定なので、呉行きのお話は中途半端に間が開いてしまうけれど、まあ、いいか。


 今年最後の記事は、旅の途中で通ったトンネルの写真の中からピックアップしてまとめることにする。

 まずは、3月中旬、桔梗信玄餅をまとめ買いしに山梨へ行った時の写真から。
リンちゃ〜ん♪

 これは、国道300号線・本栖みちを登り切って、本栖湖に出る手前の「中之倉トンネル」。

 7〜8年ぶり位に来た。
 前に来た時は晴れで、この先の駐車場に車をとめて本栖湖越しの富士山を眺めたけれど、この時は霧の中。少し雪が残っていたりして、寒かった。

 この辺りは「ゆるキャン△」の聖地の1つ。そのせいか、何故かカレーのカップ麺のことが心に浮かぶ場所である。



 続いて、5月の連休中に出掛けた、岐阜県高山市の「北アルプス大橋」を見に行った時の記録から。
緑色の灯りは、岐阜と長野の県境を示している、はず。

 中部縦貫自動車道の「安房トンネル」。
 あんまりこちらの方には来ないので、実は初めて通った。
 2022年1月1日の記事の写真を撮ったのは2021年10月で、この安房トンネルの上の「安房峠」を通った旅の時のこと。

 トンネルを抜けて松本側に出ると、その時に中の湯温泉の方から降りてきてトンネルの方を撮った地点になる。
黄色い標識のある方が安房トンネル。走りやすそう。

 上の写真の右手、中の湯温泉旅館の方へ行くのが国道158号線を通って安房峠越え。
左折して上って行くのが国道158号。細いは曲がりくねってるはで、大変な道。
 
 2年近く掛けて、「円」を完成させた気分である。

 ちなみに、この5月の場合は、2021年10月の時に通れなかった長野県道26号線を走り、木祖村へと抜けることが出来た。その代わりと言ってはなんだけど、今度は長野県道39号線が通行止めで通れず、久し振りに寄りたかった野麦峠には行けなかった。なかなか思うようにはいかないものである。



 続いて、8月中旬、某工場へ見学に行った際に、ついでに走った国道306号線の「鞍掛トンネル」。
 滋賀県側の出口まで片側通行の規制が掛かってたのでカラーコーンが並んでる。

 この国道306号線は、個人的に大好きな道で、ちょくちょく走るのだけれど、三重県側がとても険しく、そのせいでよく土砂崩れ等で通行止めになる。積雪も多い所なので冬期通行止めとなり、縁が無い時には全く走れない道路でもある。

 この時は、午後に三重県四日市市内の某工場で集合ということで、「せっかくなら半日ドライブに行くか」と思った。
 行きは国道306号線の鞍掛峠を楽しんで滋賀県の多賀町へ抜け、四日市市へは国道477号線で武平峠(ぶへいとうげ)を楽しんで行くというコース。

 名古屋からなら四日市はわりと近くなのだけれど、あさっての方向から向かうというアホらしいルートを選択していったため、お仕事絡みではあるけれど1日休暇となったのであった。



 最後はいつものシネコンで夕方に映画を観た後、血迷って愛知県の果の地へ出掛けた11月のドライブの際の愛知県道1号線の「松の平隧道」。
何故青白いのかは、謎。ヘッドライトは白色LEDなので白い筈なんだけど。

 深夜、愛知県の北東の端の旧富山村(とみやまむら。今は豊根村富山地区)から愛知県道1号線を南下した道中で撮影した1枚。

 愛知県道1号線は、この後、佐久間ダムの方に向かって「松島隧道」→「丸山隧道」→「うなぎだる隧道」とくぐり抜けて行くのだけれど、それらの中では写真は撮らなかった。この1枚がよく撮れていたので、満足したのだろう。
 トンネルの明かりのオレンジ色と、ヘッドライトで照らされたコンクリートの水色が不思議な対照を見せて面白かった。

 42年前の8月、今回とは逆に南から北へ走って富山村へ向かったことがある。
 家人の運転する車の助手席からこれらのトンネル群の中を眺めたのだけれど、素掘りにコンクリートを吹き付けた薄暗いトンネルの中を霧が埋めていて、オレンジ色の照明と光の当たらない所の黒さと相まって異界への通路に見えて怖かった記憶がある。
 その時は、北に向かって1つ目のトンネルだから「うなぎだる隧道」なのだが、年を取ったせいか今回は何も感じなかった。むしろその後の佐久間ダムの堤体の方が、不思議な景色で薄気味悪く感じた。
何故緑色なのかは謎。光の加減かねぇ?

 写真左側上方に写ってる赤いのは、車のエアコンの操作パネルやスロットルコントローラーの光。
 同じく左側真ん中辺のは、レーダー探知機の画面の写り込み。
 写真中央のもやっとした辺りが薄気味悪く感じた所である。

 まあ、単なる霧が緑色の照明に照らされて漂ってるだけなのだけれど。長めのトンネル4連発の後で、「やっと開けた所に出たか」と思ったら緑色の霧の中だったということで、「ああん?」と面食らったのだった。
 人の気配も無いしね。


 1年締めくくりの日の記事が「トンネル尽くし」とは、なんともウチのブログらしいところ。
 来年も、きっと、こんな浮世離れした記事をたくさん書くのだろう。

 来年は大きく人生が変わる可能性がある。
 混迷した状況から、「トンネルを抜けてガラッと風景が変わる」と良いのだけれど。

 何はともあれ、皆様、良いお年を。

2023年12月19日火曜日

国道2号線を西へ。

 いや、三分の一位は、全然違う道を走ってた。

 本当は、行程の中に含まれる区間については、国道2号線の最初から最後まで通して走ってみたかったのだが、時間の兼ね合いもあって、カーナビの提案に従って別の道となった。
 時間も掛かるけど、大阪から神戸を抜けるまでは混雑するし、都心部で走りにくそう。精神的な疲労は計り知れないから。

プライバシーと利便性のバランスが悩ましいGoogleマップのタイムライン機能…

 選んだのは、京都府亀岡市から国道372号線を走って姫路へ抜けるルート。
 これは、事前に下調べしている時に眺めていたツーリングマップルでも「姫路〜亀岡快適ルート」と書かれていて気になっていたのだけれど、「遠回りだよなあ」とためらっていた。
 でも、何度ルート検索しても姫路までの下道ではこれが提案されるので、「せっかくならば」と思って走ってみたと言う訳。

 亀岡で京都縦貫自動車道を降りた時は、まだ多少の明るさが有ったけれど、湯の花温泉を越えた辺りでほぼ暗くなり、夜の帳が下りていく田舎の国道を延々と走る。
 明るい内に走ることが出来たら、きっと風景も楽しめるのだろうけれど。
 夜になってしまえば、国道からは少し離れている家々の明かりを眺めながらの一人ドライブである。


 名古屋を出てから、走り続けること7時間30分後。
 やっとこさ姫路に着いた。

 姫路にはウチの一族に縁のある所もあるのだけれど、実は初めてやって来た。
 
 ということで、姫路城も初めて見た。
 東南の方にある、何やらいう葬儀会館の向かいの道端に車を寄せて、窓を開けてパチパチと撮影してみた。


 何だか妙に幻想的な写真も撮れたけれど、


 ホントはこんな感じ。
 どちらの写真も、以前の記事でも取り上げたように「頑張って、よく見えるようにしました!」感が凄くて、「拡大して見てはいけない」写り。
 とはいえ、スマホでズームして、お手軽にコレだけ撮れるのは、エライことなのではあるけれど。


 北東の方角からすうっと街に進入して、コソッと薄暗い道端に停まってこの街のシンボルである姫路城の天守をササッと撮影してみたけれど、なんだか、裏口から入って居間を覗き見ただけみたいな気がしてならない。なんとなく、後ろめたい気分。
 今度は一族縁の地を訪ねながらゆっくりと来てみたい。
 

 姫路からは国道2号線を淡々と走って、

これは、三原市にある時広トンネルに突入するとこですな

三原市内で途切れているのは、日付が変わったから

 最終的には、東広島・呉自動車道(国道375号線)を南下して呉市中心部へ。

 名古屋からは、トータルで約540km程を走行し、約13時間の修行。
 東北方面へ出掛ける時の、名古屋〜飯田〜塩尻〜白馬〜糸魚川〜上越〜新潟と辿って日本海東北自動車道の荒川PAまで下道で行くルートと距離的には大差ないけれど、精神的な疲労度は全然違う。
 深夜、大型トラックがバンバン走る物流の幹線道路をポッキリ20万円のおんぼろ軽四で走るのは、神経を使う。新潟経由の東北行きは片側一車線の国道を選んで伝って行くから、気楽で疲れない。何度も走ってるから、慣れてるし。

 ということで、先週末は、企画展「日本海軍と航空母艦」を見に、広島県は呉市の「大和ミュージアム」こと「呉市海事歴史科学館」へ行ってきた。

 現地滞在12時間。美味い物を食うでなく、良い宿に泊まる訳でなし。事情を知らない人からは「何が楽しいの?」と問われるような、西への弾丸旅行のお話である。

 時期的に、これが今年最後の遠出となるだろうに、懲りずにまたやってしまった…。

 

2023年11月30日木曜日

心の臓とお散歩とApple watchと


 薬の飲み合わせが悪かったのか、最近、ちょいと胸が痛い時があった。

 「あなたの風邪はどこから?」とは、某風邪薬のキャッチフレーズだが、私の場合は「鼻と、その後で喉から」という感じでひき始めることが多い。


 その時も、ちょっと風邪っぽいなと思って職場からの帰り道でドラッグストアに立ち寄って「鼻・喉の風邪に!!」と惹句の書かれている風邪薬を、「おお、これだ」と思って買って来て、翌日に服用してみた。

 日中は職場にずっと居て事務仕事をしていたのだけれど、なんとなく胸が痛い。
 深刻な痛みという訳ではないけれど、肋骨よりももう少し内側で、ちょっとズキっとしたような感触がする。こめかみで脈をみてみたけれど、脈拍の様子は変わらない様子。なので一安心ではあるけれど、気分はあまりよろしくはない。
 結局、午前10時30分頃から午後1時30分頃まで、断続的ではあるけれど不快感は続いた。

 普段の生活とさほど異なることをしたわけではなく、唯一思いつくのはいつもとは異なる風邪薬を服用したことである。
 帰宅して、風邪薬の説明書を読んだら「糖尿病の人は要注意」的なことが書かれていて、「あー」と思った。
 決してそれが直接的な原因とは断定出来ないけれど、ま、そういうこともなくはないのだろう。
 製薬会社が、この世にあるすべての薬剤のバッティング状況を把握出来ている訳でもないし、服用する人毎の体調やら状況等は、一つとして同じではないのだし。「ヤバかったら、服用をしないで様子を見て」ということにしかなり得んわな。


 ということで、とりあえずは風邪薬をのむのはやめて大人しく過ごしていたのだが、タイへ向かう飛行機の中でも、1・2度同じような胸の不快感を覚えた。

 前の記事でも書いたように、出発前夜(当日)も夜ふかししていたし、本当ならば1日休暇を取って余裕を持って名古屋から関西空港へと移動するつもりだったのが業務の都合で午後半休となってしまい、かなりバタバタと慌ただしいものになってしまったこと、結局昼食も摂れずに14時間位飲まず食わずとなってしまったこと等、心身共に少々無理していたことによるのだろう。


 父方の家系は循環器が弱いから、自分もそちら系で逝くのではないかとの疑念を拭い切れない。
 「そう思うのなら、対処しろや」ということは分かっているのだが、「自律」「節制」という言葉とはかけ離れた軟弱者故、なかなか「運動」やら「節食」等を実行出来ずにいる。
 なので、「自業自得やむなし」と思ってはいるのだけれど、「スパっと昇天出来ない場合」の大変さも身内の事例で知っているので、どうしたものか…。

 そんな事を漠然と考えながらタイで過ごしていたある日。
 同行の知人と昼ご飯を食べて解散した後、ふと思い立って散歩をしてみることにした。
 「どうせなら記録してみるか」と思って、途中の交差点で立ち止まった時に「Google Fit」をインストールしてみた。


 適当にホテルまで歩いてみたら、こんな感じ。

 日本にいる時は、極力歩くことを控えている当方だけれど、日陰を伝いながらプラプラと歩いてみると、案外気持ちがいい。

 晩ご飯を食べに行った帰りにも同じように歩いて帰って、最終的にはこんな感じになった。


 普通に歩いて暮らしている人からすれば大したことのない数値だろうけれど、普段ほとんど歩かない当方にすれば大変な結果である。
 適度な疲労感もあってか、普段の寝付きの悪さもなく、快眠だった。


 思いの外歩くのが気に入ったので、翌日以降も

 割と歩いて過ごし、
タイにいた期間含めてこんな感じになった。
 
 20・21日は帰国日ということもあって、それ程でもないのだけれど、19日は午後かなりの時間歩いたりしていた。
 22日以降は普段の暮らしになるのだけれど、スマホを持ち歩かない時もあったりしてちゃんと計測出来ていない。
 なんだかんだ言って、スマホを常に持ち歩くのは邪魔くさいし、重いし…。

 せっかく「歩くこと」に目覚めつつあるので、なるべくなら記録を継続したい。
 でも独立した万歩計とかを着用して、毎日の結果を取りまとめるのは面倒くさい。きっと続かない。
 どうせならウェアラブルな機器がいいな。
 そうだ、そういえばそもそも胸に違和感を感じていたのだから、そこら辺もモニター出来る機器がいいな。
 よし、ならば、初号機の発売から時間が経過していて熟成されているし、健康に関する個人データ等の保護の観点から安心感のあるApple watchにしよう。そうしよう。

 ということで、Apple watchを買いました。


 今年のAmazonのブラックフライデーの力は強かったですな。


 保護カバーやら、バンドやらを揃えて、今日で運用を開始して2日目。
 車中心の生活になってしまうので、平日は思ったよりも歩数が伸びないだろうけれど、少しずつ歩く距離を伸ばしていこうと思っているところである。

 実はこれまでにも、他社のスマートウォッチで同じような事をしてみたこともある。
 その時はAndroidスマホと中華スマートウォッチの組み合わせで、スマホへのデータの取り込みに独自アプリを噛ませる必要があったりしたので、面倒くさくなってフェードアウトしていた。

 その点、Apple watchだとiPhoneのヘルスケアアプリとかとスムースにやり取り出来るので楽だし、いろいろと出来ることも多いので興味深い。
 いろんなデータを取り始めると、面白いから。

 お金もかかっているので今度こそは出来る限り続けようと思っているけれど、さて、どうなることやら。
 






2023年11月29日水曜日

飲み物あれこれ

 ホテルの近所にはコンビニが2軒あり、細々とした買い物も便利だった。

 ホテルの部屋にはボトルウォーターが毎日2本配給されるのだけれど、それらは、どちらかと言うと歯磨きの際などに使うための水という意味合いが強い。

 水道の蛇口から出てくる水は、完全には信用できないということになると、飲み物としての水等は買ってくるしか無いわけで、そこで「ホテルの近所にコンビニが2軒ある」ということに価値が出てくる訳だ。

 とはいえ、水だけ飲んでいるのではなく、普段はジュースばかり飲んでいた。
 私の知る限り、水以外の「清涼飲料水」には甘味がついているのが普通で、そうでないものとなると伊藤園の「お~いお茶」かポッカの「烏龍茶」位しかない。けれども、まあ、海外で積極的に飲みたい物ではないわね。

 そこで、カロリーの少なそうなジュースを探して飲んでいたのだけれど、今回の旅でのお気に入りはコレだった。

信号機のような感じに並べてみました。

 「タイのビール」と言われて思い浮かぶのは、世代にもよるのだろうけれど、私にとっては「SINGHA」である。アルファベット表記に従うと「シンハ」と読んでしまうけれど、タイ語だと「シン」なのよね。
 今では「Chang(チャーン=象)」とか「Tiger(これはシンガポール由来)」とか「Leo」とかいろいろなメーカーの製品が店頭に並ぶけれど、私が初めてタイに旅行した頃には、ほぼ「SINGHA」一択だった。「Chang」は出始めで粗悪という印象もあって、「あんなのは体に悪いよ。飲んじゃダメ」なんて言われたこともある。

 SINGHAは1933年からということで、なんといっても伝統の重みから来る信頼感がある。だから、私がタイでボトルウォーターを買う時は、まずSINGHAの物を選ぶことが多い。

 私は「シンハ水」と呼んでおりまする

 そんなSINGHAが出している炭酸飲料が、今回の旅でガンガン飲んでいた「レモンソーダシリーズ」。

 緑の缶は「レモン&梅」。

 
 梅の風味が強く、あまりレモン感は無い。
 梅シロップソーダみたいな感じで、飲みやすく、これを一番多く飲んでいた。

 黄色の缶は「レモン」。


 「レモンソーダ」という点では、これが一番ベーシックな味。緑の次に飲んでいた量が多かった。

 赤い缶は「レッドレモン」。


 「レッドレモン」とはいうのだけれど、なんか甘みが強く、レモン以外の柑橘類の風味を感じた。
 個人的には合わなくて、3種類の中では最下位。

 もちろん、コーラやらスプライトやらSchweppesやらの炭酸飲料も飲んてはいたのだけれど、「0カロリー」という殺し文句もあり、上記「レモンソーダシリーズ」を飲む回数が最終的には多くなった。
 330ml入りは飲み切るのにちょうどよいくらいの量だしね。

ある日の冷蔵庫内。帰国が近付いていたので飲んで減らしてるところ

 毎日結構な量を飲んでいたので、部屋のゴミ箱には空き缶が何本も入ってたから、ルームメークのおばちゃんに「どんだけ缶ジュースばっか飲んどるんじゃ、この部屋の外人は」とかって思われていたんだろうな。

 SINGHAのレモンソーダシリーズ、結構気に入ったので日本でも売ってくれるといいんだけどねえ。
 エキゾチック感だけでは競争力に欠けるから、あり得ないんだろうなあ。
 セレクトショップとかでなんとか扱ってくれないもんかしら。


 そういえば、限定デザインの缶ビールとかもあって、獅子のマークに弱い当方買ってしまいました。

御獅子が赤いのです
 
 未開封で持ち帰って自宅で飲みたかったけど、液体物の取り扱いが面倒なので、現地で飲んで、缶だけ持ち帰りました。




2023年11月28日火曜日

通信回線の確保は欠かせないよね


 旅先で通信回線を確保するにはどうするかについてのお話。

 海外旅行においては、スマホ経由で手に入れる情報って、ある意味生命線。
 航空便の予約情報やらホテルの手配書やら、今回は一切印刷したものを持っていかなかったから、「ネットに繋がっている必要性」は極めて高かった。
 それに、何か災害や政変等があったら、本当に生命線になることもありうるし。

 一昔前なら「会話帳」とかも持参していたけれど、最近ならスマホがあれば言葉の面でも事足りる。
 何かあった時繋がる通信回線の確保は必須である。
 以前、日付を間違えて、搭乗するはずだった飛行機に乗り損ねた時になんとか対応出来たのは現地キャリアのSIMを挿したモバイルルーターとiPod touchがあったからこそ(iPhoneは電池の残りが少なくて温存していた)。
 なので、通信回線の確保には毎回気を遣ってきた。


 今回は、こんな布陣にした。

  ①ahamo
  ②AIS NET SIM

 以下、雑感。

 ①ahamo
 毎月容量を使い切れず持て余し気味だった旧「ギガホ」から、同じdocomoの「ahamo」に乗り換えていた。
 普段はあまり使わないiPhoneに挿していて、実をいうと今でも容量は使い切れていない。
 本当ならば「irumo」等のもっと小容量のプランに乗り換えてもよいのだろうけれど、ahamoの場合特に手続き等が不要でそのまま海外でも使えるという利点もあるので継続していた。
 とは言うものの新型コロナウイルス感染症の世界的流行もあってなかなか海外旅行に行く機会もなかったけれど、やっとこさ今回の旅で実際に国際ローミングを体験することが出来た。

 初日の関西空港からバンコクのホテルまでは落ち着いてSIMを入れ換えられる環境にないため、普段使っているiPhone 8 plusに挿したままとし、追々Pixel6へ移して使った。
 タイでは、Trueのネットワークに繋がっていて、Pixel6でスピードテストしてみたところ、最高で下り122Mbpsと想像以上に高速で驚いた。

適切なテストにならないので、VPNは作動させてません。

 国際ローミングということもあって反応速度(=ping値)が遅いのは致し方ないけれど、4Gで120Mbpsも出ていれば不満は無い。そもそも旅先で、そんなにスピード要らないし。
 12年前も同じようなことしてたのだが、iPhone3GSにTOTの3G回線を使ったMVNO(確かi KOOLとかいう会社)のSIMを挿して、下り0.8Mbpsが出て喜んでいた時の約150倍の速度! びっくりである。
 技術の進歩と、12年の時の流れを実感しますな。

 なお、スワンナプーム国際空港で機内モードをOFFにして、設定画面で「ローミング」をONしたら、特に何もしなくても普通にTrueの電波を拾ってた。

 空港からタクシーでバンコク市内のホテルに向かう際、運転手さんが「ホテルの場所が分からん。ホテルに電話して。説明してもらうから」というのでGoogleマップで検索して表示された電話番号をタップしてみたら普通に発信。繋がって、運転手さんがホテルのフロントと話し、無事に場所を理解して移動できた。
 こんな具合で、通話も含めて、国際ローミング出来ると楽ちんですな。
 タイでの国内通話扱いになるのか、日本経由の国際電話扱いになるのかは分からないので、来月の請求内容がどうなるか興味深いところであるけれど。


 ②AIS NET SIM
 こちらは、事前にAmazonで仕入れておいたタイの現地キャリアのSIM。
 ちょっと前まではスワンナプーム国際空港に着いてから、空港内の現地通信会社のカウンターでSIMを購入、その後装着・設定してから使っていた。
 しかし、到着客が集中する時は随分と順番待ちしなければならず、時間が掛かる時もあって難儀をした。

 その後、Amazonで現地キャリアのSIMが手に入る事を知り、前々回位からは先に日本国内でSIMを買っておき、現地に着いたら差し替えて設定するようになった。

 ということで、今回もそのようにした。
 いろいろとSIMの種類を選べるのだが、専用のアプリの使い勝手も良いので、タイ国内大手のAIS社の物を選択した。

 余談だけれど、タイの携帯電話キャリア(MNO/日本におけるdocomoやauやソフトバンクに相当)は、ちょいと前までは最大手の「AIS」、2番手の「True」、3番手の「DTAC」の3社があったのだけれど、今は「True」と「DTAC」が合併して最大手になっているとのこと。
 でも、Amazonとかで探してみるとTrueもDTACも別々のSIMを売ってたりするので、よくわからん。
 ちなみに今でも時々話題になるタイの政治家タクシン・チナワット氏が立ち上げたのが「AIS」社。
 


SIMの左上の白いシールには、本来いろいろと表示されてますが、消してます。

 「ネット通信無制限」とかって事で販売されているが、ことはそれ程単純ではなく「使用開始後7日間は、通信としては30GBまでは最高速度15Mbpsで、30GBを超えると最高速度1Mbpsとなる」というタイプ。
 要は「ahamo」とかと同じですな(ahamoの場合は20GB/月で、通信量が月内に20GBを超えると最高速度が1Mbpsに制限される)。

 通話もパックになっていて、こちらは「使用開始後、50分/5日間の国内通話料金が含まれる」というもの。
 基本的に、滞在中タイ人相手に電話をかけることはまず無いが、同行者と連絡する時に電話をかけることはあるので通話が出来るのならそれに越したことはない(当方、LINEを本格的に導入していないのでLINE通話とかはしない)。

 こちらは滞在中メインで使うスマホに装着した。

右側のSIMの「①②C」は「1-2-CALL」のこと。
AISのプリペイドプランのブランド名ですね。

 物理SIM2枚刺しの機種なので、国内ではメインのYmobileとサブのIIJを使っているのだけれど、タイではサブの方と差し替えて使うことにした。

「スピードは下り15Mbpsまでのベストエフォート」なので、納得の結果です。

 使い始めにバンコクで測ってみたら34.5Mbpsとか出たのだけれど、パタヤに移動してからは概ね12〜15Mbps位だった。SIM付帯の契約パッケージ内容からすれば、まあ、妥当な数字か。
 こちらもping値が悪いけれど、これはテストに用いるサーバーが日本にあるからだろうな。となると、①の結果もそうかも。
 とはいえping値が悪くても、シビアなネットゲームをする訳でもないし、実使用には問題は感じない。


 Kindleで電子書籍を随時ダウンロードしたり、Webをさまよう分には問題はなく、30GBの容量も使い切れなかった。
 癪に障ったのでインストールしてあるアプリのアップデートとかもしてみたけど、最終的には

この「myAIS」というアプリが便利なんですよね。

 10GB少々の利用で終わった。
 通話の1分は、同行者との電話連絡の際の利用。

 なお、本来ならば「このSIMの寿命」は2023年12月16日(=使用開始日の1ヶ月後)までなのだけれど、「トップアップ」という当該SIMの「電話番号」にお金をチャージするシステムがあり、この場合だと100バーツチャージしたことで2024年1月15日までの約1ヶ月間を延長できていることになる。
 いろいろなチャージのやり方はあるのだけれど、今回はショッピングモールにあるキャリアショップの店頭にあるATMのような端末からチャージした。

こういう機械が店頭にあります。


チャージ完了した画面ですね

 お金の「入れ物」である「SIM」があって、適切な「プラン(=パッケージ)」を選びながら使うという仕組み。
 こういう仕組みが、タイのプリペイドSIMの面白いところである。

 昔は細々と得た情報に基づいて、スマホ等からコマンドを打ち込んでプランを選択して使っていたけれど、今は前記した「myAIS」アプリからわかりやすく使うことが出来る。便利になったもんですな。


 ということで、今回は合計3台のスマホに2枚のSIMを使って、普段日本にいる時とあまり変わらないようなモバイルネットワークを使うことが出来た。
 普通の人なら、ahamoがシームレスに海外でも使うことが出来て便利だと思う。

 モバイル通信さえ確保出来れば、あとは、なんとでもなる。
 日本への音声通話も、例えばIP電話の「050plus」等を上手に使えばお値打ちにかけられたりするし。

 昨日の記事で書いたようなことも、通信回線を確保すればこそ出来るのだし。

 大袈裟に「ノマドワーカー」だの何だの称えなくても、普通の人でも日本国内で普段している行為とあまり変わらないような滞在をすることが出来るようになる。
 本当に便利な世の中になったものである。


2023年11月26日日曜日

国外からでも変わりなく


 ウチでは、PCを使ったテレビ・ラジオ等の録画環境として「Foltia ANIME LOCKER」を愛用している。

暇なく録画・録音し続けてるので、未だアップデートしてないの…。(汗)


 番組改編時に、番組をシリーズ登録しておけば、以降定期的に録画してくれるので、単純にアニメ関連を録画するだけならば手間はあまり掛からない。

 問題は、放送の都度個別に予約してやらないとならない番組達である。
 最近はさすがに視聴機会的・容量的に無駄なので、滅多にアニメ以外のテレビ番組の個別録画はしないのだけれど、ラジオ番組は幅広く録画−いや、録音か−し続けていて、長期間家を留守にする時はこれが問題となるのだ。
 いや、まあ、録らなきゃいいんだけどねえ…。

「ココおき」とかはスケジュール予約出来るので、問題にはなりませんけどね。

 数日なら、出掛ける前にEPG(電子番組表)から録りたい番組の情報を開いて「予約する」をぽちぽちしていけば事足りるのだけれど、ちょうどよいタイミングで詳細なEPGを取得出来ない場合もある。
 そういう時は生成されたファイルのファイル名が番組名だけとかになり、後になって録った番組の中身が分かりづらくなってしまう(EPGによる詳細な情報がある場合、それも反映されたファイル名になり、分かりやすい)。
 なので、出来るだけ新鮮・詳細な番組情報を得ている状態で予約するのが望ましい。

 家にいる時なら容易いけれど、では、旅先などではどうするか?
 そもそも、家庭内LAN等で同一ネットワーク内に居ない状態だと、Foltia ANIME LOCKERの操作画面に入れないし…。


 幸いにしてウチで現在使用中のルーターはASUS社製であるため、設定さえしてやれば自前でVPN(仮想専用線接続)を構築することが出来る。

 要は出先からでも、モバイル回線から宅内のネットワークに入って、あたかも家の中でWi-Fiに繋がっているように振る舞うことが出来、なのでFoltia Anime LOCKERで予約追加等の処置を普通に行なうことが可能になるという訳だ。

いろいろとVPNサービスもあるけれど、ウチでは「OpenVPN」を使ってます。

 ということで、出発当日の早朝(午前3時過ぎ!)にせっせとルーターの設定画面から必要な処置をして、その後スマホにアプリをインストール。接続テストで無事に動作していることを確認して眠りに就いた。

 約24時間後、バンコクのお宿で接続アプリを立ち上げてWebブラウザでFoltia ANIME LOCKERのアドレスを叩くと、無事にアクセスすることが出来た。
 その後は、毎日アクセスして、ちゃんと録画(録音)出来ているかの確認と、翌日の分の予約をし続けた。
 ということで、国外からもいつもと変わらずに、必要な対応は出来て一安心。
 なんならば、出先から録画・録音したものの視聴も出来るのだけれど、そこまでする必要もないので…。

 過去、国内旅行中には同様の事をやっていたので、可能ということは分かってはいたけれど、実際に国外からアクセスすることが出来たので経験を増やせてよかった。



 クセの強いところもあるFoltia ANIME LOCKERだけれど、やっぱり便利ではありますな。

 夏前までは2台体制だったのだけれど、酷使し過ぎたせいか1台は、現在、運用停止中。
 今後の「響け! ユーフォニアム」第3期放送に向け、年内の復旧を急ぎますかな。
 Amazonのブラックフライデーセールもやっていることだし、必要な物を買い込むかねえ…。


2023年11月23日木曜日

関空からの帰り道


 今回の訪タイでは一度も日本食を食べなかった。

 5年前の時は何回か日本食を食べた記憶があるのだけれど、同じメンバーであるのにもかかわらず今回は食べなかった。
 まあ、参加者も年を取って、そもそも食べる量も減っているし、「日本に帰れば嫌でも日本食を食べるのだから、なにもここで日本食を食べる必要はない」という意向が強かったし。


 そんなこともあって、「帰国したら、何を食べようか?」という思いが日に日に強まり、就寝前に食べログで関空到着後に何を食べるかを熱心に調べたりしていた。


 帰国便に乗るまでに、ちょいと小腹を満たしておいた方が良いだろうということでスワンナプーム国際空港のローカル向けっぽいフードコートで雲呑を食べておいた。

 とは言うものの、関空に到着するまでには10時間ほど掛かっており、お腹はペコペコになっていた。
 分かって利用しているから問題はないのだけれど、LCCのPeachには、通常の機内食サービスはないから。

 駐車場のマイカーに乗り込んだら、タイでの思い出も何も一切念頭から消え、ただただこの後の朝食のみに集中である。

 タイでも、もちろん魚介類は食べたのだけれど、全部加熱調理の料理ばかりで、生の魚介が食べたかった。だから帰国後の第1食は「刺身」と決めていた。

 ということで、関空からほど近い泉佐野漁協青空市場にある「イルカ」へダッシュでゴー!

市場の建物の屋上にあるのね。テラス席も結構あるっぽい。

 週末等は行列する人気店とのことだけれど、なんせ平日火曜日の開店狙いである。
 余裕で一番乗りを果たし、うまうまを満喫した。

海鮮丼! うま〜♪

穴子天! 熱々サクサク!! うまうま〜♫

 海鮮丼のご飯大盛り+穴子天で、〆て3,010円也。
 ポン酢をつけて食べる穴子天は、実に美味かった。普通の天つゆよりもさっぱりしていて、食べやすかった気がする。
 海鮮丼ももちろん美味かったのだが、ご飯が冷ましたすし飯ではないため、甘海老の殻を剥いているうちに一部の刺身に火が通ってしまっていたことから、同じ内容の刺身定食の方を選ぶのが賢明であると思われる。

 実に素敵なお店であり、家の近くにあるのならば喜んで通うところだけれど、さすがに片道200kmとあってはそうはいかん。
 残念だけれど、「関空利用時には寄る」「こっちの方に来た時は寄る」ということになるな。


 さて、無事に朝ご飯を食べ終わって帰途に就いたのは10時40分過ぎである。
 ご飯大盛りということもあってそれなりに満たされているから、小腹が空いたら道中どこかのコンビニに寄って何か軽食を摂ればそれでも良いのだけれど、せっかく普段は来ない地域に来ているのならば、もう一食食べても良いなと思った。

 本当ならば伊賀上野のお気に入りのレストランに寄りたいところだが、あいにくと今日は定休日の火曜日である。仕方がないので別のお店を探してみた。

 色々と候補はヒットしてくるのだけれど、無性にとんかつとスパゲティが食べたく、名張市の「ダイハン本店」に行ってみることにした。

いやぁ、昭和感満載ですねえ…。私は好きですよ。だって団塊ジュニアだもん。

 普通の喫茶店のようなのだけれど、供される料理は本格的なのだそうで、日替わりランチがなかなか良いのだそうだ。
 だが、当方はとんかつとスパゲティが食べたいのだ。ということで、「カツスパゲティー」を。あと、アイスコーヒーを単品で。
 本当は食事をとった客のみが注文できるドリンク+ミニプリンがお得なのだそうだか、お腹パンパンということを考えてドリンクのみとした。

カツスパ! 熱々うま〜♬

 アツアツの鉄板に盛られたスパゲティーの上にオリジナルのミートソースがたっぷり掛けられ、その上にこちらもアツアツのとんかつが載っている。

ミートソースには野菜が多め。しめじ等のきのこも入っている。

 食べてる途中の写真で申し訳ないのだけれど、鉄板スパの定跡通りに卵が敷かれている。
 オリジナルのミートソースは、ややトマトの酸味を感じるのだけれど、この卵のおかけで全体が多少丸くなっているように思う。個人的に食べやすくなっている気がした。出来れば、もう少し半熟気味だともっと良いのだけれど、調理の過程を考えると火が通ってしまうのも致し方ないかな。

 会計の時に、調理場を覗いたら、結構お年を召したお母さんをお見かけした。あのお母さんが調理をやってらっしゃるのかと思うと、ちょっと感傷的になった。まだまだお元気で頑張っていただきたいものだ。


 ということで、関西空港からは美味しい物を満喫した帰り道となった。

 約200kmとそれなりに距離はあったけれど、6時間程で無事帰宅。
 行きは時間の都合もあり高速道路中心のルーティングだったけれど、東名阪〜名阪国道〜西名阪はトラックも多くて走りにくく、疲れた。
 帰りは下道中心で、個人的に好きな「片側1車線の田舎国道」が多めということもあり、余り疲労を感じなかった。
 本来であればタイからの帰国後ということもあり肉体的には疲れているはずなのだが、美味しものを食べながらということもあってか、気分的に楽だったのだろう。

 東日本へは出掛ける頻度が高いけれど、関西始め西日本には余り出掛けないので、走った道も新鮮だったし、これからはこっちの方へ来るのも悪くはないと思った帰り道だった。

2023年11月20日月曜日

5年ぶりの海外

 足掛け4年かかった案件が一応の区切りを迎えたこともあったので、久し振りに海外への旅に出ることにした。

 ということで、長年お世話になっている職場の大先輩方(今はOB)と、タイへ。

 この時期のタイは気候がちょうど良く、今いる所だと最高気温が30℃くらい。それなりに風もあるので、お外を歩いていても苦にならない。
 ホテルの部屋でも、エアコンをガンガンに効かせなくても、過ごすことが出来る。
 窓を開けてもいいんだけど、網戸が無いから虫がねえ…。


 昔はバンコク滞在を中心にした旅が多かったのだけれど、14〜15年前からは「パタヤ」というビーチリゾートに滞在する旅ばかり。
 なので、今回もパタヤに滞在している。


 パタヤというと、ベトナム戦争の頃、アメリカ軍の補給地・休養地として始まったことから「男性向けビーチリゾート」として名を馳せている。
 だから、そういうお店もたくさんあって、街全体に「不純感」「ろくでもない感」が蔓延しているから、嫌な人にとっては「そもそも対象にならない目的地」だろうな。
 でも、長い間「外人」を受け入れていることから醸成される「容認されてる感じ」もあって。
 「どうせ観光の外人さんだからね」という感じで、適当にあしらってくれるから、楽ちんで良い。
 タイ語と英語と日本語のちゃんぽんで、なんとなく通じるし。
 単に居心地の良い滞在先として悪くはないと思い、結構、気に入っている。猥雑さを楽しむ感じかな。


 大きなショッピングモールがいくつもできた頃から、街の雰囲気が変わったと思う。
 単なるセックスツーリズムのビーチリゾートではなく、普通の観光客を誘致できるそれなりに健全なビーチリゾートへと変貌しているように思う。

 「世界一お下劣で不健全な通り」こと「ウォーキング・ストリート」という所が、「その下劣さを見物する観光地」となり、中国人の団体観光客がツアーガイドに引率されて歩いているのを見ると、「あー、下劣さを逆手に取っての売り方もあるのか」って思ったりする。白人の家族連れが物珍しそうにうろきょろしながらあるいてたりすると「平和な所になったねえ」と思ったりもするし。

 もっとも、そうなると、本来持っていた「邪悪さ」が薄れていってしまい、土地の独自性が減じて「観光地としての価値」が無くなっていくのだけれど。
 それでも、先のことを考えて「それなりに健全なビーチリゾート」を目指したのだろう。
 海岸沿いのインフラの再整備も進んでいるし、今度来る時には、また少し快適さが増えているのだろうな。


 滞在しているホテルは「中の下」位の、たいしたことのない所。
 でも、必要な物は揃っているし、大き過ぎない規模なのでスタッフの目がそれなりに行き届いているから、居心地が良いし。
 ホテルへ帰ってきた時に、エレベーターに乗り合わせたスタッフと立ち話したりね。


 何より立地が抜群で、手頃な距離にコンビニもショッピングモールもあるし、巡回バスのルートにも出やすい。
 面する小路はそれなりに人通りもあって、夜でも、例えば「晩ご飯を食べてから軽く飲んで、ちょっと遅く」なっても安心してホテルに帰ってこられる。
 夜に一人では歩きたくない通りもあるから、気楽さが違う。


 骨休めが目的なので、特に何もしない。
 朝ごはんを食べたら、午前中は部屋でのんびり読書。
 お店で待ち合わせて昼ご飯を食べたら、後はぶらぶら散歩しながらホテルへ戻って、昼寝したり読書したり。
 晩ご飯は、食べたり食べなかったり。
 先輩方と落ち合って軽く飲んでから、また、ぶらぶら散歩しながら部屋へ帰る。
 シャワーで汗を流したら、垂れ流しのテレビをBGV代わりにしながら、日記を書いたり読書したり。


 昔から現地のテレビ番組を眺めるのは好きだ。
 言葉は分からないけれど、なんとなく言いたいことは伝わる気がする。


 これは、今朝やってた女性向けの情報ワイドショー。まあ、どこへ行っても「服飾」「化粧」「グルメ」「レジャー」といった話題を中心にし構成されているのは変わらないから、薄っすらと理解はできる。

 タイといえば「国王賛歌」。
 テレビでも決まった時刻にMVが流れるのだけれど、今回の旅ではまだ見ていないな。
 流れてる時刻に、部屋に居ないことが多かったからかしら。
 あれを見ないと「タイに来た」という感じが幾らか損なわれるからなあ。


 いやー、やっぱり、現地のテレビで見たいっすなぁ。


 なんだか本ばかり読んでいた。
 読みたいと思ってたけど、分厚くて内容も重いので「まとまった時間のある時に読もう」と思っていた本を読むのにちょうど良かった。


 関連書籍をダウンロードしたりして、こういう時電子書籍って便利だなあと思う。文庫本持ってくるのも、なかなか面倒だしね。


 広いベットでのびのびと眠り、なんもせずにボケ~っと過ごす。
 そんな滞在も今日でおしまい。

 長過ぎると、それはそれでストレスも溜まるし、6〜7日間の滞在がちょうど良いのだろう。
 来年のことはどうなるかわからないけれど、また、適当な時期に来たいものですな。

 今回の旅は、関西空港からのPeach利用なので、名古屋まで帰るのが面倒なんだよね…。
 しかも、マイカーだし……。(^^;

 

2023年10月5日木曜日

最後があれでは…「アリスとテレスのまぼろし工場」


※この記事は、公開初日である9月15日に初稿を作成しています※

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 「好きではない」とは言うものの、予告編で上田麗奈の鬼気迫る演技を聞いたら、なんとなく見てしまった。
 でも、あの予告編はものすごく凝縮されていて、緊迫感は、実際にはそれほどでもなかったって感じ。

 明るさと彩色の具合をいじくってます。

 この作品は、「声優の力」と「絵の力」とで走り切ったという気がする。
 話自体は、何と言うか、「へー」という感じで、やや消化不良気味。
 最後、エンドロール前のシーンを見てしまうと、「ここまでやって、結局コレか……」と呆然とする。

 上映終了後、席を立って、通路が空くのを少し待っていたら、何人かで見に来ていたらしい若い男性のグループの話し声が聞こえてきた。
 曰く「拗らせ過ぎだよな」「はははははは」。

 そう、まさにそう。
 「話をここまでややこしくして、結局は『エレクトラコンプレックス』」なのだから。
 愛する者たちを救い切った達成感もないし、得るべく望んだ現実が垣間見せる幸福感も無い。
 そう、「拗らせ」だ。


 お金も手間も掛かっている作品なのだけれど、興行的にはどうなのかしら。
 岡田麿里、ネクストはあるのかな。まあ、世間は買ってくれるか。
 ところで、何と言うか、エ○小説書いてくれないものかな。
 この人ならば、相当なものを著してくれそうな気がするのだけれど。これまでの作品から、そんな感じを受けるんだよね。
 「空の青さを知る人よ」だって、一つ間違えば、ドロドロですよ。
 本作でも、綺麗な画像の裏に潜む男女の愛憎というか怨念というか、秘めた淫猥さを嗅いだ気がする。
 「長期間に渡る五実(いつみ=準ヒロイン)の監禁」なんて、もう、まんまですよねえ。美少女文庫とかではなく、フランス書院文庫の気配がする。
 「神の花嫁」というのも、今時、ある種、狂的だし。
 監禁の首謀者である、睦美の義父=「佐上氏(さがみし)」が「異性に関心を持たない」という設定にしておかないと、PG15とかにレーティングされかねないような…。考えすぎか。


 ヒロイン・睦美を演じた上田麗奈さんは、流石の一言ですね。
 狂気と鬼気を帯びたヒロインを演じさせたら、この人は最高水準の1人だと思う。挙動不審なみゃー姉も、ある種の狂気を帯びてるもんね。可憐な役も、もちろん良いけれど。

 準ヒロインの五実を演じた久野美咲さんも、素晴らしい。
 私がちゃんと見ていたアニメとしては「えんどろ〜!」の「マオちゃん」くらいしか無いのだけれど、あれでみた可愛さとはまったく異なる、野生(いや、野放しか)と、それと表裏一体の純粋さ・無垢さを兼ね合わせた表現は凄みを感じた。
 最後、廃墟となった製鉄所の第5高炉を訪れる沙希=五実の声も久野さんなのだけれど、そこまでの五実の時とは違う声になり、今時の女子高生か女子大生っぽく聞こえるのが凄かった。
 あ、そういえばアニメ版「響け!ユーフォニアム」で後輩グループの中の鈴木さつきやってましたね。現実に戻り、第5高炉を訪れる時の声はさっちゃんを低くしたような感じで、「どこかで聞いた」と思ったけど、そうだったのか。


 この2人の全力の演技がなければ、2時間持たなかったと思う。

入場者特典はポストカード。
いつものように、ものすごく補正しているので、現物とはかけ離れています。

 主人公の部屋のコタツの上の週刊マンガ誌の背に「1991」と書かれているから、今から32年前の日本が舞台なのか。
 舞台となる町のあちこちから、最近の「昭和ノスタルジー」みたいな、「昔への憧れ」を感じなくもないけれど、言うほど良い時代でもなかったと、その頃にリアルで大学生やってた私は思う。今よりも、不便な、不自由な時代だと思うし。
 ん? ということは、主役である正宗の父や叔父は私よりもかなり上の世代になるのか。1991年に14歳の正宗と、私は6歳違い。25歳位で正宗が生まれたとして、正宗の父である昭宗(あきむね)は39歳位で、ということは1952年生まれ位か。随分と若く見えるのは、キャラデザの力か。正宗の祖父が74歳と言っているけれど、1917年生まれということ? ちょっと昭宗・時宗兄弟の生まれが遅い気がするけど…。

 作品の中で「土地の神様が、見伏の一番良かった頃に、閉じ込めた」というけれど、今の人からすると、平成の冒頭がそうなのだろうか?
 製鉄の町である「見伏」が本当に良かった頃というのは、高度経済成長期のような気がするのだけれど、そんな頃を是とする人達は、主人公の祖父のように老い過ぎてしまっているから、現在においては物語が成り立たないのだろう。

 個人的には、物語終盤で活躍するスバル(富士重工)の隠れた名車「ドミンゴ」に感激しました。
 ホイールキャップやら何やら、丁寧に描かれていて、実に素晴らしい。カーラジオ見て、「そうね、昔のはあんなだったね」とため息が出ましたわ。
 それにしても、あの車を知ってる人が、観客の中に何人いることか…。
 作り手は、何であの車を選んだんですかね?
 いや、「空の青さを知る人よ」の時も、お姉ちゃんの愛車は渋いジムニーだったから…。分かってる人なんでしょうね。


 ロビーを出て、ゾロゾロと駐車場へ向かうひとかたまり。
 眼の前のカップルは、お兄さんが熱く「現実と、閉じ込められていた空間との間で…」とか語ってた。そんなに熱く語るほどのものだったかはさておき、まあ、微笑ましいか。

 それよりも、車道へ降りる階段でふと右を向いたら、若いお姉さんが「プリキュア」のパネルを写してた。
 「ほほー」と思ってたら、続いて入場者特典の「復活!ミラクルライト」を片手に持って、背景のパネルと合わせて撮影してる。
 拗らせた内容のに比べると、ストレートな作品だもんね。
 いつのプリキュアを見ていたのかは分からないけれど、年格好からすると初代の頃に小学校低学年かなと見受けた。二十年経ったら、ちょうど大人になって、バリバリと暮らす年頃だよね。
 きっと今日公開された「映画プリキュアオールスターズF」から力を貰ったのかな。
 いい光景だった。



 見てスッキリとしなかった作品の後は、家に帰るのが面倒になる。
 帰途の車の中で、「うーん」というマイナスの思考がぐるぐると頭の中を回ってる。

 来月は、予告編でみた「ガルパン最終章 第4話」と、それに「北極百貨店のコンシェルジュさん」に期待することにしよう。

「ムビチケ」、買っちゃった…。2枚も。

 後者は主題歌が凄く良いよね。あれのサビが流れる場面だけでも、涙腺が緩みそうになります。

 Myukさんの「Gift」って曲なのね。
 公開日に合わせて配信か。
 待ち遠しいです。

 「配信」というシステム、嫌いなんだけどねえ。
 現物が手元にないと、安心できなくって。
 だけど、久しぶりに買ってみるかな。


2023年10月4日水曜日

時を超えるものの話は哀しいね 「さよならの朝に約束の花をかざろう」


※この記事は、公開初日である9月8日に初稿を作成しています※
※再上映企画だったので、現在は映画館での上映はありません※

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 来週封切りの「アリスとテレスのまぼろし工場」の前座としての再上映を見てきた。


 「イヨルフ」というエルフパクリの、美男美女ばかりの種族のヒロインの、哀切な物語。

 いい出来だけど、重過ぎて…。再見は遠い未来でいいな。



 エルフといえば長命な種族。

 本作の「イヨルフ」達も同様に、長命な種族。その長命さ故に残酷な運命に巻き込まれてしまう。

 奇跡的に助かった少女マキアと、人間達との物語。


 「自分達は長命な種族。私たち以外の生き物達は、自分よりも先に目の前からいなくなってしまう。だから、自分達の種族以外の存在を愛してはならない」という、イヨルフの長老の言葉。

 生きられる時間の長さが異なる者たちの宿命だよね。物語の初めの頃、マキアが助けられた家で飼われていた犬が死ぬシーンで、それとなく「宿命」を暗示するあたり、上手いなと思った。

 物語のおしまいも、そんな、宿命と、それを越えつつあるマキアの姿を描いて終わる。


 日本だと「八百比丘尼」という有名な伝説があって。

 「禁断の人魚の「身」を食べてしまった若い娘が、そのまま不老不死になってしまう。800年も生きてしまった」

 「年を取らず、若いままの姿を保つから、一つ所に長居が出来ない」というのは、転々と暮らさざるを得ないマキアと養子関係の息子「エミリア」の来し方そのものだ。

 他にも「不老不死」な人型の存在を扱う作品には、特有の哀しさがある。

 それは、はっきりと思い出せないけれどお子様方には話せないような作品にもあったような。時代伝奇ものの小説だったような記憶が薄っすらあるのだけれど。



再上映なのに、入場者配布特典があるのはエラい! 素晴らしい!
パンフがあれば、文句無しなんですけどね…。


 本作の脚本・監督を勤めるのは岡田麿里氏。でも、私は彼女が原作(原作者的役割を果たす場合も含む)を担当する作品は、正直なところあまり好きじゃない。

 「花咲くいろは」も、それが現実寄りの物語なのだろうけれど、なんか見ていて幸せを感じない。

 「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」も好きではないし、「荒ぶる季節の乙女たちよ」も好きではない。「空の青さを知る人よ」はギリギリ許容範囲。

 予告編を見たけれど、今度の「アリスとテレスのまぼろし工場」も、どちらかというと好みじゃない。



 それなのに、なぜ本作を見たか?

 それは、石見舞菜香の長編初主演だったから。

 石見さん、声が細いけど、頑張ってましたね。

 「NEW GAME!」シリーズで、主役の涼っちの良き理解者であり、真のライバルでもある「星川ほたる」役。

 その後の「多田くんは恋をしない」での、ヒロインの「テレサ」。アレは反則級に可愛らしかった。石見さんの声にぴったりだった。まとめ動画見るだけでも、込み上げるものがありますね。

 本作のヒロイン・マキアも、よくはまった役でした。内容は、重く、個人的には気に入らないのだけれど、石見さんの声で見切ることができた感じだった。



 内容そのものは好みではなかったから、スッキリとした気分にはなれなかったけれど、ま、この日の〆は「アンサンブルコンテスト」だったので。

 順番逆だったら、モヤっとしたまま週末に突入するところでしたな。